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『理想の女』

配給:ギャガ・コミュニケーションズGシネマグループ
オフィシャルサイト:
http://www.gaga.ne.jp/goodwoman/
この映画の予告編はこちらから


キャスト スタッフ データ
スカーレット・ヨハンソン
ヘレン・ハント
トム・ウィルキンソン
スティーブン・キャンベル=モア
マーク・アンバース
ミレーナ・ヴコティッチ
ダイアナ・ハードキャッスル
ロジャー・ハモンド
監督:マイク・バーカー
脚本:ハワード・ハイメルスタイン
原作:オスカー・ワイルド
撮影:ベン・セレシン
プロダクション・デザイン:
  ベン・スコット
衣装:ジョン・ブルームフィールド
音楽:リチャード・G・ミッチェル

2004/スペイン・イタリア・イギリス・
ルクセンブルク・アメリカ/カラー/
ビスタサイズ/ドルビーデジタル、
ドルビーSR/1時間33分


イントロダクション
「文豪オスカー・ワイルドの代表的な戯曲を映画化した、これぞ大人のためのというべき、優雅で、物語的楽しみにも満ちた作品」
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  “文豪”という名の通り、詩、小説、戯曲などの分野で活躍し、時代の文化、ファッション的リーダーでもあったオスカー・ワイルド。彼の代表作である戯曲「サロメ」や小説「ドリアン・グレーの肖像画」などの作品は多くの映画人も虜にし、何度となく映画化が重ねられてきた(ちなみに彼の作品で誰もが知っている作品は「幸福の王子」だろう)。そんな彼の代表的戯曲がまた映画化された。それが今回紹介する『理想の女(ひと)』である。
 オスカー・ワイルドのファンなら『理想の人』というタイトルに首を傾けたもしれない。実はこの作品は彼の代表作である戯曲「ウィンダミア卿夫人の扇」を映画化したものだ。戯曲のオリジナル・タイトルは「Lady Windermere's Fan」だが、この映画化に際し『A GOOD WOMAN』というタイトルとなっている。『理想の人』という邦題はそれを受けてのものである。当然、この戯曲も何度となく映画化、TVドラマ化されている。その中でも代表的なのはエルストン・ルビッチ監督により1925年に映画化されたもので、この作品は2002年に“アメリカ国立フィルム”により永久保存すべきとして登録されている。
 さて、この作品の原作となる戯曲「ウィンダミア卿夫人の扇」は当時の英国の上流階級の社交界を舞台に描かれた風俗喜劇の傑作とされている。男女の恋の駆け引き、親子の愛情などを笑い、皮肉を交えながらスピーディーなハラハラドキドキ的な展開で描いており、当時のロンドンで大ヒットを記録した。この作品ではその舞台を19世紀の英国から1930年のイタリアの避暑地に移し変えている。1929年の世界大恐慌により多くの庶民が苦しんでいるのにもかかわらず(ラッセル・クロウ、レネー・ゼルウィガー主演、ロン・ハワード監督による話題作『シンデレラマン』ではその苦境が描かれている)、そんなことは他人事のようにニューヨークなど欧米各地からイタリアの避暑地である南イタリアにあるアマルフィに集ってきた貴族や上流階級の面々。その社交界の様子を皮肉を交えながら、衣装、装飾品、そして映像、会話の美しさ、エレガントさで綴っていくのだ。
 監督はイギリス出身のマイク・バーガー。TVドキュメンタリー作品の監督としてBBCなどでキャリアを重ねながら、1997年に劇場長編映画監督デビュー。このデビュー作である『THE JAMES GANG』(1997/日本未公開)が高い評価を獲得し、ハリウッドへ進出し、日本でも公開された『完全犯罪』(1999)を発表。この作品『理想の人』は4作目の劇場用長編作品となる。この作品について、バーガー監督は「プロデューサーから脚本を渡されたことが、作品と関わるきっかけとなった。この作品に惹かれた最大の理由はミセス・アーリンのキャラクターだった。」と語っている。この作品ではヘレン・ハントが演じるミセス・アーリンは上流階級の男たちとの浮名を流し続けながら、生き続けている女性である。周囲からは陰口を叩かれながらも、彼女はそのようなことを気にせず、そこに凛として居続けているのだ。また、作品の舞台を1930年にしたことについては「原作が室内劇であるため、それをそのまま映画化したら、こぢんまりとした映像的な魅力に乏しいものになったし、同時にキャラクターもこぢんまりとして、興味をそそらないものになっていただろう。」とした上で「これを現代の物語として描くことは不可能だが、より作品に親近感を持ってもらうために美しい衣装も魅力になる1930年代を舞台とした。」と語っている。
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 出演はヘレン・ハントの他、『ロスト・イン・トランスレーション』、『真珠の耳飾の少女』のスカーレット・ヨハンソン、『イン・ザ・ベッドルーム』、『真珠の耳飾の少女』のトム・ウィルキンソン、舞台を中心に活躍してきたスティーブ・キャンベル=モア、この作品で本格的映画デビューを飾った今後、要注目のマーク・アンバースなど。
 オープニングの上流階級たちの身につけているアクセサリーをアップで捉えながら、男で食いつなぐ、身を飾ったミセス・アーリンの姿へと移っていくシーン、イタリアへと渡る船室内の男たちの間で交わされる妻への苦言、それに対する妻たちの愛人に関する噂話。最高の衣装に身を包み、取澄ました上流階級の裏で繰り広げられる狭く、下世話なやり取り。そうした中に現れてくる育ちと教養に彩られた会話。上流階級の社交界の優雅さ、人間臭さがワンシーンにうまく収められている作品だ。そして、交わされる会話のエスプリ、そこに含まれた皮肉がとにかく印象深い。一言で表せば“粋”なのだ。
 ヘレン・ハント演じるミセス・アーリンはこの社交界では外様、一匹狼的存在である。物語はこの彼女に対する上流階級からのやっかみ(楽しみ)、彼女の上流階級以上の毅然さを軸に展開していく。すでに年齢を重ねていようが、その毅然さに男たちは惚れこんでいく。それに対しスカーレット・ヨハンソン演じる女性はニューヨークの社交界の華として知られる若きカップルのうぶな妻である。彼女はもちろんミセス・アーリンのことを嫌っているが、スリリングな展開の末に彼女とミセス・アーリンの間には思ってもいなかった絆が生まれてくる。邦題の『理想の女』、原題の『A GOOD WOOMAN』が意味する部分もそこで自ずと分かるようになる。その展開がまたスリリングでうまい。
 時代設定などの変更はあるが、この作品はオスカー・ワイルドの原作を大きく崩さずに、優雅で、ゆったりとした、物語としての楽しみに満ちた映画という世界を見事に作り上げている。ヘレン・ハントの素晴らしさはもちろん、彼女に思いを寄せるトム・ウィルキンソンがこれまた素晴らしく、粋な会話、台詞にやられながら、最後は十二分な満足を感じることは間違いないだろう。小品ではあるが、これぞ大人のための映画という素晴らしい内容だ。ぜひ、劇場に足を運んでください。   

ストーリー
「1930年夏、南イタリアのアマルフィ。避暑のためここに多くの上流階級の面々が集まっていた。」
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  1930年ニューヨーク。上流階級の婦人たちが噂話の対象とする先にいるのはミセス・アーリン。上流階級の男性たちにぶら下がりながら、生き続けている女性だ。婦人たちにとって彼女はあざ笑う対象でしかなかったが、彼女はそういったことを気にせず、毅然とした態度を貫いていた。夏を迎え、上流階級の一群が避暑で南イタリアへと向かう中、彼女は自分が身に着けているアクセサリーを質屋に流し、チケットを購入し、船へと搭乗した。
 南イタリアのアマルフィ。欧米各国から集った上流階級の人々が避暑を楽しむこの地に降り立ったニューヨークの社交界の華として知られる若きカップル、メグとロバートのウィンダミア夫妻。メグにはプレイボーイで知られる英国貴族のダーリントン卿がすぐに声をかけるが、夫を愛する彼女は意に介さない。一方、ローバーとはメグの誕生日プレゼントを購入しに来た骨董品店で、ミセス・アーリントンに出会う。
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