「1930年夏、南イタリアのアマルフィ。避暑のためここに多くの上流階級の面々が集まっていた。」
1930年ニューヨーク。上流階級の婦人たちが噂話の対象とする先にいるのはミセス・アーリン。上流階級の男性たちにぶら下がりながら、生き続けている女性だ。婦人たちにとって彼女はあざ笑う対象でしかなかったが、彼女はそういったことを気にせず、毅然とした態度を貫いていた。夏を迎え、上流階級の一群が避暑で南イタリアへと向かう中、彼女は自分が身に着けているアクセサリーを質屋に流し、チケットを購入し、船へと搭乗した。
南イタリアのアマルフィ。欧米各国から集った上流階級の人々が避暑を楽しむこの地に降り立ったニューヨークの社交界の華として知られる若きカップル、メグとロバートのウィンダミア夫妻。メグにはプレイボーイで知られる英国貴族のダーリントン卿がすぐに声をかけるが、夫を愛する彼女は意に介さない。一方、ローバーとはメグの誕生日プレゼントを購入しに来た骨董品店で、ミセス・アーリントンに出会う。 |