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『ザ・コーポレーション』

配給:アップリンク
オフィシャルサイト:
http://www.uplink.co.jp/corporation/
この映画の予告編はこちらから


キャスト スタッフ データ
マイケル・ムーア
ノム・チョムスキー
ナオミ・クライン
ピーター・ドラッカー
ミルトン・フリードマン
ハワード・ジン
監督、製作、ナレーション脚本:
  マーク・アクバー
監督、編集:ジェニファー・アボット
製作:バート・シンプソン
原作:ジョエル・ベイカン
ナレーション脚本:
  ハロルド・クロックス
ナレーター:マイケル・J・マイケル

*2005年ジニー賞
  (カナダアカデミー賞)
  最優秀ドキュメンタリー賞 受賞
*2004年サンダンス国際映画祭
  ワールドシネマ
  ・ドキュメンタリー観客賞 受賞
*2004年アムステルダム
  国際ドキュメンタリー映画祭
  ヨリス・イヴェンス
   特別審査員賞 受賞
その他各地映画祭にて受賞

2004/カナダ/カラー/35o/
1:1.85/2時間25分


イントロダクション
「《“企業”は人である》、よく語られるコノフレーズ。ならば、人としての企業を精神分析するとどうなるのか。結果は“サイコパス”。ここから多種多様の識者のコメントを合わせ、現代の企業の姿を問題提起する刺激的なドキュメンタリー作品」
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 今の世界で最も大きな力を持っているものは何だろうか。別の言い方をすれば、今の世界に最も大きな影響力を与えているのは何だろうか。曖昧模糊とした対象から具体的な対象まで様々なものが浮かんでくるだろうし、それぞれの見方によってどれもが正解になると思う。ただ、現実に即して考えれば、その答えは大きく絞られてくるはずだ。それは“企業”ではないだろうか。今回紹介するのはその“企業”というものを捉えたドキュメンタリー作品『ザ・コーポーレーション』である。
    なぜ、企業がこの世界に大きな影響を与えているのか、その答えは明白である。僕たちの生活は政府の役割が小さくなる分、より“企業”に彩られてきているからだ。僕たちは“企業”から労働の対価としての賃金を受け取り、その賃金を“企業”が生み出すサービスや製品へとつぎ込んでいく。国の基幹産業としての“企業”の意向が政治的な判断を生み出すことも知っている(例えば、あの戦争では石油産業の利益、政治的な癒着が囁かれたし、地域的扮装は企業の利益のためという噂もある)。そして“企業”が国という枠を飛び越え、世界となってきていること、それに伴う大きな問題も知っている。この作品『ザ・コーポレーション』の冒頭ではこのように語られている「150年前、企業は大したことがなかった。でも現代の主役は企業である」と。なぜ、“企業”がこのように大きな力を持ったのか。作品のでは産業革命、株式会社の成立など“企業”が大きな力を持ってきた背景が語らるが、その部分で最も大きかったのがアメリカの黒人たちが長い戦いの末に勝ち得た全ての人間の自由を謳った法律を“企業”が利用し、認められたことだった。これにより、「“企業”は人である」ということになったのだ。「“企業”は人である」、このことは日本の経営者や評論家の口からもよく飛び出してくる。この作品が画期的な切り口を持っているのは、“企業”が人というなら精神分析をしてしまおうとした部分である。 「他人への思いやりがない」、「他人との関係が維持できない」、「罪の意識がない」、「利益のために嘘をつき続ける」など“企業”が行ってきた様々な事例の後にこうした項目のひとつ一つにチェック・マークが書き込まれる。そして心理学者から下された結論は疑うことない“サイコパス”というものだった。ノーム・チョムスキー、マイケル・ムーア、ナオミ・クライン、ミルトン・フリードマン、ピーター・ドラッカーなどの学者、アクティビスト、作家、企業経営者など総勢40名の識者のコメント、笑いを誘う効果的なフッテージの挿入、そして企業が行ってきた数々の悪しき事例を描きながら、この作品は進んでいく。当然、気がついていると思うが、この作品が描こうとしているのは現代の英雄であるかもしれないグローバル化する企業の問題点である。要はグローバリゼーションに対する問題提起だ。 監督はマーク・アクバー、ジェニファー・アボットという社会に対し問題提起をするドキュメンタリー作品を発表し続けているふたり。このふたりに原作、脚本として法学教授であり作家のジョエル・ベイカンが関わっている。作品はこの3人の渾身のプロジェクトである。その発端は1997年に、あるレセプションで監督のマーク・アクバーと原作のジョエル・ベイカンが出会ったことだった。グローバリゼーションに関する作品を撮りたいと思っていたマークと企業をテーマの中心に法律がいかに基本的な関係を作り上げていくかという本を書こうとしていたジョエルのふたりは企業をひとつの機関として考察すれば面白いのではないかと意気投合し、本と映画を同時進行で進めていくことにする。その後、資金繰りも整い、更なる映画的な内容強化のためにジェニファー・アボット加わり、作品はマークとジョエルの出会いから7年近くの歳月を経て完成している。この作品への期待についてマーク監督は「この映画によって問題の口火を切れればいいと思っています」、ジェニファー監督は「この作品の企業についての質問を人々に対して投げかけ、その人々にパワーを与え、何かを始めるモチベーションとなることを願っています」と語っている。
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  まず、最初に触れなければならないのは監督たちが語っているようにこの作品は現代の企業、とりわけグローバリゼーションと呼ばれる企業の一面とその影響の大きさに対する問題提起として作られた作品であり、彼ら自身がアクティビストといってもいい側面を持っていることから政治的な作品でもあるということだ。ドキュメンタリーとは第三者的な視点でなければならないという意見を未だに持っている方もいるかもしれないが(そんなものはありえないと僕は思う)、この作品はそうではない。ものの私有が認められたことから始まった現代の“企業”の止まることなき暴走を描き、挑発しているのだ。この作品を観れば、金儲けと効率のみで進む“企業”、アメリカという国が生み出してきたそのスタイルに疑問を抱かざる得ないだろうし、最終的にはそういう世界に属している自分自身の存在を考えざる得ないと思う。そして、この暴走を生み出したのは誰なのか(間違いなく僕たちは加担している)、この暴走の行き着く先は何なのかということを考えるはずだ。例えば、目と鼻の先の9.11の同時多発テロやイラク戦争の際に金や石油に投資して大儲けしたトレーダーの話が出てくる。彼は「金しか頭にない。環境が商品になるなら話になるけどな」と皮肉のように語る。企業のトップとアメリカの政治機関のトップが顔をつき合わせて極秘会合をしていた現場を目撃した産業スパイのコメントもある。民営化されたものを多国籍企業がのっとり、とんでもないことになった例、ナチスに協力していたあのアメリカの企業の話、誰もが知っている「ハッピー・バースディ」の歌の権利料、遺伝子など人間以外の生物の特許の話なども出てくる。こうしたことを知ることは相当に有益だと思う。そして、議論や意見をすればいいのだと思う。“企業”に働く自分の目で自分のやっていることを判断すればいのだと思う。地球環境の危機的な状況が叫ばれている中で環境型企業と呼ばれる、呼んで欲しい企業のやっていることをより客観的に見ることもできるだろう。民主主義と資本主義の溝も理解できるはずだ。
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  正直、作品は長い(2時間30分近くだ)。識者のコメントが効果的に使用されていくが、そこに興味がなければきつい作品であるかもしれない。最低限の世界に対する理解も必要だろう。でも、そんなものは関係なしにより多くの人たちにこの作品を観てもらいたいと思う。どこか一箇所でも持って帰り、他人に話したり、本を読んだりしてもらえればと思う(同じグローバリゼーションの視点が入ったものとしては『ジャマイカ 楽園の光と影』というジャマイカという小国を舞台にIMFの実態を描いた映画もあるので観てほしい)。この世界の一端を知る、考えるということの重要性のためにも、ぜひ、劇場に脚を運んでください。

ストーリー
「現代最高の覇者である“企業”を精神分析し、問題提起していく」
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 現代最高の覇者である“企業”。“企業”は人ではないが、人と同じように活動する。例えば、人間を相手取り、裁判を起こすことも出来る。それは当たり前のこととなり「“企業”は人である」ともいわれるようになっている。では、人である“企業”を精神分析するとどうなるのか。その答えは完全なる“サイコパス”だ。この作品ではマイケル・ムーア、ノーム・チョムスキーなどの識者や多国籍企業のトップのコメントを織り交ぜながら、現代の覇者である企業の姿を問題提起していく。
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