「入念に計画されたのに失敗した一流詐欺師たちの銀行強盗。その裏には欲望が渦巻いていた」
韓国銀行から50億ウォンが盗難される事件が起きる。壮絶なカーチェイスの末、容疑者5名のうち1名は事故死してしまう。その容疑者は出所したばかりの詐欺の常習犯であったチェ・チャンヒョク。もう1名はすでに逮捕されていたため、警察は残る3名の容疑者を追うことになる。
それから1ヵ月後、警察はロシアの出張から戻ってきた古書店を営むチャンヒョクの唯一の肉親である兄チェ・チャンホを訪ね、警察で事情聴取を行う。兄にはチャンヒョクの死とともに彼が残した保険が入ることも知らされた。その時、同じ事件のために警察に引っ張られてきたのがインギョンという女性だった。彼女は逃亡している容疑者のひとりであるベテラン詐欺師キム先生の内縁の妻であることから、警察は彼の行方を探ろうとしていたのだ。
警察を出た後、インギョンはチャンホにチャンヒョクの残した荷物を取りに来るように声を掛ける。そして、やって来たチャンホにインギョンはふたりが出会った経緯を話し始める。それはチャンヒョクがキム先生に銀行強盗の話を持ちかけたことから始まった。 |