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『ヴァンダの部屋』

配給:シネマトリックス
オフィシャルサイト:
http://www.cinematrix.jp/vanda/

キャスト スタッフ データ
ヴァンダ・ドゥアルテ
ジータ・ドゥアルテ
レナ・ドゥアルテ
アントニオ・セメド・モレノ
パウロ・ヌネス
監督・脚本・撮影:ペドロ・コスタ
製作:フランシスコ・ヴィラ=ロボス
   カール・バウムガートナー
   アンドレス・ファエフリ
編集:ドミニック・オーヴレイ
録音:フィリップ・モレル
   マシュー・エンベール
※2000年ロカルノ国際映画祭 青年批評家賞/スペシャルメンション 受賞
※2001年山形国際ドキュメンタリー映画祭 最優秀賞/国際批評家連盟賞 受賞
※2002年フランス文化賞 最優秀外国映画作家 選出

2000年/ポルトガル・ドイツ・フランス/カラー/1:1.66/ドルビーSRD/3時間

イントロダクション
 「世界が絶賛し、熱狂したポルトガルの若き巨匠ペドロ・コスタ」
 ペドロ・コスタという映画監督をご存知だろうか。マヌエル・デ・オリヴェイラ、ジャック・リヴェットという多くの巨匠たちが彼の才能を特別なものとして認め、その圧倒的な映像世界に世界中の映画ファンが熱狂したというポルトガルの若き巨匠といわれる映画監督である。彼の今までの作品は、各地の映画祭に出品され、絶賛を浴びていたのだが、ここ日本では正式な形でロードショー公開されることはなかった。そんな彼の作品がついに公開される。それが今回紹介する作品『ヴァンダの部屋』である。
 この作品『ヴァンダの部屋』は前作『骨』(日本では2000年のポルトガル映画祭で上映)に出演していた女の子ヴァンダ・ドゥアルテと彼女の家族が住むリスボンのスラム街フォンタイーニャス地区を撮影したドキュメンタリーとフィクションの境目というものを取り払った作品になっている。正直に言えば、物語は何もない。ヴァンダが暮らす穴倉のような住居、そこで取引され、体に吸い込まれていくドラッグ、通りを行き交う様々な人種の喧騒と再開発により破壊されつつあるこの地区の騒音を捉え続けているだけだ。
 そもそもペドロ・コスタ監督はこの作品を撮ろうと思ったきっかけについて、「前作『骨』も終盤を迎えていたある夜、ヴァンダが来て「この映画はこれだけで終わるはずがない。もっと軽くて、もっと自然なものができると思う。私のことだけ撮ればいいんでしょ。どうする、続ける?」と言われたことから始まった。」と語っている。そして、こうした撮影は監督にとって「夢だった」とも言う。前作『骨』の撮影に対して、40人以上の人々を必要とした製作システムに大きな不満を抱えていた監督は、より少人数の撮影を可能とするためにデジタル・ビデオを持ち込み、2年間に渡り130時間分の素材が撮影され、それを1年間かけて3時間に編集し、35ミリフィルムにプリントした。そんな作品がこの『ヴァンダの部屋』なのである。監督はこの作品を「ヴァンダのため、私の前に、私のそばに、私の後ろにいた人々のため、とりわけ様々な自分を見せてくれた人々のために撮った。そこには彼らの様々な場所、消え去ってしまう人生がある。ヴァンダにはあの年は2度とこないし、あの生活が常にある訳ではない。」とそこにある様々な人生に捧げている。はじめに書いているようにドキュメンタリーとフィクションの境目を取り払った物語のない作品にみえるこの作品にも“続いていく日常”という強烈な日々が存在する。
 ただ、その内部に入っていなかった人間からみれば、そこに描かれている大した物語のない“続いていく日常”に大きな関心を抱くことはないはずなのに、3時間という長さのあるこの作品に引き込まれてしまうのはなぜなんだろうか。その理由のひとつは間違いなくほとんど同じアングルで固定されて撮られている映像の美しさにある。ポルトガルのリスボンの象徴ともいうべき“強烈な光”と穴倉のような部屋に差し込む“光と影”の鮮烈さ、そうした鮮烈さと同じアングルの映像が捉える人種の坩堝的なスラム街の出口のない(しかも再開発によりその出口のないコミュニティすら失おうとしている)喧騒が生み出す“続いていく日常”という営み。それが全く努力すらない人々の日々であろうが、ジャンキーであろうが、最低であろうが構いはしない。そこにそれは強く存在するということをこの作品は何一つ大上段に構えたり、手助けもせずに捉えていくだけなのだから。そして、そういった映像にこちら側は酔ってしまうのだ。
 本当に不思議な魅力に溢れた作品である。映像というものに興味がある者なら、この作品を観ることにより、ペドロ・コスタという名前をどこかに記憶させるはずだ。ぜひ、劇場に足を運んでみてください。

ストーリー
 「リスボンの移民たちが住む街に暮らすヴァンダの物語」
 リスボン市中にある取り壊されつつある街 フォンタイーニャス地区。多くの移民が暮らすこの街に住むヴァンダ。彼女は何をするでもなく、部屋の中でやって来る友人たちとドラッグを吸引し、時折、地区の家々に野菜を売り歩く。何も変わらない展望すらない取り壊されていく街の中でのヴァンダたちの生活をカメラは捉えていく。
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