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『美しい夏キリシマ』
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配給: パンドラ
オフィシャルサイト:
http://www2.kiwi-us.com/~favorite/

キャスト スタッフ データ
柄本佑/ 小田エリカ
原田芳雄/ 石田えり
香川照之/ 牧瀬里穂
左時枝/ 中島ひろ子
寺島進 / 甲本雅裕
入江若葉/ 宮下順子
監督、脚本:黒木和雄
プロデューサー:仙頭武則
脚本:松田正隆
撮影:田村正毅
照明:佐藤譲
録音:久保田幸雄
編集:阿部瓦英
美術:磯見俊裕
音楽:松村禎三
2002年/35ミリ/カラー/シネスコープ/1時間58分

イントロダクション
 「戦争のキズを描いた黒木和雄監督の自伝的作品」 
 60年代後半以降、『祭りの準備』、『竜馬暗殺』、『浪人街』、『TOMMOROW 明日』などの意欲作を撮り続けてきた映画監督 黒木和雄。前作『スリ』で10年ぶりの映画監督復帰となった彼の新作が公開される。それが今回紹介する作品『美しい夏キリシマ』である。
 この物語は黒木監督自身の記憶と体験に基づいて描かれている作品である。都城にある工場に勤労動員学徒の一員として動員された監督はそこで米軍機による奇襲攻撃を受けている。その際、撃たれ、助けを求めていた友人を助けずに逃げた監督はずっとその自身の行動にとらわれ続け、その時のショックから病を患い、田舎で療養生活を送ることになる。監督自身は「戦争中のこの頃、少年の私は死の影に脅かされ、かつ死を予定して暮らしていた。」、「『美しい夏』キリシマは虚構ではあるが、この時代背景から抜け出すことは出来ない。」と語っている。いうなれば、この作品は監督にとって少年時代の自分との邂逅であり、なぜ、こんな経験をしなければならなかったのかという監督自身からの観客への大きな訴えにもなっている作品なのである。物語はその療養期間中から終戦までの僅か数ヶ月の日々を描いている。沖縄に上陸したアメリカ軍が九州に上陸するかもしれないという不安はあるが、実際の戦場は登場しない。ただ、少年を含め、登場する人物は皆、戦争によって背負ってしまったものを抱え込んでいる。それは多くの人にとって“負”の気持ちであった。
 主演はこの作品がデビュー作であり、今後も出演作が目白押しの柄本佑(俳優 柄本明の息子である)。共演の役者陣も小田エリカ、原田芳雄、石田えり、香川照之、牧瀬里穂、左時枝、中島ひろ子、寺島進 などの錚々たる面々が出演し、各々が非常に素晴らしく、印象的な演技をしている。
 戦争というものがどんなものだったのかということを語るのは、それを体験してきた人の個人の記憶であることは間違いない。時代というものは常に変化し、古い世代を新しい世代が凌駕していく。それによって、多くの記憶というものは抹消されていくのかもしれない。第二次世界大戦以前に生まれた世代と以後に生まれた世代の比率が、おおよそ2対8の割合となった現代では、戦争の話などというのは古臭いもの、描かれすぎたものなのかもしれない。でも、この作品『美しい夏キリシマ』はそういったものとは違う。先にも書いたが、ここには絵としての戦場がない。その代わり、個々が心の中に背負っている戦争のキズがある。もちろん、そんなこともなく日常生活を送っている人もいる。いや、戦争だろうと何だろうと当たり前の日常は続いていくのだ。ただ、戦争はそんな日常の中に多くのキズを残していく。この映画が素晴らしいのは、そのキズを監督の少年時代の投影である主人公を通して非常に丁寧に描いている部分である。大仰しい演出がない分、そのキズが訴えかけてくるものは大きい。そして、そのキズは決して古臭いものではなく、普遍のものである。タイトル通りの美しい夏の映像の中に展開する個々のキズ、想いの物語を感じるために、ぜひ、劇場に足を運んでください。

ストーリー
「1945年夏、霧島を見渡せる村で」
 1945年、夏。敵機のグラマンが霧島の山並をかすめるように飛んでいる。中学3年生の日高康夫は満州に住む家族と別れ、祖父、祖母のもとで暮らしている。空襲のショックで病気にかかり、自宅療養をしている康夫に対し、祖父はやりきれない思いを抱いている。一方、康夫はある出来事から大きな罪悪感を抱えていた。
 祖父の家には、はるとなつというふたりの奉公人が暮らしていた。なつの父親は南方で戦死しており、同じ村にある実家では母親と弟がつつましく暮らしていた。ただ、母親は夫を亡くしたことで埋められない気持ちを自分を無にすることで埋めようとしていた。また、年頃のはるには縁談の話が進んでいた。
 町には米軍の九州上陸に備え、軍隊が駐屯し、演習を繰り返していた。村の人々も竹やりなどを持ち出し、訓練に参加をしていた。戦争という日々の中で、日常が続き、個々の色々な想いを抱えた中で戦争は終結に向かっていた。
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