サンダーパンツ！【映画情報】ムービーネット

『サンダーパンツ！』
Thunderpants
2002年/イギリス/87分/ビスタ/SRD
配給：ギャガ・コミュニケーションズ Gシネマグループ
オフィシャルサイト：
http://www.gaga.ne.jp/thunderpants/

ルパート・グリント
ブルース・クック
サイモン・キャロウ
ネッド・ビーティ
ポール・ジアマッティ
スティーヴン・フライ

監督・製作・原案：
　　　　ピーター・ヒューイット
製作：グラハム・ブロードベント
　　　　ダミアン・ジョーンズ
脚本：フィル・ヒューズ
撮影監督：アンディ・コリンズ
編集：マイケル・パーカー
衣装：アン・マスクレイ
プロダクション・デザイン：クリス・ループ
音楽：ルパート・グレッソン－ウイリアムス

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「“オナラ”を　テーマに成長する少年を描いた抱腹絶倒で感動的な作品」

　“オナラ”というとどうしても下品さが付きまとってくるが、その“オナラ”を大真面目に捉えたユニークで抱腹絶倒、そしてラストは感動で胸いっぱいになる作品が、この『サンダーパンツ！』である。
　“オナラ”はガスだから燃えるという話は聞いたことがあるだろうし、実際にライターやマッチで自分や友人の“おなら”に火をつけた人、テレビのお笑い番組や奇人変人などでそういったシーンを観たことがある人も多いはずだ。この作品は、その“おなら”の力を大真面目で過剰に捉えながらも、“おなら”に悩む少年が親友との友情を育みながら、“オナラ”をばねに成長していく素晴らしい物語となっている。こんな素晴らしい作品を発案・監督・脚本（共同）したのが、『ハロルド・スミスに何が起こったか？』などで知られるイギリスの映画監督ピーター・ヒューイット。彼自身が「オナラをする少年の映画なんて製作されたことがないから成功間違いなしだね。オナラ映画であると同時に、自分の悩みと戦う映画、そんな映画が作れたら面白いだろうね。」とジョークで交わしたプロデューサーとの会話が、この作品の発端。その後、この作品の実現化に向け、親友で脚本家のフィル・ヒューズと共に脚本を書き上げ、撮影へと入っていった。
　主演は何千人というオーディションから選ばれた、この作品が映画デビュー作となるまさに“オナラ”にふさわしいルックスをしたブルース・クックと『ハリー・ポッターと賢者の石』でハリーの親友ロン・ウイーズリー役を演じたルパート･グリント。
　５０年代、６０年代のSF映画やテレビ・ドラマ、空想科学図鑑なんかに出てくるようなどこかキッチュで可愛い発明品や衣装のデザイン、画面からにじみ出てくるその当時の色づかい。現代の物語のようで昔風でもある子供の頃にどこかで出会ったような映像世界。『アルマゲドン』や『２００１年宇宙の旅』などの有名な映画のパロディー。そして、友情と夢の実現。くだらなく、下世話にしようと思えば、いくらでもそうできるのに、あえてそうせずにきちんと大真面目に作ったであろうこの作品『サンダーパンツ！』。ファミリー向けの映画が好きな人はもちろんだが、実は友情とか夢とかを叶える話が好きな人にこそ、お薦めの作品です。

「オナラは地球を救う!?」

　パトリック･スマッシュは１１歳の小学生。ちょっと太り気味の生徒だ。そんな彼には大きな悩みがあった。それはオナラが止まらないことだ。もちろん、くさいオナラだ。
　パトリックの人生は初めからオナラとともにある人生だった。母親の出産の時も自らのオナラで体外へと飛び出した。彼のオナラのおかげで、父親は家を出て行くなど家庭は崩壊した。朝礼の時も静かにしていたいのにオナラのおかげで怒られてしまう。もちろん、友人も出来ず、いじめられてばかりだ。大きな夢はあるが、こんな人生は生きている意味がないとパトリックは考えていた。
　そんな彼にもついに親友が出来た。彼の名はアラン・Ａ・アレン。同級生で、天才発明家の彼がパトリックと仲良くなれた理由は、鼻が利かなかったから。パトリックのオナラの臭いなんて気にならないからだった。いじめられっ子同士でもあった二人は、毎日のように一緒に過ごし、アランは自らの才能でパトリックのオナラを吸収するパンツを開発するその名は“サンダーパンツ”。これでパトリックは人前でおならをしようが大丈夫になった。そして、アランの発明は続き、ついにはパトリックのオナラを利用したエンジンを開発し、鳥人間コンテストで優勝をしてしまう。一躍、時の人となった二人だが、そんな時にパトリックの前からアランが消えてしまう････。


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