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『リアリズムの宿』
配給:ビターズ・エンド
オフィシャルサイト:http://www.bitters.co.jp/yado/


キャスト スタッフ データ
長塚圭史
山本浩司
尾野真千子
山本剛史
監督、脚本:山下敦弘
製作:奥沢邦成
   大島満
原作:つげ義春
脚本:向井康介
撮影:近藤龍人
照明:向井康介
美術:宇山隆之
衣装:日原木綿子
音楽:くるり
※2003年トロント映画祭正式出品
※2003年プサン映画祭正式出品
※2003年テサロニキ映画祭正式出品
※2003年ナント映画祭正式出品
※2004年ロッテルダム映画祭正式出品
※2004年香港国際映画祭正式出品
※2004年ブエノスアイレス国際映画祭正式出品

2003年/日本/カラー/35ミリ/1時間23分

イントロダクション
「つげ義春の漫画の世界を『ばかのハコ船』の山下敦弘監督が自分の世界で映画化」
 漫画を原作とした映画化作品は数多い。『スパイダーマン』、『デアデビル』などのアメコミの世界のもの、『ミシェル・ヴァイヨン』などのフランス発のバンド・デシネ作品を原作としたもの、そして日本でも『ドラゴン・ヘッド』、『ピンポン』などコミックを原作とした映画化が盛んである(リメイクなどを含めたらどれほどの数になるのだろうか)。そんなコミック(というより漫画)の映画化で取り上げられることが多い作家のひとりがつげ義春である。本人が筆を折ったのかどうかは分からないが、ほぼ20年間新作を書くことがない中、常に新しい世代に読まれ、評価を獲得してきているカルトという枠を超えたスタンダードともいうべき漫画家であるつげ義春(なにしろ新潮文庫から作品集が出ているくらいだからね)。彼の再評価の大きなきっかけとなったのは竹中直人の初監督作品『無能の人』(1991年)という映画だった。その年の邦画界の大きな話題をさらったその作品がつげ義春の作品の初映画化であり、それ以降『ゲンセンカン主人』、『ねじ式』、『蒸発旅日記』が公開され、その度に大きな話題を提供してきた。今回紹介する作品『リアリズムの宿』もそんなつげ義春作品の映画化である。
 この作品の原作は、つげ義春の作品の中では俗に“旅もの”と呼ばれる「リアリズムの宿」と「会津の釣り宿」という二つの作品。この短い二つの作品の設定を現代に置き換え、主人公を自主映画を製作する監督と脚本家に変更するなど大胆な脚色化がされている。
 監督は、赤汁なる健康飲料の販売で成功を掴もうと思ったがうまくいかないカップルのだらだらした日常を描き、国内はもちろん、海外でも大絶賛を浴びた『ばかのハコ船』の山下敦弘。この作品でもくすくすと笑い続けてしまうような「こういう状況って、ありえるよな」という世界を描き、熱狂的なファン(うちのHPが募集した2003年最高だった作品でも、『ばかのハコ船』を“人生で最高の作品”とあげている方がいました)を生み出し、新作が期待されていた監督である。山下監督自身も大学時代から好んで読んでいた漫画家だというつげ義春の作品の中から「リアリズムの宿」というタイトルがいいなと感じ、自由に脚色して良いということでやってみたところ、やりすぎだということで書き直しをして出来上がったというこの作品『リアリズムの宿』の脚本。山下監督は「設定を現代に移し、つげさんが生み出したオリジナリティと自分たちの作り出したキャラクターを放り込む方法を取った。主人公のふたりの男は東京で自主映画を作っている男たちで、そのふたりがサエない旅を通して少しだけ前向きに心を通わせていく。何か作品を作っている人間はどこか生身の人間が苦手なんじゃないかと僕は思う。人間が好きだからこそ臆病になってしまう。主人公のふたりは、まさにそういう人間、つまり僕自身である。そんなキャラクターでつげさんの作品と正面対決したら、なんともやさしい映画が出来上がった。」とこの作品について語っている。
 出演は劇団「阿佐ヶ谷スパイダース」の主宰にして、作・演出・出演も手がけ、映画、TV、舞台にと幅広く活躍する長塚圭史、『どんてん生活』、『ばかのハコ船』と山下監督の作品に連続して主演している山本浩司、『萌の朱雀』でデビューし、その後も『ユリイカ』などコンスタントに活動を続ける尾野真千子など。音楽はこの作品のために唯一無二のロック・バンド“くるり”がオリジナルな彼ららしい楽曲を提供している。
 本当は共通の友人との3人での撮影旅行になるはずが、その共通の友人が来ず、顔だけは知っている2人きりの旅になってしまうという気まずさの広がるシーンからその後も主人公の2人に付きまとってくる不幸とまではいえないツキのなさ。それを仕方ないよねと受け入れてしまう意気地の主人公たち。たまにはうれしいこともあるけど、それすらも幻のよう。それでもなんとなく続いていく2人のサエない旅路。それを「ああこういうことってあるよな」と感じながら、くすくすと笑い、観続ける自分。正直、大した出来事も起こらない旅なんだけど、一日ごとにお互いに近づけていけるような気分、その気分は僕自身もどこかで味わったことのあるものだった。身近だからこそ、くすくすと笑い、どこかでちょこっと感動している自分がみつけられるそんな作品『リアリズムの宿』、ぜひ、劇場に足を運んでください。

ストーリー
「友人ではないが、顔見知り程度の2人のサエない旅路」
 駆け出しの映画監督 木下と脚本家の坪井。顔見知りではあったが、友人とまでは言えない2人。この2人の共通の友人である舟木。本当は3人での旅になるはずだったのだが、舟木は寝坊して現場に現れず、携帯で舟木と話しながら、お互いの旅の先行きをちょっと不安に思う2人。それでもなんとなく2人の旅は始まる。
 温泉街で木下は以前泊まったことのある宿を訪ねるが、そこはもう廃業していた。仕方なく別の宿をみつける。そこの宿の女将にすすめられるままに釣りをしていても何も釣れるわけでもなく、変な外人にヤマメを売りつけられる始末。なんか腑に落ちないまま、その宿に泊まるが、さらに腑に落ちない出来事が起きる。ま、それでも仕方ないかと受け止めてしまう2人。
 翌日、日本海を眺めていると2人の所にブラジャーが流れてくる。そして、その後に裸の女が走ってやってくる。女の名前は敦子。荷物も一切合財海に流されてしまったという敦子に2人は洋服を買ってやり、同じ宿に泊まり一夜を過ごすことになる。出だしからサエない旅も少しはいい感じになるかと思い始めた2人だったのだが・・・・。
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