『ライ麦畑をさがして』
CHASING HOLDEN
2001年/アメリカ/1時間41分
配給:
ギャガ・コミュニケーションズ
DJクオールズ
レイチェル・ブランチャード
コリン・フォックス
ショーン・カナン
トム・ラック
マイケル・スマイリー
ラオアン・マッシ
監督:マルコム・クラーク
製作:クリストファー・エバーツ
ジェシカ・ハマーシュラグ
スティーブン・シェンセン
脚本:ショーン・カナン
美術:ジャン・モラン
音楽:リュック・サン=ピエール
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「『ライ麦畑でつかまえて』はバイブルだった」
多分、誰もが1度はタイトルを聞き、多くの人が自分のほろずっぱい時代に読んだであろう本、J・D・サリンジャーの『ライ麦畑で捕まえて』。青春のバイブルといわれるその本の主人公ホールディングにあこがれた人は多いだろうし、全く人前に出なくなってしまった(隠遁生活を送っているという)サリンジャーに会ってみたいと思った人も多いはず。この映画『ライ麦畑をさがして』はそんな少年が主人公の作品。若く、向こう見ずだからこそ出来るパワーとせつなさに充ちた深い痛みのあるロードームービー的青春映画だ。 ちなみに主人公ニールを演じるDJクオールズ(これが初主演作)は役者になる前にプラダなどのモデルをやっていたという。とりあえず、イノセントな美男好きは要チェックでしょう。
「サリンジャーに会って、答えを見つけたい・・・。」
少年院を出たばかりの18歳のニール。彼の愛読書はサリンジャーの『ライ麦畑でつかまえて』。彼はそれを愛読書というよりも、まるでバイブルのように片時も離さずに持ち歩き、読み込んでいる。家族はニューヨーク州知事の父親と兄がいるが、父親との関係はうまくいかず、尊敬する兄とは会える状況にない。ニールは父親と離れたいという強い気持ちから、少年院を出てすぐに以前いた名門全寮制高校に戻ることにする。戻って、早々、いじめに会うがそれもすぐに跳ね返し、自分だけの時間を作り続けるニール。そんな時、図書館の前でTJという女の子に出会う。選択のクラスで、彼女が演劇をとっていることを知ったニールは意識的に彼女と同じ演劇のクラスを選ぶ。そこで再び出会った2人は、お互いに想いを深めていく。 ある日、『ライ麦畑でつかまえて』のホールディングのその後を書くという課題がニールのクラスで出される。その答えを知ろうとニールは終日、図書館で問題に格闘したり、サリンジャー自身に手紙を書いてみるが、どれもうまくいかない。追い詰められたニールは寮を抜け出し、サリンジャーに直接会いに行く旅に出ることを決意する。雪の降る夜、ニューヨークに行きたいと言っていたTJも誘い、2人はニューヨークからサリンジャーの住むニューハンプシャーへと向かうが、それは課題ではない別の答えを突きつけられる楽しさとつらさの入り交じったイノセントな旅だった。
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