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『オランダの光』

配給:セテラ
オフィシャルサイト:
http://www.cetera.co.jp/library/holland.html


キャスト スタッフ データ
ヤン・アンドリーッセ(現代美術家)
ロバート・ザントフリート(現代美術家)
ギュンター・ケンネン(気象学者)
ヤン・ディべッツ(現代美術家)
フィンセント・イッケ(天文物理学者)
ジェームズ・タレル(米現代美術家)
エルンスト・ファン・デ・ヴェーテリング(美術史家)
スヴェトラナ・アルパース(美術史家)
リシュアン・フェレロ(農夫)
アレックス・ビーゲン(モニュメント・ヴァレーのガイド)

製作、監督:
 ピーター-リム・デ・クローン
脚本:
  マールテン・デ・クローン
  ヘリット・ウィレムス
撮影監督:
  パウル・ファン・デン・ボス
編集:
  アンドレ・デ・ヨング
  シール・ミュラー
音楽:
  ヘット・パレイス・ファン・ブム

※2003年ネーデルランド・フィルムフェスティバル「金の子牛(ベスト・ドキュメンタリー)」賞受賞
※2004年ミュンヘン・ドキュメンタリーフィルムフェスティバル 特別賞受賞
※2004年パラッツオーヴェネチア・ドキュメンタリーフェスティバル(ローマ)最優秀撮影賞受賞
※2004年ヨーロピアン・フィルムフェスティバル(ブリュッセル)観客賞受賞

2003年/オランダ/1×1.85/SRD/1時間34分

イントロダクション
「オランダ絵画に特殊性をもたらしたオランダの光に関する興味深いドキュメント。さあ、光の勉強を始めよう!」
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  光を意識したことがあるだろうか。朝、目覚めたときに降りかかってくる光、南の島に旅行に行ったときに眼の中に飛び込んでくる眩いばかりの光、写真を撮ろうとするときにファインダー、露出を通して感じる光・・・・・・。その光により、今まで見慣れていたものの感覚すら変わってしまう、そんな体験をした方は多いのではないだろうか。今回紹介する作品『オランダの光』はそんな光をテーマにしたドキュメンタリー映画である。
 タイトルが『オランダの光』となっているように、この作品はオランダが生み出している“光”を追った作品である。大ヒットした作品『真珠の耳飾りの少女』が再現しようとしていたフェルメールの絵画を構成する重要な要素である“光”、レンブラントなどもそうなのだが、17世紀のオランダ絵画の巨匠たちが生み出した作品にはオランダが生み出した独特の自然光が反映されていると言われる。極端な言い方をすれば、このオランダの自然光があったからこそ、フェルメールやレンブラントの傑作が生まれてきたのだ。この『オランダの光』は他の地域とは違うといわれるオランダが生み出す“光”の謎を探求していく作品なのだ。
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 検証の発端は、フルクサスの運動などにも参加したドイツを代表する現代美術作家であるヨーゼフ・ボイスによる「“オランダの光”は失われた」という発言である。それは1950年代にオランダで行われた大規模な干拓事業の結果を受けての1970年代後半の発言であるのだが、この作品ではその発言を芸術家、気象学者、キューレターらの発言、数々の絵画、地域の比較、定点観測、そして器具を用いての実験などにより、検証していく。
 監督、製作のピーター-リム・デ・クローンと脚本、原案のマールテン・デ・クローンのデ・クローン兄弟はこの作品について「“光”と“観察すること”に純粋に徹した作品だ」と語っている。それを表すように、この作品では日ごとに変わり行く定点観測の映像が挿入されていく。その映像は芸術家がひとつの絵を描くための視点であると捉えることもできる。様々な立場の発言者や検証が行われ、定点観測の映像に戻されるたびに、僕たちはそこに新たな“光”とそれに対する視点を獲得し、“オランダの光”が持ちえた特殊性、失ってしまったものを発見することが出来るはずだ。
 この作品は、そういった“オランダの光”の特殊性を検証するとともに、“オランダの光”の描き方がいかに各世代の芸術家に受け継がれ、影響を及ぼしているのかという美術史的な観点、そしてこれが最も重要なことなのだが、“光”というものが持ちえた特殊性について触れていく。“オランダの光”を検証する映画でありながら、これは“光”の勉強の映画でもあるのだ。
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 映画を観ていて分かるのは“オランダの光”が生み出し、受け継がれている特殊性である。それがオランダ絵画を確固たる存在としているとしているのだが、この光と作品の関係は、オランダだけでなく、日本という国にも当てはまることに気づく。四季という季節の移り変わりが生み出す“光”と対象物の関係、日本画を見れば、それがどの季節を描いているかは(日本に暮らしたことがあるならば)一目瞭然のはずだ。それは写真でも同様のはずだ。絵描きはその季節の差を表現するために、微妙な色の差を使い分け、カメラマンは最適なフィルムをセレクトする。この作品『オランダの光』を観たから、そういう風になるわけではない。ただ、この作品を観れば、絵画や写真を観ること、表現していくことに当たっての“光”というものの重要性に気づかざる得ない。正直、小難しい話もあるが、この作品を観ることはそういった新たな視点を手に入れるということである。だからこの作品は“光”に気づくという意味で、多少の堅苦しさを持ちながらも本当に興味深く、奥深い“光”の勉強の映画なのだ。公開場所も東京都写真美術館ホールという最高の場所である。この作品を観て、“光”が生み出す最高の芸術である写真も新たな視点と共に楽しんでもらえればと思う。ぜひ、劇場(そして美術館)に足を運んでください。   

ストーリー
「オランダ絵画を特殊なものとしてきたオランダの光とは・・・・」
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  ドイツを代表する現代美術作家であるヨーゼフ・ボイスは「オランダの光は失われた」と1970年代の後半に発言した。彼がその根拠としてあげたのは、1950年代の大規模な干拓事業により湖が埋め立てられたということであった。これによりオランダの光を担っていた湖の鏡面性が失われたというのだ。作品は定点観測の映像、科学者、芸術家、キューレターの発言などを取り入れながら、この失われたというオランダの光を探っていく。それはオランダの光だけではなく、光というものに関する検証の物語でもある。
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