『盲獣VS一寸法師』
配給：石井プロダクション / スローラーナー
オフィシャルサイト：
http://www.fjmovie.com/ishii/mojuvs/
リリー・フランキー
塚本晋也 / 平山久能
リトル・フランキー
藤田むつみ / 橋本麗香
丹波哲郎 / 薩摩剣八郎
吉田千穂/中野貴雄
園子温/ 及川光博/ 手塚眞
プロデューサー、監督、脚本、撮影：石井輝男
原作： 江戸川乱歩
照明：野口素胖
美術：鈴屋港 /八木孝
特殊美術：原口智生
特殊効果：西村善廣
音楽：藤野智香
2001年/日本/カラー/1時間35分
「鬼才 石井輝男監督が異色のキャスティングで挑んだ江戸川乱歩の世界」
『網走番外地』シリーズで高倉健をスターダムに押し上げ、『徳川女系図』などの“異常性愛路線”で大ヒットを飛ばすなど日本映画界にその名を轟かせる鬼才 石井輝男。90年代以降、『江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間』(69)などの作品のリバイバルにより、若い世代から新たな注目を浴び、映画界に復活した石井監督の2001年に完成しながら、一部のフェスティバルなどで上映されていただけの作品が、やっと一般公開される。それが、今回紹介する作品『盲獣VS一寸法師である。
原作は江戸川乱歩の代表的な小説「猛獣」と「一寸法師」。「盲獣」に関して原作者の江戸川乱歩自身は“ひどい變態ものである。私の作がエログロといわれ、探偵小説を毒するものと非難されたのは、こういう作があるからだと思う。”と語ったというが、女をさらい、弄んでは殺すという悪行の限りを尽くす男を描いた「盲獣」、女のばらばら死体をこれ見よがしに展示するなぞの男一寸法師と明智小五郎の対決を描いた「一寸法師」もその発言をどう捉えようが、共に乱歩の代表作とされている（確かに風俗小説としての乱歩という部分はないがしろにされているかもしれないが）。特に「一寸法師」は朝日新聞の連載小説！であり、乱歩の名を世間に知らしめた作品でもある。
どちらの作品も以前に映画化されているが、石井監督はこのふたつの小説を“盲獣と一寸法師が互いに競い合っていたとしたらどうなんだろうか”という発想をもとにぶち込み、リミックスを施し、新たな乱歩的世界を生み出している。
出演は、三文小説家 小林紋三役にイラストレーター、コラムニストなど幅広く活躍するこの作品が映画初出演のリリー・フランキー、明智小五郎役に映画監督としてはもちろん、役者としても活躍する塚本晋也、一寸法師役にミゼット・プロレスで活躍し、2002年に惜しくも亡くなったリトル・フランキー、盲獣役に石井監督の『地獄』でデビューした平山久能、事件の鍵を握る美女 百合枝役に『白痴』で印象的な演技をし、『製作NO.TG001』(仮題)では浅野忠信との共演も決定している橋本麗香、猛獣に襲われるレビュー・スターの蘭子役に石井監督の作品ではおなじみの肉体派女優 藤田むつみ、丹下博士役に丹波哲郎、その他、薩摩剣八郎、及川光博、手塚眞、園子温、熊切和嘉など非常にバラエティーにとんだ面々。
90年代以降のカルト監督としての石井監督のブーム。そんな石井監督を再び映画の世界に戻したといっても過言ではない火付けとなったが『江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間』という江戸川乱歩の「パノラマ島奇談」をベースにした作品。そんな石井監督がその時以来手がける江戸川乱歩作品で、もちろん、そのテーストは“異常性愛路線”とくれば、その筋のファンにとっては見逃せないものであることはもちろんであろう。そして、リリー・フランキーなど出演者のファンにとっても見逃せない作品になっている。これを逃してしまい、今度はいつ見られるのだろうかと思ってしまう前に、ぜひ、劇場に足を運んでください。
「次々と起こる猟奇事件。それを追う紋三と明智小五郎。」
浅草のレビューのスター水木蘭子の舞台を観に行った三文小説家の小林紋三。彼はそこで隣に座る不気味な男のことが気になって仕方なかった。男は舞台を観ることもせず、終始、うつむいたままだったからだ。その帰り道、紋三は子供の体に大人の顔をつけた男「一寸法師」が切り落とされた女の生腕を運んでいるという更に奇妙な場面を目撃する。紋三はその男「一寸法師」に興味を持ち、独自に調査を始める。そんな中、水木蘭子が失踪する。その調査に当たっていたのが、明智小五郎だった。紋三と明智は事件の解明に乗り出していくが････。
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『網走番外地』シリーズで高倉健をスターダムに押し上げ、『徳川女系図』などの“異常性愛路線”で大ヒットを飛ばすなど日本映画界にその名を轟かせる鬼才 石井輝男。90年代以降、『江戸川乱歩全集
恐怖奇形人間』(69)などの作品のリバイバルにより、若い世代から新たな注目を浴び、映画界に復活した石井監督の2001年に完成しながら、一部のフェスティバルなどで上映されていただけの作品が、やっと一般公開される。それが、今回紹介する作品『盲獣VS一寸法師である。
出演は、三文小説家 小林紋三役にイラストレーター、コラムニストなど幅広く活躍するこの作品が映画初出演のリリー・フランキー、明智小五郎役に映画監督としてはもちろん、役者としても活躍する塚本晋也、一寸法師役にミゼット・プロレスで活躍し、2002年に惜しくも亡くなったリトル・フランキー、盲獣役に石井監督の『地獄』でデビューした平山久能、事件の鍵を握る美女
百合枝役に『白痴』で印象的な演技をし、『製作NO.TG001』(仮題)では浅野忠信との共演も決定している橋本麗香、猛獣に襲われるレビュー・スターの蘭子役に石井監督の作品ではおなじみの肉体派女優
藤田むつみ、丹下博士役に丹波哲郎、その他、薩摩剣八郎、及川光博、手塚眞、園子温、熊切和嘉など非常にバラエティーにとんだ面々。
浅草のレビューのスター水木蘭子の舞台を観に行った三文小説家の小林紋三。彼はそこで隣に座る不気味な男のことが気になって仕方なかった。男は舞台を観ることもせず、終始、うつむいたままだったからだ。その帰り道、紋三は子供の体に大人の顔をつけた男「一寸法師」が切り落とされた女の生腕を運んでいるという更に奇妙な場面を目撃する。紋三はその男「一寸法師」に興味を持ち、独自に調査を始める。そんな中、水木蘭子が失踪する。その調査に当たっていたのが、明智小五郎だった。紋三と明智は事件の解明に乗り出していくが････。
