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『みなさん、さようなら。』

配給:コムストック
オフィシャルサイト:
http://www.comstock.co.jp/minasan.html


キャスト スタッフ データ
レミ・ジラール
ステファン・ルソー
マリー=ジョゼ・クローズ
マリナ・ハンズ
ドロテ・ベリマン
ジョアンヌ=マリー・トランブレイ
ピエール・キュルジ
イヴ・ジャック
ルイーズ・ポルタル
ドミニック・ミシェル
ミツ・ジェリナ
イザベル・ブレ
監督、脚本:ドゥニ・アルカン
プロデューサー:
    ドゥニーズ・ロベール
   ダニエル・ルイ
撮影:ギィ・デュフォ
美術:フランソワ・セガン
編集:イザベル・ドゥデイユ
衣装:ドゥニ・スペルドゥクリ
音楽:ピエール・アヴィア
※2004年 アカデミー賞 最優秀外国語映画賞 受賞
※2003年 カンヌ国際映画祭 最優秀脚本賞、最優秀主演女優賞 受賞
※2003年 ナショナル・ボード・オブ・レビュー 最優秀外国映画賞 受賞
※2003年 トロント国際映画祭 最優秀カナダ映画賞 受賞
※2003年 ヨーロピアン・フィルム・アワード 最優秀インターナショナル映画賞 受賞
※2003年 サンディエゴ映画批評家協会賞 外国映画賞 受賞
※2003年 トロント映画批評家協会賞 最優秀脚本賞 受賞

2003年/カナダ・フランス/カラー/シネマスコープ/ドルビーSRD/1時間39分                 

イントロダクション
「アカデミー賞最優秀外国語映画賞を受賞した死に向かう人生で生を語ったユーモア、愛情溢れる秀作」
 今年(2004年)のアカデミー賞の話題といえば、『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』のノミネート完全制覇、渡辺謙の助演男優賞ノミネートや『たそがれ清兵衛』の外国語映画賞ノミネートという日本勢の活躍だった。『たそがれ清兵衛』がノミネートされた外国語映画賞は、ノミネート作品に偏りがありすぎるなどと批判も受けたのだが、そんな中で順当ともいえる受賞を果たしたのが、今回紹介する作品『みなさん、さようなら。』である。
 アカデミー賞の外国語映画賞に批判が出た理由は“年寄り向けの作品が多い”ということだった。この作品『みなさん、さようなら。』が扱うテーマは“死へ向かっての残された時間の過ごし方”である。確かに“年寄り向け”なのかもしれない。でも、これは年寄りでなくとも共感し、感じ入ることの出来る“人生”というものをユーモアいっぱいに描いた作品なのである。それを証明するように、2003年カンヌ国際映画祭最優秀脚本賞、2003年ヨーロピアン・フィルム・アワード最優秀インターナショナル映画賞など様々な映画賞を受賞、絶賛を浴びている。
 監督はカナダを代表する映画監督のひとりドゥニ・アルカン。日本でも公開された『アメリカ帝国の滅亡』、『モントリオールのジーザス』でもアカデミー賞外国語映画賞にノミネートされていた彼だが、3度目の正直というのか、この作品『みなさん、さようなら。』でオスカーの受賞を果たした。邦題は『みなさん、さようなら。』というこの作品だが、原題は『Les Invasions barbares』という。日本語に訳せば『蛮族の侵入』となる。このタイトルの意味について監督は「蛮族という言葉は、私にとってなんら悪い意味を含んではいないのです。歴史の中に倫理性というものは存在しません。ワシントン政府の目から見ればイスラム原理主義は蛮族です。イラクの次は北朝鮮かもしれません。蛮族とは、コロンビアや東南アジアの麻薬密売人のことかもしれないし、我々の世界へ流れ込んでくる移民のことかもしれない。そんな言い方をする場合でも、私は蛮族という言葉を悪い意味では使っていないのです。現にモントリオール市民たちの顔は色々な人種でずいぶん変わりつつあります。主人公のレミは息子のセバスチャンのことを“資本主義の蛮族”とみなしており、そしてレミにとっては、がんという病気も蛮族の侵入なのです。」と語っている。非常に意味合いの深い発言であるが、このタイトルはあるTVコメンテーターが9.11アメリカ同時多発テロに対し、発言したコメントから引用しているという。
 映画の主人公であるレミは元歴史学者のプレイボーイである。家庭があるのに女に手を出し続けた彼は、20世紀を彩ってきた様々な思想 -マルキシズム、構造主義、フェミニズム、実存主義など- に影響を受け、それを背負って生きている。読んでいる本だって、聞いてきた音楽だって、観てきた映画だって、そういった主義(イズム)が何らかの介在をしている。世間的には気難しいとか偏屈で片付けられてしまう時代遅れの遺物かもしれない。もちろん、資本主義の蛮族と揶揄される息子とは意見が合うはずもない。そんな父親であるレミががんに侵され、余命幾ばくもないと知らされたときに息子が母親の頼みによりとった行動は、父親の人生と20世紀というひとつの時代を顧み、死を見つめる場所を生み出すことになっていく。
 死、しかも様々なニュースで取り上げられ、問題となっている安楽死を扱っている作品ではあるが、重さと暗さはほとんどない。息子の努力により集められたかっての父親の友人や愛人たち。父親のために改装される病室。痛みの緩和のために密売人から購入するヘロイン。ふと、こんなことをしたら一体幾ら位かかるのだろうとも考えてしまうが、作品は1日を淡々と描いていく映像が積み重なっていくことにより、深い感動を呼び起こしていく。友人とのやり取りの軽妙さや温かさは、誰かがそこにいることの幸福感をダイレクトに伝えてくれる。これは死の映画ではあるが、生を考える映画なんだろう。安楽死、20世紀という時代など様々なテーマがこめられているが、ここで提示される死に向かっての生ほど心を動かされるものはない。色々と感じ入るであろうユーモアと友情、愛情に溢れた作品『みなさん、さようなら。』。ぜひ、劇場に足を運んでください。

ストーリー
「父親の最期のために、息子が演出したこと。そして父親の人生」
 ロンドンで証券ディーラーとして成功を収めているセバスチャン。彼のもとにカナダのモントリオールに住む母親から一本の電話がかかってきた。それは父親の病状の悪化を知らせる電話だった。セバスチャンは父親に対してよい印象を持っていなかった。正直、好きではなかった。しかし、母親の希望を汲み取り、帰郷することにする。
 自分の信念から公立病院の大部屋に入院していた父親のレミに対し、息子は最新の治療を受けさせようとアメリカの病院へ連れて行く。その結果は最悪のもの、レミは末期がんだった。病院への入院をめぐって、父親とぶつかるセバスチャンだったが、父親の友人を呼んで楽しい病室にして欲しいという母親の気持ちを汲み、父親の最期のための演出を始める。病室を改装し、父親の友人や愛人たちを呼び、太平洋上にいる妹のシルヴェーヌからはビデオメールを送ってもらい、痛みの緩和のためにヘロインを使う。そして、病室はレミの今までの人生を彩るかのような皮肉とユーモアと愛情に溢れた部屋へと変わっていく。しかし、レミには残された人生はほとんどなかった・・・。
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