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『マゴニア』

配給:東北新社
オフィシャルサイト: http://www.magonia.jp/
この映画の予告編はこちらから


キャスト スタッフ データ
ウィリアム・フォーフト
ディルク・ローフホーフト
アミラン・アミラナシヴィリ
ノダル・ムガロブリシヴィリ
ラムゼイ・ナスル
ナト・ムルバニゼ
リンダ・ファンダイク
アダマ・クヤテ
ピーター・ボルフュイス
テオフィル・ソウイエ
アンチュ・ドゥ・ブック
フィリップ・ファン・デン・ブーガールト
ヒールト・フーナーツ
ヤック・ワウテルセ
ディム・トゥルーニエ
監督:イネケ・スミツ
製作:ヴァレリー・スハイト
原作、脚本:アルチュール・ジャピン
撮影:ピョッター・クララ
編集:レネ・ヴィフマン
美術:
 ビリー・レリフェルト
 グーガ・コテタシヴィリ
衣装:エレン・レンズ
音楽:ジオ・ツィンツァーゼ
*イスタンブール国際映画祭 最優秀映画賞(ゴールデン・チューリップ)受賞
*ボゴダ国際映画祭 最優秀映画賞受賞
*トロイア国際映画祭 新人部門 審査員特別賞 受賞

オランダ/2001/カラー/
ビスタサイズ/SRD/1時間52分

イントロダクション
「父親が少年に物語ることで生み出され、繋がるものを描いたオランダの新鋭女性監督によるファンタジックな作品」
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 現在(05/3/18)も大ヒット上映中の『君に読む物語』は今流行りの純愛映画の枠に括られながらも、一方で“物語る”ことの素晴らしさ、大切さを描いた作品でもある。“物語る”ことの重要性はこの映画に限らず、様々な場面で描かれている。今回紹介する作品『マゴニア』はこの“物語る”ことをひとつのテーマとした作品である。
 この作品の主人公はひとりの少年と彼の父親。少年は毎週、船に乗り、父親に会いに行く。海岸の砂浜でたいていは凧を揚げながら、父親は息子に向かい物語を語りだす。そして映画では父親の語る物語が再現されていく。少年が父親を訪ねるたびに語られた3つの独立した物語。それは少年と父親にとって、ひとつの連なりのある物語でもあるが、語られる物語のみを取上げ、3つのオムニバス的な作品と受け止めることも可能な作りになっている。
 タイトルの『マゴニア』、正直、聞きなれない言葉である。この“マゴニア”とは不運が空から降ってくる前に一時的に留まる場所、架空の国であり、船の形をしているとも言われている古くからヨーロッパに伝わる想像上の世界である。この“マゴニア”に関する伝承は本当に数多くあり、例えば、19世紀から20世紀にかけて超常現象の資料収集し続けたチャールズ・フォートの著作にもこの“マゴニア”は登場しているし、“マゴニア”と宇宙人の存在を関連付けようとした主張もあるという。似たようなタイルであるポール・トーマス・アンダーソン監督による傑作『マグノリア』も実は“マゴニア”を意識しているのだという。超常現象やファンタジー、伝説などに関心のある西欧人にとっては、この“マゴニア”は当然知っているべき世界でもあるのだ。
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 監督はオランダ人の女性監督イネケ・スミツ。これまで多くの短編映画を製作し、高い評価を獲得していたスミツ監督がこの作品の着想を得たのは、過去に短編作品でコラボレーションをしているオランダ人作家アルチュール・ジャピンの1996年に発表された短編小説「Magonian Stories」に出逢った事がきっかけであった。その詩的な世界に魅了されたスミツ監督は自らプロデューサーなどを説得し、資金を調達、脚本を原作者であるアルチュール・ジャピンに手掛けてもらい、初めてとなるこの長編作品を完成させている。作品はトロント国際映画祭をはじめ、数々の映画祭で上映され、イスタンブール国際映画祭では最優秀映画賞も受賞している。
 作品の製作に際して、原作の持つ世界観を崩さないことを第一に考えていたというスミツ監督だが、その際に最も困難を極めたのが“マゴニア”という架空の地となるロケーション選びだったという。語られる物語の背景により変えたこの作品のロケーションはオランダ、フランス、グルジアという3つの国にまたがっている。
 
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作品のオープニング、空を舞う凧に結ばれたロープを少年の父親が様々な結び方で結んでいく導入部がとにかく印象的な作品だ。船乗りであったであろう父親だから知っている様々な名前のついたロープの結び方。1本のロープの結び方にも様々なものがあるように、語られる物語もその語り手や状況により様々な表情、展開を見せていくということを示唆しながら、作品は父親が少年に語る物語の中へと入っていく。イスラムの小さな町を舞台とした時の音であるコーランを祈祷する老いて美声を失いつつある師と彼に仕える青年の物語、砂漠の中で孤独に暮らす老いた父親と息子、彼らの所に車の故障のために助けを求めてきた中年の白人夫婦との物語、誰もが信じることのない恋人が約束を果たすために帰ってくることをひたすら待ち続けている港町の食堂のウェイトレスの物語、そしてその物語を語る父親と息子の物語。どれもが美しい光景をバックに展開される希望、絶望、死、旅立ち、現実など様々な示唆に富む物語だ。そしてこれらの物語は思わぬ形でひとつの世界へと収束されていく(ここは映画の語り口として見事だ)。でも、その収束も結び方によっては別の方向への広がりであるのかもしれない。3つの架空の場所である“マゴニア”での物語、それらの物語が少年に与える人生の広がりに大きく魅了されてしまう作品『マゴニア』。映像、物語共に本当に美しいこれぞファンタジーという作品だ。願わくば、原作の翻訳を読みたいのだが(そう思わせる作品なのです)。ファンタジー好きの方など、ぜひ、劇場に足を運んでください。   

ストーリー
「父親から息子へと語られる架空の場所“マゴニア”での物語が結ぶ世界」
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  空に舞う凧に繋がれたロープを手に様々な結び方を息子に教える父親。息子である少年は毎週日曜日に父親の暮らす島を訪ねていた。そこでは父親が息子に向かって、架空の場所である“マゴニア”を舞台とした物語を語り聞かせていた。今日もまたひとつの物語が父親の口から語られようとしていた。
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