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『ラヴェンダーの咲く庭で』

配給:日本ヘラルド映画
オフィシャルサイト:
http://www.herald.co.jp/official/lavender/
この映画の予告編はこちらから


キャスト スタッフ データ
ジュディ・デンチ
マギー・スミス
ダニエル・ブリュール
ミリアム・マーゴリーズ
デヴィッド・ワーナー
ナターシャ・マケルホーン
監督、脚本:チャールズ・ダンス
プロデューサー:
  ニコラス・ブラウン
  エリザベス・カールセン
  ニック・パウエル
原作:ウィリアム・J・ロック
撮影監督:
  ピーター・ビジウ B.S.C.
編集:マイケル・パーカー
プロダクション・デザイン:
  キャロライン・エイミーズ
コスチューム・デザイン:
  バーバラ・キッド
音楽:ナイジェル・ヘス
2004/イギリス/カラー/
ドルビーデジタル/1時間45分



イントロダクション
「ひとりの青年を助け、介抱することによって生じる年老いた姉妹の心の動きを描いたイギリス映画らしい美しさにあふれた小品」
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  今朝、何気なくTVを見ていたら、イギリスでずぶぬれのまま保護された全く喋らない男性がピアノの絵を詳細に描いたため、ピアノの前に座らせると2時間に渡って素晴らしいクラシックの曲を演奏したということが話題になっていた。未だにその男性の身元は全く分からないというのだが、そんな映画を最近観ていたため、個人的にはこれは宣伝かとも勘ぐってしまった(ま、考えてみればそんなに大それた宣伝は出来ないだろうが)。そのそんな映画が、今回紹介する『ラヴェンダーの咲く庭で』である。
  イギリスの海沿いにある小さな町。ある朝、ここに暮らす年老いたふたりの姉妹は浜辺に打ち上げられた青年を見つけ、保護する。ふたりの介抱により体調を回復していった青年は身振り手振りの会話を交えながら、拙い英語などで意思を疎通していく。ある日、彼はふたりの知人が演奏したヴァイオリンを手に取り、素晴らしい演奏を披露するのだったというこの作品の物語は、舞台がイギリスであること、素性の分からないこと、ずば抜けた音楽的才能を持っているという点で似通っているのだ。ニュースで報じられた男のその後も気になるが、この『ラヴェンダーの咲く庭で』という作品は身元不明の青年がスバ抜けた音楽的才能を持っていたという部分ではなく、彼が登場することによって生じる周囲の人々、とりわけふたりの老いた姉妹の心の変化を描いていく。
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  作品のきっかけは、原作に当たるウィリアム・J・ロックの短編小説集「Faraway Stories」の中の1編「Ladies in Lavender」をこの作品が初監督となるベテラン俳優チャールズ・ダンス(『スイミング・プール』の出版社の社長役など)が撮影の合間にたまたま手に取り、読んだことだった。撮影中も撮影後もずっとその短編小説のページをめくっていたダンスは脚本化を思い立ち、すぐに着手する。時代や登場人物のディテールを変更するなど、何度となく推敲しながら書き上げた脚本はそれを手渡されたプロデューサーの目を釘付けにし、映画化はスタートする。実は脚本がプロデューサーに渡される段階でダンスが決定していたことがあった。それは主人公となるふたりの老いた姉妹をマギー・スミスとジュディ・デンチという英国を代表するふたりの女優にするということだった。ダンスは「脚本化する際に、この主演のふたりの女性を誰にしようかと考えていたのだが、私が知っている限り、この役をこなせる女優はこの世にふたりしかいなかった。」と語っている。また、年齢を重ねると出演機会がなくなってくる俳優、中でもその傾向が強い女優であるふたりにとって実力を示すいい機会になるとも考えたという(年齢と女優の関係については『デブラ・ウィンガーを探して』の中での多くの女優の発言を思い出す)。ちょうど舞台で共演中だったスミスとデンチは即答で出演を快諾。この作品を撮影中のふたりは本当の姉妹のような、ふたりにしか通じない共通のものを持っていたという。
  このふたりと共に作品で主演となる青年を演じたのが、『グッバイ、レーニン!』以降公開作が相次ぐ期待の若手男優ダニエル・ブリュール。『グッバイ、レーニン!』を観て、彼の持つ才能を見出したというダンス監督と、ふたりの素晴らしい大女優と素晴らしい俳優であるダンスがメガホンを取る作品に出演できることはこの上ない喜びだったと語るブリュール、こちらも最良の関係にあったようだ。
  ダンス監督が望んだ最高の俳優たちが集ったこの作品の舞台は1936年のイギリスのコーンウォール地方にある小さな村。片田舎を舞台としたイギリス映画のほとんどがそうであるように、この作品でも寒々しい中の風景の美しさに目を瞠る。そうした美しくも閉鎖的な町に漂着した身元の知れぬ青年。彼は発見者である老いた姉妹とよそ者をいぶかりながらも姉妹の気持ちを大切に思う村人たちのもとで体力を回復していく。青年が英語を解さないことから身振りや片言のやり取りをして心を通わせていく中で、老女のひとりは今までに味わったことのないような“愛”という感情、心の高ぶりを知っていく。老女は、彼の持つ天性ともいうべきヴァイオリンの才能に魅了され、近付こうとする若い女性に嫉妬心すら抱いてしまうのだ。青年は言葉も不自由なく通じるその若く美しい女性の方により惹かれていきながらも、自分の面倒を見てくれる老いた姉妹を無視することができない。そこにあるのはそれぞれが抱く想い、感情だ。こうした感情が湧き上がり、交わりながら、平穏であったはずの人々の人生はその瞬間だけでも大きく動く。この作品の美しさはこうした部分にある。
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  作品を美しく彩るもうひとつの効果は音楽である。音楽を担当したのは日本では「イーストコーストの風景」など吹奏楽の作曲家として有名なイギリスを代表する作曲家・指揮者であるナイジェル・ヘス。その彼が書いた美しい曲をヴァイオリンで奏でるのが、世界的なヴァイオリニストであるジョシュア・ベルなのだから、クラシック・ファンにも見逃せない作品となっているのではないだろうか。
  若い層よりも人生を重ねた方々、男性よりも女性の方にお勧めできるイギリス映画らしい美しい小品である『ラヴェンダーの咲く庭で』。ぜひ、劇場に足を運んでください。   

ストーリー
「浜辺に打ち上げられていた青年を救った老いた姉妹。そこからふたりの平穏な日々は少しずつ動き始める」
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  舞台は1936年のイギリスのコーンウォール地方にある海辺の小さな町。ここに暮らす年老いた姉妹であるアーシュラとジャネットは嵐が吹き荒れた翌朝、浜辺に若い男性が倒れているのを発見する。ふたりの看病により、体力を取り戻した青年はアンドレアというポーランド人らしきことが判明する。英語の不自由なアンドレアとふたりの姉妹はジェスチャーや片言の言葉で意思を疎通させていく。そんな中でアーシュラには彼に対する特別な思いが湧き出してくる。
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