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『靴に恋して』
PIEDRAS
配給:エレファント・ピクチャー
オフィシャルサイト:
http://www.elephant-picture.jp/kutsunikoishite/


キャスト スタッフ データ
アントニア・サン・ファン
ナイワ・ニムリ
アンヘラ・モリーナ
ビッキー・ペニャ
モニカ・セルベラ
エンリケ・アルキデス
ダニエリ・リオッティ
ルドルフォ・デ・ソーザ
監督、脚本:ラモン・サラサール
製作:フランシスコ・ラモス
撮影:ダビット・カルテロ
音楽:パスカル・ゲーニュ
2002/スペイン/カラー/1時間15分

イントロダクション
「それぞれに違う足もと、人生を持った5人の女性たちの生き方が交錯するスペイン発のドラマ作品」
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 “ファッションは足もとに現れる”とか“足もとがファッションを決める”と言われることがある。これらの発言が示すように、多少なりともファッションに興味のある方にとっては、フォーマルなときはもちろん、ラフな感じでいたといとき、散歩に行くとき、デートに行くとき、天候、季節などその時の気分、状況に応じて、様々な靴をセレクトしている。もちろん、その想いには並々ならぬものがあるはずだ。靴を見ればその人の何もかもが分かるわけではないけれども、その人の嗜好や感覚、状態を多少なりとも感じることが出来るのは確かだろう。今回紹介する作品『靴に恋して』は、それぞれに違う足もと、人生を持った5人の女性たちの生き方が交錯するドラマである。
 物語の舞台はスペインのマドリッド。この都会に暮らす5人の女性たち - 高級靴店で働き、そこの靴を盗み、履きまわす若い女性 レイレ、キャバレーでマダムを努める人生も半ばを超えた偏平足の女性 アデラ、タクシー運転手として女手ひとつで家族を支え続ける常にスリッパを履く中年女性 マリカルメン、常に黄色いスニーカーを履く、知的障害を抱えた若い女性 アニータ、常にワンサイズ小さな靴を履き続ける高級官僚の妻 イザベル - のそれぞれに独立した人生の物語が時に重なったり、離れたりしながら、物語は展開していく。
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 アレハンドロ・ゴンザレス監督の『アモーレス・ペロス』が持っていたような独立した物語が交錯し、新たな感慨や深みをもたらすこの作品(『アモーレス・ペロス』は独立した物語として内容を分けていたが、この作品はよりコンプレックスしている)を監督したのは、これが長編監督デビュー作となるラモン・サラサール。『トーク・トゥ・ハー』、『オール・アバウト・マイ・マザー』のペドロ・アルモドバル、『サロメ』のカルロス・サウラ、『carmen.カルメン』のヴィセンテ・アランダ、『オープン・ユア・アイズ』のアレハンドロ・アメナバールなど注目の監督、作品を輩出するスペインから登場した今後の活躍が大いに期待される新鋭監督である。この作品の発端について、ラモン・サラサール監督は「(高い評価を受けた短編映画)『Hongos』(1999/日本未公開)のおかげで、私はたくさんのインタビューを受けた。そこで誰もが次回作について質問したんだ。その時はまだ脚本を用意してなかったんで、即興で“これは女性映画で、彼女たちが履いている靴に関しての作品でタイトルは『靴に恋して』だ”と言ったんだ。まだ脚本すら用意していなかったけれども、やがて、この作品のことを真剣に考えるしか、他に選択の余地がないほどになってきた。この話には本当にやる気を起こさせる何かがあったからね」と語っている。その後、脚本に取り掛かり、作品を完成させた監督はそのタイトルを『PIEDRAS』(石)としている。これは大きな壺に人生に必要なものを石としてつめていくと、最終的には溢れてしまう。だから、普通は自分にとって最も大切な比重の大きな石からつめていくのだが、ここに登場する5人の女性はその大切な石を蓄えておくことが出来なくなってしまったということからきているという。そう、ここに登場する5人の女性たちはその大切な石の置き場を探すことをはじめなければならないのだ。人生のリセットと言えばいいのだろうか、そんな誰もが経験する物語がこの作品には横たわっている。
 出演は、『オープン・ユア・アイズ』のナイワ・ニムリ、『オール・アバウト・マイ・マザー』のアントニア・サン・ファン、『欲望のあいまいな対象』のアンヘラ・モリーナ、ラモン・サラサール監督の短編『Hongos』で女優デビューを果たしたモニカ・セルベラ、スペイン国内の舞台、映画で活躍するビッキー・ペニャなど。
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 それぞれに面識もなく、違った立場の5人の女性の夢や恋という人生の物語。どれもが独立したひとつの作品として成り立つのではないかと感じさせるのだが(特に知的障害を持つアニータの話はそう感じる)、これらの物語が後半になるにつれ絡んでいく様は違和感がなく、本当に見事(マドリッドという街を移動するタクシー運転手のマリカルメンを中継地点としてうまく使っている)。物語自体は、人生に目的をなくしつつある女性の自立、成長など、女性なら大いに共感できるんだろうなと思えるテーマになっているのだが、この作品のもうひとつの魅力はマドリッドの街だろう。登場人物たちが表通りや裏通りと様々に移動することが、マドリッドという街の持つ魅力をこちらに伝えてくる。これを観るとマドリッドに行きたいなと思ってしまう。タイトルから靴がたくさん出て、ファッショナブルでと期待する向きはあるだろう。確かに様々なブランドの靴がどかーんと登場するシーン、ファッショナブルな部分もあるが、この作品の靴は人生の重要な暗喩であるので、その辺は余り期待しない方がいいと思う。でも、自分らしい生き方や共感を求めているのなら、この作品は十二分に満足した時間を与えてくれるだろう。ぜひ、劇場に足を運んでください。

ストーリー
「マドリッドに暮らし、様々な人生を抱える5人の女性たちの物語」
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  23歳の高級靴店の店員レイレは靴デザイナーになることが夢だった。しかし、自分の才能に自身の持てない彼女は、店から靴を盗み続けていた。ある日、彼女は恋人と大喧嘩をしてしまう。49歳のアデラはキャバレーのマダムである。彼女には知的障害を抱える25歳の娘アニータがいた。娘の面倒を自らが雇った看護士に任せ、彼女は昼間は店に出続けていた。彼女には小説家になるという夢があったが、現実は店と娘で手一杯だった。そんな彼女の娘のアニータはペットのチワワといつも時間にいつもの道を散歩するのが日課だった。その日々を彼女は絵に描いていた。そんな彼女が、母親の雇った看護士と出会うことで変わり始める。マリカルメンはタクシードライバー。女手ひとつで家族を支えていた。しかし、血のつながらない娘は彼女に反抗を繰り返すばかりだった。ワンサイズ下の靴を履き続けるイザベルは高級官僚の妻。金銭的には不満のない生活を送る彼女だが、夫との関係は冷え切っていた。そんな5人の女性たちの人生は交錯し、大きく動き始める。
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