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『氷の国のノイ』
NOI ALBINOI
配給:イメージフォーラム
オフィシャルサイト:
http://www.imageforum.co.jp/noi/


キャスト スタッフ データ
トーマス・レマルキス
エリン・ハンスドッティル
スロストゥル・レオ・グンナルソン
アンナ・フリズリクスドッティル
ヒャルティ・ログンヴァルドゥソン
監督、脚本:ダーグル・カウリ
撮影:ラスムス・ヴィデベック
編集:ダニエル・デンシック
音楽:スロウブロウ
※2003年アンジェ映画祭 審査員大賞、音楽賞 受賞
※2003年ロッテルダム映画祭 ムービー・ゾーン賞 受賞
※2003年ヨーテボリ映画祭 北欧映画賞、FIPRESCI賞 受賞
※2003年ルーエン北欧映画祭 審査員大賞 受賞
※2003年デンバー国際映画祭 最優秀ヨーロッパ映画賞 受賞
ほか各種映画祭にて受賞

2003年/アイスランド、ドイツ、イギリス、デンマーク/カラー/ヨーロピアンヴィスタサイズ/ドルビーSRD/1時間33分

イントロダクション
「アイスランドから届いた若者の反抗とユーモアを閉じ込めた青春映画」 
 アイスランドという国からどんなイメージを思い浮かべるだろうか。名前は聞いたことがあるけど、どこにあるのか分からないという人もいるだろうし、北極に近いすごく寒そうな島国ということを思い浮かべる人もいるだろう。それから、圧倒的な歌姫ビョークの存在を思い出す人も多いはずだ。では、アイスランドの映画で思い出すものはありますかと問われれば、僕自身は永瀬正敏が主演した一風変わったロード・ムービー『コールド・フィーバー』(これも舞台が確かそうだったよなと思った程度)を何とか思い出したのみだった。今回紹介する作品『氷の国のノイ』はそんなアイスランドから届けられた若さゆえのちょっとした反抗とユーモアを閉じ込めた青春映画である。
 17歳の高校生ノイはおばあちゃんとふたり暮し。高校の授業はサボりっぱなしだし、たまに出てもテストすら白紙提出する有様。サボっている間はドライブイン・スタンドや古本屋に行ったりと小さな村をフラフラしてるだけ。毎日が退屈で仕方ないで仕方ないと思い続けている彼がある日、恋に落ちるというのがこの作品のストーリー。退屈で退屈で仕方がないノイの毎日を恋が救うのかと思いきやそれが若さゆえの暴走をしていく様子が面白い。
 この作品のチラシにアイスランド人についてビュークが語った言葉がある。少し長いが引用してみよう。「世界の人たちに質問を100個するっていう調査が前にあったの。その中で“あなたは何を信じていますか”っていう質問があったんだけど、アイスランド人はみんな“自分”って答えてて目立ってた。すごくアイスランド人らしい答えだと思う。私たちはこの地球上で最も反抗的な存在としてずっと生きてきた。私たちの国に軍隊がないのは、誰もが足をそろえて行進することができないからだって聞いたことがある。みんなそれぞれ違う歩き方しかできないからだって。」。このビョークの言葉が語るように主人公であるノイはもちろん、彼のおばあちゃん、分かれて暮らす彼のお父さん、古本屋のおやじ、学校の教師、彼が恋する女の子もみんな独立独歩でつるむということをしないし、自分のペースで勝手に生きている。そんな暮らしでも安住しているやつもいれば、なんとかこんな生活を抜け出そうと悶々としているやつらもいる。もちろん、ノイは後者の若者である。
 監督はもちろんアイスランド人のダーグル・カウリ。ラース・フォン・トリーアなどの才能を輩出したことでも知られるデンマーク国立映画学校を卒業し、卒業制作として製作した短編『ロスト・ウィークエンド』が大きな評価を受けた。この作品『氷の国のノイ』は待望の劇場長編第1作目であり、数多くの映画祭に出品され、受賞及び高い評価を獲得している。カウリ監督はこの作品について「『氷の国のノイ』のアイデアはずっと昔から持っていたものです。ノイというキャラクターは、ずっと前、僕が映画に興味を持つ前から僕の頭の中にあって、漫画やアニメでノイの話を作ろうと思ったこともありました。何年もの間あたためていたのでいろいろなアイデアが積み重なっていき、学校を卒業する頃には、すでに脚本を仕上げるのに十分なくらい熟成していました。この話は悲劇とも取れるかもしれないけど、僕は笑える話の中に悲惨な要素が入っているという見方をしています。僕はいつも第一にユーモアを目指しています。面白いのは脚本の段階ではまるでギャグ漫画のようなのに、映画にすると予想も出来ないくらい、すごく重々しいものになってしまうのです。どうしてそうなるのかは分かりませんが、僕はその結果を受け入れたいし、すごく面白いことだと思っています。」と語っている。ちなみに、この作品はスタッフも役者も監督の同級生や顔なじみが集まり作られたという。
 アイスランドの雪を反映した青みがかった色調や印象的なシーン、監督自身のバンドが担当したアンビエントでアブストラクトな感覚の音楽も素晴らしいが、この作品の最大の魅力は、主人公ノイのやるせなさであり、それを軽く包み込む監督が第一に目指したというユーモア、オフビート感覚の笑いだろう。大見得切った反抗はできずにどうしようもない状況を抱えて個人として生きていくというのは誰もがどこかで共感できることであろうし、それが今という時代らしさを感じさせることは確か。それを暗い方向に持っていかずにユーモアで覆い、そのユーモアが切なさを軽めながらもどこかで共感させてしまうところは本当に見事(これは初期のジャームッシュやアキ・カウリスマキに近い感覚があります)。。そしてラストにやって来る思わぬ世界(それはノイも誰もが心の中で待ち望んでいた世界かもしれないのだが)。アイスランドからやってきた新しい才能の作品『氷の国のノイ』。ぜひ、劇場に足を運んでください。

ストーリー
「17歳の高校生ノイ。日々、悶々とする彼がであった恋と行動」
 朝、雪に覆われた玄関や窓をスコップで雪かきするノイ。アイスランドの小さな村に暮らす17歳の高校生だ。自分の人生を嘆き続ける飲んだくれの父親とは別の家でおばあちゃんとふたりで暮らしている。高校生だが学校には余り行っていない。この日は学校から手紙を受け取った父親が会いにきたが、高校に車で送ってもらってもすぐに抜け出してしまう。学校をサボってノイのやっていることは、古本屋のおやじに会いに行ったり、ドライブイン・スタンドへ行き、そこのスロットマシーンからくすんだ金でビールを飲む程度。あとは自宅の地下室にこもってラジオを聴いたり、本を読んだり、一服しているだけだ。そんなノイはIQが驚異的に高く、天才だとされていた。そのため、学校も彼を放り出すことが出来なかった。
 ある日、ドライブイン・スタンドに新しい女の子が入った。彼女の名前はイリース。彼は彼女に一目ぼれする。イリースは古本屋のおやじの娘で都会から戻ってきたのだった。ガードの固い親父の目を潜り抜け、デートを重ねるふたりはこの村から抜け出そうと約束するのだが。
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