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『キッチン・ストーリー』
Salmer fra kjokkenet
配給:エスピーオー
オフィシャルサイト:http://www.kitchenstory.jp/


キャスト スタッフ データ
ヨアキム・カルメイヤー
トーマス・ノールストローム
レイネ・ブリノルフソン
ビョルン・フロベリー
監督、製作、脚本:ベント・ハーメル
制作、脚本:ヨルゲン・ベリマルク
撮影:フィリップ・オガールド
照明:クヌート・ハラルドセン
編集:ポール・ゲンゲンバック
美術:ビリー・ヨハンセン
衣装:カレン・ファブリティウス・グラム
音楽:ハンス・マティーセン
※2003年カンヌ国際映画祭“監督週間:ヨーロッパ・シネマ”
※2003年トロムソ国際映画祭 国際批評家連盟賞 受賞
※2003年コペンハーゲン国際映画祭 最優秀監督賞 受賞
※2003年ノルウェー映画祭 最優秀作品賞 受賞
ほか各地映画祭にて受賞

2003年/ノルウェー・スウェーデン/カラー/ビスタサイズ(1:1.85)/ドルビー・デジタル/1時間35分

イントロダクション
「北欧から届いたユーモラスで心がホンワカとなる老人と中年男性の友情の物語」 
 生活動線という言葉をご存知だろうか。これは僕たちが生活のために動く線、道筋のことで、例えば、家の構造をより使いやすくするために部屋の配置の仕方、ドアの設置の仕方をその家に暮らす人の生活動線を主体に考えることは当然のこととなっている。この生活動線には、入浴生活動線などより細かなものや、通勤までにどのような行動をしているかという通勤(生活)動線というより大きなものまで多種多様である。先に書いたように家の建築はもちろん、商店街や駅の設置などにもこの生活動線はいかされているのだ。そんな生活動線をフックにした北欧らしい温かみに溢れた映画が公開される。それが今回紹介する作品『キッチン・ストーリー』である。
 ここで調査される生活動線は台所での生活パターンを描く“台所生活動線”というもの。スウェーデンの「家庭生活研究所」から独身男性の台所での行動パターンを調査するためにノルウェーに派遣された調査員のフォルマ。被調査者の家の台所に居座り、動線を描いていく調査員は、被調査者との交流はもちろん、会話を交わしてもいけなかった。フォルマは一人暮らしの老人イザックを担当することになったが、彼はかたくなに調査を拒否し、調査が始まっても台所で料理をしないなど非協力的。でも、そんなふたりも徐々にお互いの間にある気まずさを取り除いていくというのがこの映画の物語。どこかで寂しさを抱える中年男と老人の友情というある意味普遍的な話なのだが、ここに生活動線が絡むことにより、話にユーモラスさ、不思議さ、奥行きが生まれている。
 監督はこの作品が日本では2本目の公開作(監督にとっては3作目)となるベント・ハーメル。この作品のアイデアについて監督は「25年くらい前に蚤の市で、暮らしの手引き的な内容の2000ページ位のすごい厚さのある本を手に入れたのですが、その中に映画にも登場する“主婦の生活動線”の図が入っていました。それをずっと面白いと思い、アイデアとして持っていました。そして、この作品を制作しようと思ったときに、この“主婦の生活動線”の図は映画の題材になるな、長編作品になるなと思ったのです。この作品『キッチン・ストーリー』のきっかけが“主婦の生活動線”だったのです。」と語っている。先にも書いたようにこの作品『キッチン・ストーリー』は孤独を抱える中年男と老人の友情の物語となっている。実は日本でも公開され、高評価を獲得したベント・ハーメル監督のデビュー作『卵の番人』は老人の兄弟が老いていく話を描いたものだった。どちらの作品にも共通するのは中年から老年にかけての男の孤独というものだが、そのあたりについて監督は「なぜそういった作品を作るのかと言われれば、作品が私を選んでくれたのです。」とはぐらかした上で「『卵の番人』は人が余り興味を示さないような老人の生活を覗いてみたいという気持ち、若者向けばかりの映画の中で老人を主人公にした映画を作りたいという気持ちから生まれた作品です。『キッチン・ストーリー』は“主婦の生活動線”がきっかけとなって生まれた作品です。そのためのキャラクターとして、若者より老人の方が面白いなと感じました。ただ、ストーリーを書いているうちに、似ているなと感じる部分も出てきて、そういった部分ははずしていくという作業をしています。ただ、“オールド・ピープル”という人には大いに関心があるし、それを作品にしたいという気持ちは間違いなく持っています。」と語っている。
 北欧映画らしいゆったりとしたテンポで進んでいくこの作品『キッチン・ストーリー』は、1日、1日のシーンが重なっていくことにより調査員と老人のつながりが深くなっていくという様子を描いていく。そして、そのテンポに合わせるかのようにこちらの気持ちもホンワカとなってくる。全編にこめられたユーモア、登場するキャンピングカーやはしご型のいすなどの小物の可愛らしさ、オープニングとエンディングに流れる音楽の素晴らしさ、生活のシンプルさなど色々な面でも共感を呼ぶであろう作品です。大感動ではないけれど、観終わった後に温かい気持ちに浸れる北欧映画らしい作品『キッチン・ストーリー』。ぜひ、劇場に足を運んでください。

ストーリー
「お互いに孤独を抱えた調査員の中年男性と被調査者の老人。彼らは交流を禁じられていたが・・・・」
 時代は1950年代初頭、スウェーデンに発足した「家庭研究所」の調査の一環として、“ノルウェーとフィンランドにおける独身男性の台所での行動パターン”の調査が行われることになった。そして、調査のためのトレーラーがスウェーデンからノルウェーへとやって来た。
 ノルウェーの田舎の町で一人暮らしをする老人 イザックの家にも調査員 フォルケが乗ったトレーラーがやって来た。馬がもらえるという理由から調査の協力を申し出たイザックだったが、調査には非協力的でフォルケを家の中に入れようともしなかった。それもそのはずでもらえたのは馬の人形だったのだから。イザックの唯一の友人ともいえるグラントの説得もあり、調査を開始できることになったフォルケは台所にはしご方のいすを設置し、その上で調査を開始する。調査員には被調査者と交流や会話をしてはいけないという原則があった。そんなフォルケに対し、イザックは台所では何もしないなど非協力的な態度を示し続ける。しかし、毎日そんな状態が続くわけもなく、ふたりは次第に互いに興味を持ち、交流を始めていく。
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