奇想天外ナ遊ビ　鈴木清順 80th Anniversary【映画情報】ムービーネット

『奇想天外ナ遊ビ　鈴木清順
80th Anniversary 』

配給：スローラーナー

『弘高青春物語』
松下一矢/ 伊達永臣/ KIM WEOMBAE/ 菊地陽子/ 玉川伊佐男/ 野川由美子

『木乃伊の恋』
渡辺美佐子/ 川津祐介/ 浜村純/ 大和屋

『穴の牙』
藤田まこと/ 原田芳雄/ 牧冬吉/ 北村栄三

『春桜ジャパネスク』
風吹純/ 伊武雅刀

『弘高青春物語』
監督：鈴木清順/ 製作：岡本康司/ 小師乾照/ 撮影：梁井潤/ 照明：高嶋利雄

『木乃伊の恋』
監督：鈴木清順/ 製作：円谷英二/熊谷健/新藤善之/ 原作：円地文子/ 脚本：田中陽造/ 撮影：森喜弘/ 音楽：富田勲

『穴の牙』
監督：鈴木清順/ 原作：土屋隆夫/ 脚本：大和屋竺

『春桜ジャパネスク』
監督：鈴木清順/ 製作：荒戸源次郎/ 勝田洋三/ 脚本：大原清秀/ 撮影：伊藤嘉宏/ 音楽：河内紀

鈴木清順監督がミラノで
「巨匠に捧げるオマージュ」賞を受賞!
ミラノで開かれていたイタリア・ミラノ芸術祭ミラネジアーナ2003に参加していた鈴木清順監督が「巨匠に捧げるオマージュ」賞を受賞した。ミラネジアーナは、今年で4回を数える文学、音楽、映画に関するミラノの芸術祭。今回は日本人としては音楽の部で坂本龍一さんも参加していた。会期中の7/3には鈴木清順監督のスペシャルデイが組まれ、『ピストルオペラ』などの同監督作品が上映された。鈴木清順監督は、2001年のヴェネチア国際映画祭でも「巨匠に捧げるオマージュ」賞を受賞している。

　「鈴木清順生誕80周年記念。レアな作品 4本を公開」　

　日本を代表する映画監督の鬼才鈴木清順。2001年は待ちに待った10年ぶりの長編劇場作品『ピストルオペラ』を発表、“鈴木清順レトロスペクティヴ STYL TO KILL”と“DEEP SEIJUN”という彼の作品を回顧するフェステイバルが開催されるなど昔からの鈴木清順ファンはもちろん、新たなファンにもその作品、存在の素晴らしさを示した。ファンにとっては『ピストルオペラ』以降の新作が待たれるところだが、今回、“奇想天外ナ遊ビ鈴木清順80th Anniversary”と題し、レアもの4作品が公開される。タイトルにもあるように、これは今年で80才をむかえる、映画監督鈴木清順のお祝いであり、映画を最高の命がけの遊びとしてきた彼自身のまだまだ遊び続けるという宣言でもある。
　公開される4作品は監督が青春時代を過ごした旧官立弘前高等学校の同窓会のために作られた未公開ビデオ作品『弘高青春物語』、1970年に円谷プロとフジテレビで製作されたが、あまりの過激さゆえに放映が1973年まで持ち越されたという“恐怖劇場アンバランスシリーズ”の1本『木乃伊の恋』、関西テレビと大映京都、大映企画が製作し、1978年から79年にかけて放送された“日曜恐怖シリーズ”の1本『穴の牙』、『陽炎座』を完成した後、サクラの満開を追いながら、オールロケでビデオ撮影された作品『春桜ジャパネスク』。どれもこれも本当にレアな作品ばかり。そして、これを観ながら、鈴木清順監督の次なる真剣な遊びを期待しようではないか。ぜひ、劇場に遊びに行ってください。　今回はこの作品の劇場招待券を5組10名様にプレゼント（提供：スローラーナー）。詳しくは招待券プレゼントのボタンをクリックしてください。

「レアな4本の内容」

　弘高青春物語』は1992年に旧官立弘前高等学校の同窓会のために撮られたビデオ作品である。物語の舞台は、昔、津軽にあった弘前高等学校。そこで社会主義に傾斜していく学生たちの栄光と挫折、淡い恋や喧嘩などどこにでもある青春の武勇伝や失敗談、そして戦争を青春時代を懐かしむ幽霊のような学生服を来た老人を狂言回しのように使いながら描いている。監督自身の青春も詰まっているであろう作品。劇場初公開のである。
　『木乃伊の恋』は1970年に“恐怖劇場アンバランスシリーズ”の一本として撮られた（“恐怖劇場アンバランスシリーズ”の過激さゆえに放映は1973年まで持ち越された）。山城の国の村里にある一軒家の地面から掘り出された数百年前のミイラに関する伝説。その話を聞かされた笙子は死んだはずの夫と愛し合うのだが･･･。原作は円地文子の名作「二世の縁捨遺」。出演は、渡辺美佐子、川津祐介、浜村純ほか。
　『穴の牙』は1979年に“日曜恐怖シリーズ”の一本として撮られた。刑事は指名手配の男を追い詰め、射殺するが、犯人の顔面に開いた弾痕から再び弾丸が飛び出してくる。刑事は辞職をするが、偶然、強奪金の埋められていた場所を知り、そこを掘り返していると、出てきたのは･･･。出演は藤田まこと、原田芳雄ほか。長らく眠っていたネガを発見、劇場初公開、ニュープリントでの上映となる。
　『春桜ジャパネスク』は1983年に満開の桜を追って、オールロケで撮影されたビデオ作品である。春、ひとりの男が運転している女人禁制のトラックに盲目のふりをして乗り込んだひとりの女。女は、花見に行くという。トラックに乗せられているのは満開の桜の大樹。男は桜を依頼主のために移植しに行くのだという。その報酬は花ひとつに対して一万円。男と女の奇妙な、桜をめぐる旅が始まるが･･･。出演は風吹ジュン、伊武雅刀。ラフォーレ原宿で開催された鈴木清順展での上映後、ほとんど上映されることのなかった作品。劇場初公開である。


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