マーロン・ブランド
マーティン・シーン
ロバート・デュバル
ハリソン・フォード
デニス・ホッパー
ローレンス・フィッシュバーン
サム・ボトムズ |
製作・監督・脚本・音楽：
フランシス・F.コッポラ
製作（『特別完全版』）：
キム・オーブリー
共同製作：フレッド・ロス・トム・スタンバーグ・グレイ・フレデリクソン
脚本：ジョン・ミリアス
撮影：ヴィットリオ・ストラーロ
美術：ディーン・タボラリス
音楽：カーマイン・コッポラ
ナレーション：マイケル・ハー |
2000年/アメリカ/スコープサイズ/ドルビーSRD/3時間23分 |
昨年の秋、ニュープリント、新字幕という形でほぼ20年ぶりにロードショー公開された青春映画の傑作『アウトサイダー』。リアルタイムで観た世代から話だけは聞いていたという新たな世代まで地味ながらも熱狂的に迎えられたこの作品（井筒監督もテレビで取り上げていましたね。意識していないけど自分の作品に影響を与えているなと言っていました。）、実は公開当時に【フランシス・フォード・コッポラ
コレクション Vol.1】となっていたのを覚えている方がいるでしょうか。そして、その片隅に【フランシス・フォード・コッポラ コレクション Vol.2】の作品タイトルが載っていたことまでも覚えているでしょうか。そこで予告されていた作品がやっと公開されます。それが今回紹介する作品『地獄の黙示録
特別完全版』です。
今回再公開される『地獄の黙示録 特別完全版』はコッポラ監督が「より豊かで、より完全に近く、より細やかな映画を作り上げることで、本物のベトナムが何であったのか」を観客に感じてもらうために、53分にも及ぶ新たなフッテージを追加して、再編集、リミックスを施してオリジナルを新しい映画として蘇らせたものである。コッポラ監督はこの作品を再編集するに当たっては「1979年当時は2時間以上の作品を作ることは現実的には不可能だったが、DVDの出現はそれを可能にした。そういう風に映画館でなくても映画を観てもらえる時代が来ることを待ち望んでいたし、この作品のオリジナルにカットしたシーンを加えてもっと長い作品に出来たらと思っていた。」とDVDというメディアの重要性を上げ、「この作品『地獄の黙示録
特別完全版』が『地獄の黙示録』という作品の唯一のオリジナルなんだ」と語っている。
『地獄の黙示録 特別完全版』は2001年にカンヌ国際映画祭で正式上映され、絶賛を持って迎えられた後、2002年に日本でもロードショー公開されている。その時に僕自身はテロ後の世界（戦争）というものを頭のどこかでかぶせながら映画館にいた記憶がある。アフガニスタン、そして次はイラクだと言われていた時期である。
ベトナム戦争の混乱が続くサイゴン。ウイラード大尉は軍から特別任務を命じられた。それは前線を離脱し、カンボジアに王国を築いているというカーツ大佐を暗殺せよというものであった。そのためにメコン川を遡っていくウイラード大尉一行。そこではサーフィンに興じる兵士たち、まるで一大観光地のような基地へのプレイメイトの訪問、ヘリによる容赦のない攻撃など地獄と虚楽、狂気が入り混じったような戦場の姿が展開されていた。そして、ウィラードは王国へとたどり着くが。
