ホーム ライブラリー コラム プレゼント トレイラー ショップ 掲示板 会社概要
写真をクリックすると拡大写真が表示されます
公開劇場一覧を別ブラウザで開きます。 前のページに戻ります

『イン・ザ・プール』

配給:日本ヘラルド映画
オフィシャルサイト:http://www.inthepool.jp/

この映画の予告編はこちらから


キャスト スタッフ データ
松尾スズキ
オダギリジョー
市川美和子
田辺誠一
森本レオ
岩松了
ふせえり
きたろう
三谷昇
監督、脚本:三木聡
プロデューサー:
  長谷松太郎
  佐々木亜希子
原作:奥田英朗
撮影:小林元(J.S.C.)
編集:高橋信之
美術:花谷秀文
装飾:田口貴之
2004/日本/ビスタサイズ/ステレオ
/1時間51分

イントロダクション
「奥田英朗の抱腹絶倒の連作短編小説を気鋭の演出家にして構成作家 三木聡が松尾スズキを主演に映画化」
写真をクリックすると拡大写真が表示されます
>>拡大写真  
  ちょっと前までは精神科医といえば、別世界の住人だったが、今はそんな風に感じることもない。実際、周りには安定剤を常用している人や定期的に欝症状に陥っている人が当たり前のように存在しているし、自分自身もその予備軍だなと感じるくらいバランス感覚を崩し始めていることもしばしばだ。その最大の原因は現代社会の生み出すストレスにあるとされているが、それと共に病気に対する認識の幅が広がったのも大きな要因だろう。そういったことを考えると、大なり小なりの精神疾患というのは今後も増え続けるだろうし、その判断基準をどこに置くのかという部分にも大きな注目が当てられるはずだ(そのほとんどが精神疾患ではないという論議は現実的に欧米で注目を浴びている)。今回紹介する『イン・ザ・プール』はそんな身近な存在となっている精神科医と患者を主人公とした作品である。
  物語の主人公は伊良部総合病院の精神科医 伊良部一郎。彼のもとを訪れるストレスによる様々な症状を抱えた患者たち。人には話せない根深い悩みを抱えてやってくる患者だが、彼らがここで出会う伊良部という精神科医はあまりにも身勝手で破天荒。患者からすれば、こいつの方がおかしいんじゃないかという状況。でも、患者はそんな破天荒な伊良部に飲み込まれていくというもの。
写真をクリックすると拡大写真が表示されます
>>拡大写真  
  原作は1997年にしてデビューし、2002年「邪魔」で第4回大藪晴彦賞、2004年「空中ブランコ」で直木賞を受賞するなど作品を出版するたびに大きな注目を浴びるベストセラー作家である奥田英朗が2002年に発表した直木賞候補となった連作短編小説集「イン・ザ・プール」。この小説を監督したのが、シティボーイズのライブ(舞台)の演出・脚本や「タモリ倶楽部」、「ダウンタウンのごっつええかんじ」、「トリビアの泉」など数々のTV番組に構成作家として関わり、注目を浴び続けている三木聡。この作品は彼の劇場映画監督としてのデビュー作である(厳密にはこの後に公開される作品『亀は意外と速く泳ぐ』の方が古い。またそれ以前のお蔵入りしている作品もある)。
  この作品の映画化を打診された三木聡監督は、映像化に際して原作と大きく変化することを示唆。原作者である奥田英朗も快諾したことから、作品のプロジェクトはスタートする。移動の多い撮影など苦労も多かったというこの作品で三木監督が最もこだわったことのひとつはキャスティング。映画の善し悪しはキャスティングで決まるという発言に同意する(実は良い役者を集めた方が監督が楽だという話も)三木監督がセレクトした出演者がこれまた豪華かつ個性的な面々である。
  主演の伊良部を演じるのは、初監督作『恋の門』も大好評だった劇団・大人計画の奇才 松尾スズキ(意外にも初主演作品)、伊良部のお世話になる患者たちを演じるのがオダギリジョー、田辺誠一、市川美和子。伊良部のお供となるナース役に人気モデルのMAIKO、その他、森本レオ、きたろう、三谷昇、ふせえり、岩松了などが出演している。
  とにかく喋り倒すように前へ前へと進み続ける松尾スズキのパワーが圧倒的な作品だ。やって来た患者にストレートに遠慮することなく言葉を発し、更なるどん底へと叩き落す。こんな医者がいたら不快感だけだと思ってしまうのだが、実は観ているうちに「この医者なら回復するかもしれないな」とすら感じてしまうのだ。この病室を走り回り、喋り捲る松尾スズキの舞台的な演技はアドリブが多いんだろうなと思っていたのだが、一字一句脚本のままという話を聞いて、更にびっくり。 
写真をクリックすると拡大写真が表示されます
>>拡大写真  
  その松尾が診療するのは何に興奮したというわけではないのに勃起がずっと治まらない患者(オダギリジョー)、戸締り、火の元、挙句の果てにはそれが原因で家事になど、常に不安に苛まれている強迫神経症の患者(市川美和子)、仕事からの解放のためにプールに通うはずが、プールに行かなければ不安だ、まずいという逆転現象を抱えてしまった患者(田辺誠一)という面々。この患者たちの症状を面白おかしく、でも現実味あるよなと感じさせるように描きながら、そこに破天荒な伊良部の行動をブレンドさせ、いつの間にか解決させてしまう物語の展開も最高である。伊良部という医師は名医なのかは迷うところだが、薬による治癒ではなく、抱えているストレスをどう解放させるのか、病は気からという部分に焦点を当てたかのような行動には妙に納得できる部分もある。原作とのディテールの変化などはあるが、あのテーストは保ちながら、更なるパワーアップをしているので、原作が好きな方はもちろん、存分に楽しめるはず。個人的に思い当たる節がある患者と似たような症状も作品を観ているうちにどこか軽くなってくる印象すらある、笑い倒されながらリラックスしてしまうという作品だ。ラストに流れる大滝詠一の名曲「ナイアガラ・ムーン」もプールの映像に嵌まり込みGOOD(祝!25周年)。小説の残りのエピソード&「空中ブランコ」の映画化も切にお願いしたいところです。ぜひ、劇場に足を運んでください。   

ストーリー
「伊良部総合病院の精神科医 伊良部一郎。彼のもとにやってくる患者たち」
写真をクリックすると拡大写真が表示されます
>>拡大写真  
  サラリーマンの田口哲也は興奮しているわけでもないのに勃起が治まらないという症状に悩まされていた。この症状に彼は困り果てていた。
  大型アウトレットモールの開発のために日々を多忙に過ごす大森和雄はプールに通うのが唯一の息抜きであった。多忙の中でもプールに通えば、リラックスできた。しかし、あまりの多忙さにプールに通えなくなると明らかに全てのバランスが崩れ始めてきた。
  フリーライターの岩村涼美は出かけるたびに家の鍵を閉めたのか、ガスの元栓は締めたのかが気になり、最悪の事態を想像していた。そのためにふいにした仕事も数知れず。症状は日増しに悪化していた。
  そんな彼らが助けを求めて駆け込んだのが、伊良部総合病院の精神科医である伊良部一郎。病院の御曹司でマザコンで限りなくいい加減な彼は、患者たちの症状を聞くなり、患者を更なる落とし穴へと放り込む。でも、患者たちは不思議な魅力を持つ彼のもとへと通い続けるのだが。
movilog
ピックアップムービー
サーチ
DVD比較はベストプライス


リンク
メールマガジン登録
神雕侠侶オフィシャルウェブサイト
ベクター・メディカルテック・ジャパン
*giggle
本サイトをご覧になりるにはFlashPlayerが必要です。 IE5.0以上推奨 画面サイズ推奨800×600以上 お問い合わせ先