「ヴェルクマイスター・ハーモニー」以降のハンガリー映画をセレクトした映画祭」
昨年、日本でも「ヴェルクマイスター・ハーモニー」が劇場公開されることにより、多くの人々の関心を集めたハンガリー映画。この作品の監督
タル・ベーラーは欧米ではジム・ジャームッシュ、ガス・ヴァン・サントといった第一線で活躍する映画監督に影響を与え、スーザン・ソンダグといった気鋭の論客や評論家などからも大きな評価を得ている。1970年代後半からハンガリーで映画を撮りつづけていたタル・ベイラー監督だが、彼の名前が大きくクローズアップされるようになったのは1990年代以降。これはハンガリーという国が民主化路線を推し進めた時期と偶然にも一致し、その時期以降のハンガリー映画は各国の映画祭においても大きな注目を浴び続けている。
今回、開催される「ハンガリー映画祭2003 -タル・ベラーと新世紀の作家たち-」は、タル・ベイラー監督やタル・ベイラー以降の監督による選ばれた珠玉の作品群の上映、タル・ベラー監督を迎えてのシンポジウム(予定)など、1990年代以降の現代ハンガリー映画のルネサンスともいうべき現況を知るには絶好の機会である。なかなか得ることの出来ないこんな機会、時間に余裕のある方はお見逃しなく。 |