『灰の記憶』
THE GRAY ZONE
2001年/アメリカ/109分/ビスタサイズ/カラー/
ドルビーデジタル/PG-12
配給:
アートポート
オフィシャルサイト:
http://www.hai-kioku.jp/
デイビッド・アークエット
ダニエル・ベンザリ
スティーブ・ブシェミ
デイビッド・チャンドラー
アラン・コーデュナー
ハーヴェイ・カイテル
ナターシャ・リオン
ミラ・ソルヴィーノ
監督・脚本:
ティム・ブレイク・ネルソン
製作:アヴィ・ラーナー
ダニー・ラーナー
パメラ・コフラー
クリスティン・ヴァション
ティム・ブレイク・ネルソン
撮影:ラッセル・リー・ファイン
美術:マリア・ジュルコヴィック
音楽:ジェフ・ダナ
※第26回トロント映画祭出品
「ユダヤ人強制収容所の暗部を捉えた素晴らしい作品」
今年は『戦場のピアニスト』、『ふたりのトスカーナ』、これから公開される『神に選ばれし無敵の男』など第二次世界大戦下のユダヤ人を扱った作品の公開が相次いでいる。この作品『灰の記憶』もそういったユダヤ人たちの日々を描いた作品である。舞台はナチスの強制収容所、そこで自らの命を永らえるために同胞をガス室へと送り込み、死体処理作業を行っていた“ゾンダー・コマンド”と呼ばれているユダヤ人たちがいた。歴史において、あまり語られることのない“ゾンダー・コマンド”という存在とそこで懸命に生き抜こうとしたユダヤ人たちを描いたこの作品は、多くの人にショックと新たな歴史認識を与えるはずである。
監督は『オー・ブラザー!』などの作品で印象的な演技を見せ、監督・脚本家としても活躍するティム・ブレイク・ネルソン。この作品も彼自身の手で舞台化され、絶賛を受けた作品の映画化。作品のもとになったのは、作品中にも実名で登場するユダヤ人医師の手記である。監督自身はこの作品について「死を宣告された生活の中で、自分の人生に意味を持たせるために必死に生きている人々の物語」と語っている。出演はデイビッド・アークエット(『スクリーム』シリーズ)、スティーヴ・ブシェミ(『レザボア・ドックス』)、ミラ・ソルヴィーノ(『誘惑のアフロディーテ』)、ハーヴェイ・カイテル(『ピアノ・レッスン』)などの演技派が名を連ねている。また、ハーヴェイ・カイテルは製作総指揮も行っている。
個人的にはとにかく多くの人に見てもらいたい作品だと思っているので(見終えた後、体の震えがしばらく止まりませんでした)、ぜひ、劇場に足を運んでください。
「“ゾンダーコマンド”と呼ばれた強制収容所のユダヤ人たち」
ドイツの敗色が濃厚となってきた1944年。ここアウシュビッツの強制収容所では多くのユダヤ人がガス室に送られ、命を落としていた。そんな収容所内で同胞をガス室に追い込み、その死体を処理することで、僅か4ヶ月間の延命を手に入れる“ゾンダーコマンド”と呼ばれるユダヤ人たちと、ドイツ人の医師のもとで働き、命を永らえているユダヤ人の医師がいた。
ある日、収容所内で病状に苦しみあえいでいるユダヤ人収容者がいた。ユダヤ人医師は彼のもとへ駆けつけるが、その命を同胞の手により奪われてしまう。助かったかもしれない命を奪われた医師は、今後は何があろうが彼らに手を貸さないと言い残す。
実は“ゾンダーコマンド”でもあった彼らは、収容所内に独自のネットワークを気づき、最後の反乱のための下準備を進めていた。一方、ユダヤ人医師は、収容者たちの反乱を嗅ぎつけたSSの軍曹から、家族の安全と引き換えに彼らの計画を探ることを要求されていた。
仲間たちへの弾圧を超えながらも進む反乱への下準備と、ユダヤ人医師の苦悩。そんな時期に、ガス室の死体の山の中から、奇跡的に生き残った少女がみつかる。少女の命を救うために呼ばれたユダヤ人医師。それは彼のとって、命を救うという義務であり、家族を救う情報へと近づく機会でもあった。果たして、反乱計画は実行されるのか。そして、彼らの運命はどうなるのか。
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