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『ゲート・トゥ・ヘヴン』
GATE TO HEAVEN  
配給:アルシネテラン
オフィシャルサイト:http://www.alcine-terran.com/


キャスト スタッフ データ
マースミー・マーヒジャー
ヴァレラ・ニコラエフ
ミキ・マノイロヴィッチ
ウド・キアー
ソティギ・クヤテ
バート・クヴーク
アントニー・オクンボア
監督、製作、脚本:
    ファイト・ヘルマー
脚本:ゴルダン・ミヒッチ
撮影:ヨアヒム・ユンク
編集:ジルケ・ボッチュ
   ハンスエルク・ヴァイスブリッヒ
美術:アレグザンダー・マナス
衣装:タチャーナ・ブレヒト=ベアゲン
音楽:サーリム&スライマン
エスターベルグ&ゼーダーベルク
  シラー
2003年/ドイツ/カラー/35ミリ/シネマスコープ/ドルビーデジタル/1時間30分

イントロダクション
「空港をひとつの国のように描いた、『ツバル』のファイト・ヘルマー監督の待望の新作」
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 モノクロなんだけれども、そこに様々な色彩を着色することで作り出した味わいのある映像、サイレント映画のような最小限の台詞など独自の世界観からどこにあるのか分からない不思議な空間、国“ツバル”を描き出した作品『ツバル』で劇場長編デビューを果たしたドイツ人映画監督 ファイト・ヘルマー(主人公の可愛さも本当に印象的でした)。あの映像世界のファンになった方も多いはずだ。今回紹介する作品は、そんなファイト・ヘルマー監督の4年ぶり、待望の劇場長編第2作目『ゲート・トゥ・ヘヴン』である。
 先にも書いたように長編デビュー作『ツバル』ではツバルという架空の国を作り出したヘルマー監督だが、今回の作品の舞台となるのは現実に存在するドイツのフランクフルト空港である。でも、ヘルマー監督らしくひと味もふた味も違うのは、その空港自体が人種の坩堝のひとつの国のようになっていること。このフランクフルト空港は不法入国した者やら、正式に入国した者やらが働く場となっているのだ。もちろん、不法入国したものにとって、空港は出口も入り口もない唯一の生活の場でもあるわけだ。そんな中、物語は不法入国者の収容所からの脱出に成功したパイロットになることが夢のロシア人青年アレクセイと空港で掃除婦として働くスチュワーデスになるのが夢のインド人女性ニーシャを軸に、彼らの周囲の様々な人種の人々との関係、日常を取り込みながら展開していく。
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 ヘルマー監督はこの作品の構想について「フランクフルト空港のそばで子供時代を過ごした僕は、ジャンボジェット機が離陸する光景にいつも魅せられていました。そして、何年間もずっと、航空会社そして夢を運ぶために陰でがんばっている人たちについての映画を撮りたいと思っていましたが、それに対して、どのようにアプローチをすれば良いか、方法が見つかりませんでした。ただ、パイロットやスチュワーデスについての物語はつまらないということだけは初めから分かっていました。そんな時にこの映画の重要なシーンとなる“清掃婦が、夜にこっそりと飛行機に忍び込んでスチュワーデスの真似事をする。ある夜、彼女は飛行機のコックピットに座っているパイロットを夢見る荷物運搬係の男の子と出会う”というアイデアを思いつきました。」と語っている。脚本はヘルマー監督と彼自身の希望からエミール・クストリッツァ監督の作品などを手がけているゴルダン・ミヒッチが共同執筆をしている。この作品のアイデアを気に入ったゴルダンはヘルマー監督と共にフランクフルト空港の“地下”への探検旅行に出掛け、監督のアイデアから最終稿まで4年の期間を要し、脚本を書き上げている。
 出演は、ボリウッドで活躍し、この作品で世界的にも活躍の場を広げたマースミー・マーヒジャー、『セイント』のヴァレラ・ニコラエフ、クストリッツァ監督作品の常連ミキ・マノイロヴィッチ、ラース・フォン・トリアー監督作品の常連ウド・キアー、『パリ空港の人々』のソティギ・クヤテなど。『ツバル』でも様々なヨーロッパの国の俳優を起用したヘルマー監督だが、この作品ではインド、ロシア、モンゴルなど10の国からの俳優たちがキャスティングされている。
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 この作品の面白さは、やはり空港という舞台だろう。実はその国にありながら、どこの国にも属していない空港。その中にうごめく多種多様な人種や人々。そこには密入国した奴もいれば、それが唯一の稼ぎ口である移民もいるし、そこを利用しておいしいことをやろうとしている連中もいる。そういった人物たちをヘルマー監督は愛情豊かに描いていく。しかも空港の地下(隅々)を取材したというだけあって、空港の描かれ方やそこに暮らすものたちの生活などが空港の機能を有効に使用しながら本当に面白おかしく描かれている。ボリウッド映画に魅了されたというヘルマー監督流のその取り込み方も見所だろう。 ここに描かれていることはヘルマー監督らしいファンタジーに満ちた夢物語であるが、それだけではない。底辺で働く移民たちや密入国者たちの問題は東西の冷戦が崩れたり、EUが統合されたりしたことにより頻出してきている現実の大きな問題でもあるのだ(ヘルマー監督はやはり夢物語のような『ツバル』でも利益優先の再開発という現実の問題を持ち込んでいる)。そういう現実もきちんと織り込んだこの作品『ゲート・トゥ・ヘヴン』は『ツバル』同様にファンタジックで楽しい作品です。ぜひ、劇場に足を運んでください。

ストーリー
「フランクフルト空港。そこに働き、暮らす様々な移民、不法入国者たちの夢」
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 フランクフルト空港。空港に隣接された不法入国者の収容所に収容され、強制送還も間近に迫っているロシア人青年アレクセイ。彼は空港で働く仲間たちの手を借りて、収容所からの脱獄を図る。彼を脱獄させたボスは、アレクセイを空港内の自分の会社で働かせることにする。彼のねぐらは空港の地下迷宮。そこでは黒人やモンゴル人などボスの下で働く密入国者たちが暮らしている。アレクセイの夢はパイロットになることだった。
 ここで掃除婦として働くインド人移民の女性ニーシャは、スチュワーデスになることを夢見ている。彼女は夜中にジャンボ機に忍び込み、スチュワーデスの真似をしている。そして、空港のちょっといやな噂のあるお偉方にも自分にスチュワーデスのテストを受けさせてくれと頼み続けていた。
 夜中、ジャンボ機の機内でいつものようにスチュワーデスの真似をするニーシャ。そのコックピットにはパイロットになりきっていたアレクセイが座っていた。ふたりはそこで初めて出会い、それから自分の夢や人生を語り始める。お互いに興味を抱き始めたふたりは夜中、飛行機の中で会い、恋を芽生えさせていく。
 そんな中、ニーシャはいやな噂のあるお偉方からスチュワーデスの試験を受けられるという知らせを受ける。一方、アレクセイたちのねぐらには手入れが迫っていた。
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