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『永遠の語らい』
Um Filme Falado
配給:アルシネテラン / キノキネマ
オフィシャルサイト:
http://www.alcine-terran.com/main/talking.htm


キャスト スタッフ データ
レオノール・シルヴェイラ
フィリパ・ド・アルメイダ
ジョン・マルコヴィッチ
カトリーヌ・ドヌーブ
ステファニア・サンドレッリ
イレーネ・パパス
ルイーシュ・ミゲル・シントラ
監督、脚本・台詞:マノエル・ド・オリヴェイラ
製作:パウロ・ブランコ
撮影:エマニュエル・マシュエル
編集:ヴァレリー・ロワズロー
美術:ゼ・ブランコ
衣装:イザベル・ブランコ
※2003年ヴェネッツィア国際映画祭正式出品

2003年/ポルトガル・フランス・イタリア/35ミリ/カラー/ヴィスタサイズ(1:1.66)/ドルビーSRD/1時間35分

イントロダクション
「ポルトガルの巨匠 オリヴェイラ監督の西洋文明をテーマとした衝撃作」
 1930年代から現在まで、何度か映画界を離れることはあったものの、映画を撮り続けているポルトガルの巨匠マノエル・ド・オリヴェイラ。現在、95歳という年齢ながら、その創作意欲が衰えることはなく、90年代以降は年に1作のペースで新作を撮り続けているという名実ともに最高齢の現役映画監督である。今回紹介する作品はそんなオリヴェイラ監督の最新作『永遠(とわ)の語らい』である。
 2003年ヴェネツィア国際映画祭で上映され、大絶賛を浴びたこの作品は、従来のオリヴェイラ監督のタッチを残しながらもそれまでのオリヴェイラ監督の作品にはない衝撃的な作品となっている。そのテーマは西欧文明。オリヴェイラ監督はそのことについて、9.11(アメリカでの同時多発テロ)をあげ「これまで一定方向に進んでいた西洋文明が、9.11のテロ以降、別の方向に向かいだしたのではないだろうかと思います。9.11は、今まで続いてきた西洋文明に終止符を打つものではなかったか。別のシステムに取って代わるのではないか。西洋諸国にとってそれは簡単なことではありません。そんなことを考えながらこの作品のアイデアを思いつきました。」と語っている。改めて書くまでもないが、9.11は多くの人々に衝撃を与え、今ではポスト9.11の時代という呼び方までされるようになっている。その9.11が多くの人たちに示したのは文明の衝突という問題であった。文明の衝突はグローバリゼーション、宗教などさまざまな問題をこちら側に投げかけてきている。
 オリヴェイラ監督が9.11以降別の方向に向かい始めたのではないかと思った西洋文明というものをテーマにしたこの作品は、歴史学者である母親と娘がポルトガルを出発し、インドへと向かう豪華客船での船旅を舞台に描かれている。母親が娘に対し、ポルトガル、フランス、イタリア・・・・と船上や停泊地で説明するモニュメントの数々は数世紀に亘って繁栄してきた西洋文明の歴史である。そして、船上では母国語が違うもの同士が集まり、それぞれの言葉で会話を楽しんでいる。それは繁栄してきた西洋文明の交流である。交流は個々の意見を尊重し、最高の盛り上がりを迎えていく。しかし、そこには足りないものがあり、それがある意味で衝撃的な結末へと結びついていく。
 出演はオリヴェイラ監督作品のミューズというべき存在のレオンール・シルヴェイラをはじめ、ジョン・マルコビッチやカトリーヌ・ドヌーブ、ステファニア・サンドレッリ、イレーナ・パパスというフランス、イタリア、ギリシアを代表する女優3人。
 シンプルでゆったりとした映像の中で語られていく西洋文明の歴史や交わり、衝撃的な結末には、様々な意見があると思う。そして、オリヴェイラ監督自身もそのことを望んでいるはずである。監督自身は自分の映画について「観客が、映画を観ながら感情だけではなく理性も動員しながら参加できるような作品、観客に何かそれ以上のものを伝え、観客がそれぞれのアイデアや考えを付け加えていけるような作品でありたい」と語っている。この作品『永遠の語らい』も船上では様々な意見が異なる国籍の人々によって語られ、母と娘の間では「どうしてなの?」という質疑応答が繰り返されていく。しかし、先にも書いたようにそこには足りないものがある。そこの部分をどう考えるかはこの作品にとってのひとつのテーマであろうし、その他にもこの作品の見方は転がっているはずだ。
 監督自身は「この作品はドキュメンタリーでも、教育映画でも、観光映画、歴史的な作品でもない」と語っている。実際、その通りなのだが、実は船旅という枠で西洋文明を捉えたこの作品は、思考という意味合いでの教育映画であることは間違いないはずで
ある。ぜひ、劇場に足を運び、そのテーマについて考えていただければと思います。

ストーリー
「母、娘が豪華客船で辿る西洋文明の旅」
 7歳の少女マリア=ジョアンナと母親で歴史学者のローザ=マリアはインドにいる父親に会うために地中海を巡る船旅へと出発した。それは歴史を大切にする母親から娘への贈り物であり、歴史学者である母親自身にとっても現地を自分の目で確認するという贈り物であった。
 ポルトガルから始まった旅はフランス、イタリア、ギリシア、トルコ、エジプト・・・・と西洋文明を辿っていく旅そのものであった。寄港地で降り、その足跡を確かめる母娘。そして、その寄港地から新たに船へと乗り込む人々。客船も国籍が異なる同士が各々の母国語で会話を人生、社会を語り合うというように西洋文明の縮図といった様子であった。そして、船は母娘の目的地へと向かって進んでいく。
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