コルトマルテーズ【映画情報】ムービーネット

『コルトマルテーズ』
配給：ファインフィルムズ
オフィシャルサイト：
http://www.finefilms.co.jp/corto/index.html

（声の出演）
リシャール・ベリ
パトリック・ブシテー
マリー・トランティニャン

監督：パスカル・モレリ
製作：ロベール・レア
脚本：ナタリア・ボロダン
　　　ティエリー・トーマス
原作：ユーゴ・プラット
音楽：フランコ・ピエルサンティ
色彩設計：クロード・ラジモンスキー / キャラクター・デザイン：バージニア・オーガスティン / ディディエ・カッセグラン / ギャーム・レボア/フレデリク・ブランシャー
背景デザイン：オリビエ・バタン
音響監督：ジャン・ノエル・イヴェン
音響効果：ニコラス・ベッカー

2002年/フランス・イタリア・ルクセンブルグ/カラー/ヴィスタサイズ/ドルビーSRD/1時間32分

「フランスで大ヒット！
ヨーロッパで圧倒的な人気を誇るコミックの長編アニメーション化作品」

　日本ではコミック（漫画）が子供から大人まで大きな人気を得ている。それらの作品の中でも特に人気の高いものはアニメや実写版でテレビ化、映画化されている。こういった事情は日本だけでなく、アメリカではバッドマン、スーパーマン、スパイダーマン、XメンなどのDCやマーヴルのコミックが映画化され、世界的なヒットを記録している。今回紹介する作品『コルトマルテーズ帝王の財宝を狙え！』はフランスで人気のコミックを長編アニメーション映画化した作品である。
　フランスのコミックはバンド・デシネ（B.D.：“絵の帯”という意味。フランス、ベルギーで使用される)と呼ばれ、“第9番目の芸術”（ちなみにその序列は「1.文学 2.音楽 3.絵画 4.演劇 5.建築 6.彫刻 7.舞踏 8.映画」となっている）と評されるなど、大人も楽しめるものとして人気と評価が定着している。代表的な作品には日本でも人気のある「タンタン」シリーズがある。最近、フランスではこのバンド・デシネ作品の映画化が盛んらしく、今年のお正月に日本でも公開された『ミッション・クレオパトラ』、『ミシェル・ヴァイヨン』の原作も人気のバンド･デシネである。
　今回の作品の原作は「コルト・マルテーズ」シリーズ（全16巻）として最も人気のあるバンド・デシネの作品。物語の内容は世界を旅するイギリスの海兵隊員であるコルトが各地で紛争に巻き込まれ、相方で敵役でもあるラスプーチンらと冒険を繰り広げるというもの（「タンタン」シリーズもそのような話だったね）。原作者であるユーゴ・プラネット自身の世界を放浪した体験と歴史上の出来事などをうまく絡めた無国籍アクション・アドベンチャー的な作品は、ヨーロッパを中心に大きな人気を得ており、この作品の公開に当たって、主人公であるコルトはクリスチャン・ディオールの香水のイメージキャラクターとして使用されたほどである（余談だが、原作者のユーゴ･プラネット（1995年に死去）はレオス・カラックスの傑作『汚れた血』などの作品に役者としても出演している）。
　監督はロサンゼルスと東京でテレビ・アニメのディレクターを手がけていたこともあるパスカル・モレリ。熱狂的なユーゴ･プラネットファンであった監督が5年の歳月をかけて完成した劇場デビュー作である。声の出演は『無伴奏「シャコンヌ｣』、『ルビー＆カンタン』のリシャール・ベリ、『冷たく冷えた月』で監督・脚本・主演を務めたパトリック・ブシテー、惜しくも2003年8月に亡くなった『ポネット』のマリー・トランティニャン。音楽はナンニ・モレッティ監督の作品などで活躍するフランコ・ピエルサンティが担当している。
　2002年9月に公開されたフランスではアニメ映画としては大ヒットを記録した作品『コルトマルテーズ帝王の財宝を狙え！』。日本のアニメーションにも大きくインスパイアされたというこの作品、ぜひ、劇場に足を運んでください。

「革命政権と反革命政権との紛争の最中のロシアにやって来たコルト」

　東アジアが世界の列強による勢力拡大の標的となり、混沌としていた1919年。革命後のロシアでは、革命政権と反革命政権との間での紛争が多発していた。そんな中、反革命政権の金塊を積んだ装甲列車が満州を目指して、走り続けていた。そして、その金塊を狙うものたちが争奪戦を開始しようとしていた。そして、そんな混沌とした地にコルトと長年の友人で敵役でもあるラスプーチンは姿を現した。コルトは自分の命を救ってくれたことのある秘密結社“レッド・ランタン”とそのメンバーである女性の消息を捜し求めるためにやってきたのだったが････。


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