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『コーラス』

配給:日本ヘラルド映画
オフィシャルサイト:
http://www.herald.co.jp/official/chorus/
この映画の予告編はこちらから


キャスト スタッフ データ
ジェラール・ジュニョ
フランソワ・ベルレアン
ジャック・ペラン
カド・メラッド
マリー・ビュネル
ジャン=ポール・ボネール
グレゴリー・ガティニョル
キャロル・ヴェイス
マクサンス・ペラン
監督、脚本、脚色、台詞、音楽:
  クリストフ・バラティエ
製作:
  ジャック・ペラン
  アーサー・コーン
  ニコラ・モヴェルネ
原案:映画『春の凱旋』
脚色、台詞:
  フィリップ・ロペス・キュルヴァル
撮影監督:
  カルロ・ヴァリーニ(AFC)
  ドミニック・ジョンティ(AFC)
編集:イヴ・デシャン
美術:フランソワ・ショヴォー
衣装:フランソワーズ・ケガン
音楽:ブリュノ・クーレ
2004/フランス/カラー/シネスコープ/ドルビーSRD/1時間37分

イントロダクション
「フランス国内で7人に1人が観たという音楽教師と生徒たちのヒューマン・ドラマ」
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  先日、足を運んだCD屋では店内のBGMとして、今年の冬に旅先で覗いたCD屋でも全面的にディスプレイされていた作品、思い返してみれば、この作品の存在を知ったのも半年以上前にCD屋の一押しとして紹介されていたからだった。子供たちと先生らしき大人の色褪せた集合写真のCDジャケットを見たときからこの作品のことはずっと気になっていた。そんな作品がやっと公開される。それが今回紹介する作品『コーラス』である。
 公開の随分前からこの作品のサウンドトラックがCD屋で一押しにされていた理由は今だからこそ分かる。この作品は今からほぼ1年前の2004年3月にフランスで公開されると同時に大ヒットを記録。最終的にはフランス国民の7人に1人が観たというとんでもないヒット作となったのだ。ヒットした理由には作品の内容の良さはもちろん、音楽の良さもあった。それを示すようにサウンドトラック盤もフランス国内で売り上げ150万枚以上というミリオンセラーを記録している。これで僕が作品の内容を知る前にサウンドトラック盤(もちろんフランス盤)をCD屋の一押しとして知った理由も理解できるだろう。フランスではすでに記録的なヒットが始まっており、音楽ファン、サントラ好きの間では作品の内容より前に音楽の素晴らしさが伝わってきていたというわけなのだ。
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 『コーラス』というタイトルにあるように、この作品はひとつのコーラス隊を舞台とした物語である。ただ、それはコーラス隊が苦難を超えて入賞を勝ち取っていくというような物語ではない。コーラスを通して、絆が生まれ、それがきっかけとなり、生きる気力を取り戻していく物語だ。物語の舞台は第二次世界大戦が終わってから数年を経たフランスの片田舎にある「池の底」という名の寄宿舎。ここに来るしか当てのなくなってしまった音楽教師とそこで寄宿生活を送る子供たちがこの作品の主人公である。様々な理由でここに暮らす子供たちの心はすさんでいる。子供たちに対して学校が取っていた措置は否応なしの体罰であったのだから尚更だ。そんな学校にしか来られなかった自分を音楽教師は呪うが、学校のやり方にも反感を抱き、生徒たちの信頼を徐々に勝ち得ていく。そして、彼は生徒たちにコーラスを教え、合唱団を結成することで子供たちの明るさを取り戻そうと決意する。それは彼自身にとっても自分の希望を取り戻す作業であったというのが、この作品のストーリーである。ありがちな感動ものかと思うかもしれない。でも、この作品はこれみよがしに感動させようという作りにはなっていない。ものすごくスマート、粋な作りの作品なのだ。そしてそこには子供らしい照れ、甘えや素直さ、大人の挫折と希望、両者の変化が詰め込まれている。だからこそ、ほろっときてしまうのだ。
 監督はこの作品が長編デビュー作となるクリストフ・バラティエ(脚本も彼が担当している)。この作品の発端について監督は、1944年に公開された『春の凱旋』にインスピレーションを受けたことと両親の離婚により親元を離れて暮らしていた自分自身が一人の音楽教師に出会い、人生に光を見出したという実体験を基に「音楽と映画が結びついた作品を作りたいと思った」と語っている。1963年生まれの監督が自分の実体験を基にしながらも1949年という時代を選んだことには、戦後復興で親が子供に目を向けられないほど必死であったこと、少年に対する司法措置法が施行されたこと、そうしたなかで様々な虐待的な行為も行われていたことをあげている。それは少年の反抗心や抑圧が最も効果的に表せる背景を持つ時代でもあったのだ。
 出演は音楽の教師役に『バティニョールおじさん』のジェラール・ジュニョ、『さよなら子供たち』のフランソワ・ベルレアン、『ニュー・シネマ・パラダイス』のジャック・ペランなど。製作者としても数々の傑作を送り出しているジャック・ペランはこの作品の製作も担当している。そしてこの出演者の中で最も注目を浴びるのが、この作品で映画デビューを果たしたボーイ・ソプラノも印象的な少年ジャン=バティスト・モニエだろう。実際に合唱隊のソロイストであった彼はこの作品でヨーロッパのアイドルになっている。日本でもきっと黄色い声を浴びるはずだ。
 
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今は偉大な指揮者となった人物、彼の母親が亡くなったときにある懐かしい人物が彼を訪ねてくる。指揮者とその懐かしい人物は少年時代を寄宿舎で過ごした仲間だった。そこから物語は彼らの寄宿生時代へと入っていくというオープニング。よくある導入部だが、このスマートな入り方が作品の根底を形作っているといってもいいだろう。将来性はないと決め付けられているような問題児たち、度重なる失敗から将来を諦めてしまっている音楽教師、ちょっとしたきっかけで教師は生徒たちの信頼を獲得し、自分の夢であった音楽での表現、合唱隊を結成することを思い立つ。それは彼の人生の希望の光を灯し、体罰だらけで気持ちを押さえ込まれていた生徒にとっても日々の希望となる。様々な印象的な場面、気持ちが連なっていく。そして合唱団も様々な障害にぶち当たっていく。最後のシーンはそうした部分の連なりとして、本当に印象的だ。そして、現実ってこんなものかもしれないと痛烈に感じさせる。でもそうした現実が生み出した結果はそこで希望に出会った者にはずっと残り続けていく。僕はこうした教師に出会ったこともないし、こうした思いを味わったこともない。でも、この作品が僕を揺さぶるのはそこに勝ち負けではない(正直、負けだ)優しさと前向きな気持ちがあるからだろう。フランスで7人に1人が観て、サウンドトラックが150万枚以上売れたのも納得の作品です。ぜひ、劇場に足を運んでください。   

ストーリー
「夢も希望もなくした音楽教師とすさんだ心を持つ寄宿生たち。彼らはコーラスで希望を取戻していく」
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  世界的な指揮者であるピエール・モランジュは母親の葬儀のために故郷へと戻ってきた。そんなピエールのもとにひとりの男が訪ねてくる。彼はピエールが少年時代を過ごした寄宿舎の仲間ペピノだった。何十年ぶりの再会を喜ぶピエールにペピノは1冊の日記を手渡す。それはピエールにとっては忘れられない寄宿舎の音楽教師が残した日記だった。
 その音楽教師の名はクレマン・マチュー。彼は自分の夢をかなえられず、落ちぶれた気分で寄宿舎「池の底」の音楽教師として赴任してきた。ここの生徒たちは親に捨てられたり、親を亡くしたり、経済的な面だったりと様々な事情から、この寄宿舎で生活していた。そんな生徒たちの心はすさんでいた。着任日当日に生徒たちによる度を越えたいたずらを目の当たりにしたマチューは自分の不運さを呪う。しかし、そんな生徒たちに対して、これも度を越えた体罰が行われていることを知り、自分だけは生徒に体罰をしないと誓い、常に生徒の側に立って物事を進めるようにする。そんなマチューの態度に生徒たちも徐々に心を開いていく。そして、マチューは歌で生徒たちにより明るい気持ちを持ってもらおうと考える。その合唱団の結成はマチューにとっての夢の実現でもあった。
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