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『キャロルの初恋』

配給:東京テアトル、ポニーキャニオン
オフィシャルサイト:

この映画の予告編はこちらから


キャスト スタッフ データ
クララ・ラゴ
フアン・フォセ・パジェスタ
アルバロ・デ・ルナ
マリア・バランコ
ロサ・マリア・サルダ
カルメロ・ゴメス
ルシナ・ヒル
ダニエル・レトゥエルト
アンドレス・デ・ラ・クス
監督、脚本:イマノル・ウリベ
製作:
  アンドレス・サンタナ
  フェルナンド・ボバイラ
原作、脚本:
  アンヘル・ガルシア・ロルダン
撮影監督:ゴンサロ・F・ベリディ
編集:テレサ・フォン
美術監督:アラン・バイネ
衣装:レナ・モスン
音楽:ビンゲン・メンディサバル
2002/スペイン/カラー/1:1.85/ドルビーデジタル/1時間44分

イントロダクション
「スペイン内戦を背景に、ひとりの少女の初恋、成長を描いた大人も子供もそれぞれの視点で楽しめ、感じられる作品」
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  スペイン内戦で思い出すことといえば、あのロバート・キャパの有名な1枚の写真、ヘミングウェイやジョージ・オーウェルも参加した国際旅団、空爆に抗議してピカソが描いた「ゲルニカ」、結果的には第二次世界大戦の縮図的な戦いとなっていったことなどである。自由対ファシズム的捉え方をされているこの内戦も、実は共産主義対ファシズムな色合いが強かったのだが、この内戦を舞台、テーマとした映画も数多く製作されている。例えば、ヘミングウェイ原作の『誰が為に鐘は鳴る』、『蝶の舌』、ヴィクトル・エリセ監督による珠玉の作品『ミツバチのささやき』などである。そんなスペイン内戦を舞台とした印象的な作品がまた公開される。それが今回紹介する作品『キャロルの初恋』である。
 歴史からみれば、1931年の王政崩壊、1936年の左派政権の誕生により始まった左派と右派の戦いが結果的に1939年まで続くスペインの内戦へと繋がっていくのだが、この作品『キャロルの初恋』の舞台となる時期はスペイン内戦も終わりに近づいた1938年から終結後までのフランコ率いる反乱軍(ファシズム)が圧倒的に勢力を拡大し、勝利していく時期である。
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 作品の主人公であるキャロルは12歳の少女。スペイン人の母親とアメリカ人の父親のハーフである。父親が国際旅団にパイロットとして参加していることなどから、彼女は母親の故郷であるスペインの小さな村にやってきた。迫りくるファシズムの足音、右と左に分断される住民たちなどの内戦の影響、影を背景に、苦すぎる経験、友情、初めての恋などを重ねながら、成長していくキャロルの姿を作品は描いていく。
 この作品を監督したのは、スペインのアカデミー賞であるゴヤ賞で作品賞などを受賞した『時間切れの愛』のイマノル・ウリベ。『時間切れの愛』もそうだが、バスク地方独立という政治色の強い作品を撮り続けているウリベ監督は、実は自分の9歳と24歳の娘が同時に楽しめるような、子供が見ても大人が観ても楽しめる映画を撮ることが夢であったという。そんなウリベ監督のもとに届けられたのが、作家であるアンヘル・ガルシア・ロルダンが自分の小説(「夜のはじめに」邦訳未)をもとに書き上げた脚本であった。この脚本が自分が描きたいと願っていた作品のテーストを持っていることから大いに興味を持ったウリベ監督はオリジナルの脚本に手を加え、この作品を完成させている。
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 この作品の魅力は、なんといっても主人公のキャロルを演じるクララ・ラゴだろう。様々な困難に出会いながらもそれを一つ一つ乗り越えていくキャロルの生きることに対する力強さ、少女であることの優しさや可憐さをクララ・ラゴはしっかりと表現していく(特に強さと優しさを併せ持ったかのような眼が印象的である)。この頃の女の子が男の子より大人びているのは万国共通なのだろう。彼女が初めての恋をする相手などの腕白坊主たちの子供らしさも心地よい。ウリベ監督が目指したように、大人から見れば、そこには過ぎ去った日の思い出や郷愁が感じ取れ、子供から見れば、日々の楽しさや冒険が感じ取れる作品にこの『キャロルの初恋』はなっている。でも、そういった部分の背景となっているのは内戦により完全に分断し、傷ついてしまった大人たちのどうしようもない社会である。キャロルや多くの子供たちはそういった事実に確実に気付き、それに疑問を呈し、立ち向かおうとしながらも傷つけられている。戦争をするのは大人の勝手だが、それにより傷ついていく子供たちという現実もこの作品は描いている。そして、この部分が圧倒的に重い。それは何度も描かれていることではあるが、何度見ようが重いのだ。こういった部分でも、この作品はきちんと大人と子供に訴える部分を持っている。キャロルはそうした経験を重ねて、大きく成長していく。個人的にはそうした1年間を経た後のキャロルがどうなったのかを想像してしまう作品でもあった。ぜひ、劇場に足を運んでください。    

ストーリー
「内戦の最中のスペインへと渡った少女キャロルの大きな1年間の成長の物語」
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  1938年の春、内戦に揺れるスペイン。キャロルはアメリカから母親の故郷であるスペインの小さな村へと向かっていた。彼女のアメリカ人の父親はファシズムと戦うために国際旅団として、この内戦に参加していた。こうした内戦の最中に、母親が故郷を目指したのには大きな理由があったのだが、キャロルはその理由を知らない。
 祖父とともに母親が生まれ育った屋敷に馬車で向かっている途中、キャロルは腕白な3人組の少年にかぶっていた帽子を取られてしまう。この少年たちはスペイン滞在中のキャロルにとってかけがえのない存在となっていく。ファシズムの色合いが強くなっていくスペインの地で、キャロルは様々な経験を重ねながら、成長していく。
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