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『バーバー吉野』
配給:ユーロスペース
オフィシャルサイト:http://www.pia.co.jp/pff/barbar/


キャスト スタッフ データ
もたいまさこ
米田良
大川翔太
村松諒
宮尾真之介
石田法嗣
岡本奈月
森下能幸
三浦誠己
たくませいこ
浅野和之
桜井センリ
監督、脚本:荻上直子
プロデューサー:天野真弓
撮影:上野彰吾
照明:鳥越正夫
編集:普嶋信一
美術:松塚隆史
音楽監修:井出博子
※2004年ベルリン国際映画祭“キンダー・フィルム・フェス”招待
※2003年東京国際映画祭ニッポン・シネマ・フォーラム“メディア・セレクション”招待

2003年/日本/35ミリ/カラー/ビスタサイズ(1:1.85)/モノラル/1時間36分

イントロダクション
「女性新鋭監督による閉鎖的な田舎町の少年たちの冒険と成長をユーモラスに描いたちょっと感動してしまう良作」
 僕が子供の頃というのは男の子の髪型といえば、“坊主”、“スポーツ刈り”、“坊ちゃん刈り”というこの三つくらいしかなかった。髪型というのに何かしらの主義主張が出てくるのは小学校高学年くらいからで、それ以前はこのどれかだったような気がする。そんな当たり前だと思っていた髪型にまつわる話をテーマに少年たちの冒険と成長を描いた作品が、今回紹介する『バーバー吉野』である。
 とある田舎の小さな町。この町ではあるふたつの伝統が100年以上にもわたる長い間受け継がれていた。ひとつは“山の日”という豊作を願い、山の神様のためにお供えやお祈りをすること。この日、町中の少年たちは“ハレルヤ”を合唱することになっている。もうひとつは少年たちの髪型。“坊ちゃん刈り”のようなその独自の髪型は、町で唯一の床屋「バーバー吉野」で伝承されてきた“吉野ガリ”と呼ばれるものだった。この町の少年たちは疑いを抱くこともなく“吉野ガリ”で通してきたのだが、そこに東京から茶髪で格好いい髪形の転校生がやって来る。そして周囲にも変化が起こっていくというこの物語を監督、脚本したのは、この作品が劇場長編デビュー作となる女性監督 荻上直子。南カリフォルニア大学の映画学科に学び、帰国後自主制作した中篇作品『星ノくん・夢ノくん』が第23回ぴあフィルムフェスティバルに入選、音楽賞を受賞、その結果としてぴあフィルムフェスティバルのスカラシップを受け、製作したのが、この作品『バーバー吉野』である。
 こうした少年たちの心理的な葛藤や冒険、成長の物語を女性監督が脚本を書き、撮ったということにもちょっとした驚きを感じるのだが、そのあたりのことについて監督は「ぴあフィルムフェスティバルのスカラシップの審査で最初に出したものはまったく別の主人公が20代の女性というずっと温めていた企画だったのですが、プロデューサーに「他に考えていることはないの?」と聞かれて、それで話したのがこっちの企画で、そうしたら「おもしろい」とその場で盛り上がってしまった。男の子を主人公にしたのはなりたかったからです。男の子になりたい願望は子供の頃だけではなく、大学でも圧倒的に男子が多い学部だったので、下ネタがバンバン飛び交う輪の中に入って行きたくて仕方なかったです。小学校5年生という設定したのは、ちょうどその頃父親のことが大嫌いになったり、胸が膨らみ始めたりという自分が変わっていた時期だったからです。」と語っている。
 この作品で少年たちと共に重要な役を演じているのは町で唯一の床屋「バーバー吉野」を切り盛りしているもたいまさこが演じるおばちゃんである。頑なに“吉野ガリ”に執着するが、決して抑圧的ではない愛すべきおばちゃんというこのキャラクターに関して監督は「友人が「そこで散髪をしないと近所で何を言われるか分からない、という恐怖もあったけどおばちゃんの愛すべきキャラクターと最後にお駄賃をくれるのが嬉しかったから自ら進んで行っていた」と話してくれた“近所にあった面白い床屋のおばちゃん”からアイデアをもらっている。20年経った今でも思い出すようなおばちゃんに興味をそそられた。」と語っている。
 物語はどこにでもあるような当人たちはそれが当たり前だと思っている閉鎖的な田舎町に東京という都会からの転校生がやって来て、ちょっとした意識革命を起こすというものである。最初は茶髪で今風の髪型の転校生を奇異な目で見ていた同級生たちだったが、転校生が女子に「かっこいい」と騒がれたり、髪型の強制は人権侵害だと主張する転校生と子供的秘密の世界で通じることなどにより、自分たちなりに新たな世界に踏み出していこうという様子が、反抗する少年のひとりにとっては母親でもある愛すべき床屋のおばちゃんとの対立を軸に描かれている。そこにあるのは既存のお仕着せに対する馬鹿馬鹿しい気持ちだったりもするんだろうけど、そういった部分を前面に押し出さず、あくまで少年たちの日常からの冒険という部分をユーモラスに描ききっているところがとにかく素晴らしいです。どこか懐かしく、面白おかしく、見終わった後にはちょっと感動してしまうこの作品『バーバー吉野』、ぜひ、劇場に足を運んでください。

ストーリー
「みんな同じ髪型の小さな田舎町に違う髪形をした転校生がやって来た」
 小さな田舎町。この日は町にとっては大切な豊作を祈る“山の日”だ。少年たちは山の神様のために“ハレルヤ”を合唱する。そんな少年たちはみんな同じ髪形をしている。その髪型は“吉野ガリ”と呼ばれ、“山の日”と同様にこの町に100年以上も続く伝統である。その髪型を頑なに伝承しているのが町で唯一の床屋「バーバー吉野」。町の少年たちはここで恐いけど優しいおばちゃんに“吉野ガリ”にしてもらっている。それは当たり前のことだった。
 ある日、この町の小学校に東京から茶髪で今風の髪型の転校生 坂上君がやって来た。クラスの女子は坂上君に夢中になり、男子は反感を持っていく。男子や床屋のおばちゃんなどの大人たちは坂上君を“吉野ガリ”にしようとするが、坂上君は頑なに拒絶し、学校に来なくなってしまう。家が近いという理由で、毎日、学校からのプリントを届けることになった床屋の息子の慶太たちはあるお宝を通じて、坂上君と親しくなり、“吉野ガリ”への疑問も抱くようになっていく。
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