ホーム ライブラリー コラム プレゼント トレイラー ショップ 掲示板 会社概要
写真をクリックすると拡大写真が表示されます
公開劇場一覧を別ブラウザで開きます。 前のページに戻ります

『アンナとロッテ』
DE TWEELING
配給: ファインフィルムズ、
     ギャガ・コミュニケーションズ


キャスト スタッフ データ
エレン・フォーヘル
テクラ・ルーテン
フドゥルン・オクラス
ナディヤ・ウール
ユリア・コープマンス
シーナ・リッヒャルト
ユルン・スピッツエンベルハー
ローマン・クニッツカ
監督:ベン・ソムボハールト
製作:ハネケ・ニーンス
   アントン・スミット
原作:テッサ・デ・ロー
脚本:マリーケ・ファン・デル・ボル
撮影:ピオトル・ククラ
編集:ヘルマン・P・クルーツ
美術:ミヒェル・デ・グラーフ
衣装:リンダ・ボーヘルス
音楽:フォンス・メルキース
※2003年ゴールデンカルフ賞 最優秀作品賞 受賞

2002/オランダ・ルクセンブルグ/カラー/ヴィスタサイズ/ドルビーデジタル/2時間17分

オフィシャルサイト:
http://www.anna-lotte.com/

イントロダクション
「時代と国家という政治に翻弄された双子の姉妹の人生を描いたベストセラー小説の映画化作品」
写真をクリックすると拡大写真が表示されます
>>拡大写真  
  双子の特殊な能力というものが話題になることがある。それは偶然同じようなことを考えていたり、片割れが危ない状況にいるのを察知したりという主に感受的な部分である。僕自身、双子の友人からそういった話は何度も聞かされてきたし、「そういうことってあるんだろうな」と理解もしている。だから、映画や小説の中に登場する双子はそういった部分ゆえの数奇な運命というものが描かれやすいし、その辺が誇張されてミステリアスさが立ってくることもある(例えば、『シャイニング』の双子ね)。今回紹介する作品『アンナとロッテ』もそんな双子の数奇な運命を描いた物語である。
 この作品『アンナとロッテ』の舞台はヨーロッパのオランダとドイツ。時代は第二次世界大戦前から現在までであり、その中でも大半の時間を占めるのが第二次世界大戦中のヨーロッパである。仲の良い双子の姉妹のアンナとロッテは幼い頃に両親を亡くし、本人たちの気持ちとは全く相容れることのない親戚同士の争いの末の結果、別々の親戚の家に引き取られていくことになった。アンナが引き取られたのはドイツの貧しい農家、ロッテが引き取られたのはオランダの裕福な家。いつか一緒になろうとお互いに手紙を書くが、そういった手紙もお互いの義理の両親により秘密裏に処理されていく。互いに連絡が来ないことに不安と不満を抱く中、時代はドイツにナチス党を生み出し、第二次世界大戦へと突き進み始める。こうした物語からも伺えるように、ここには生まれは同じでも、育った場所、地域が違うことにより、考え方に差を生み出し、微妙な距離感を持つ結果となってしまう一心同体といってもいいほど仲の良かった姉妹の数奇な運命が描かれている。その姉妹の運命はヨーロッパが今尚抱え続ける物語でもあるのだ。
写真をクリックすると拡大写真が表示されます
>>拡大写真  
 この作品の原作はオランダの現代文学を代表する作家であるテッセ・デ・ローが1993年に発表した「De Tweeling」(双子)。この作品は発売と同時にオランダ、ドイツ、イギリスでベストセラーを記録し、アメリカを始め世界各国で出版されている(日本語版も刊行されている)。
 監督はベン・ソムボハールト。オランダ映画自体が日本ではなじみがないため(最近では『クリビアにおまかせ!』と言う作品が公開された)、これが日本初公開となる監督だが、1995年のベルリン国際映画祭でユニセフ賞を受賞した作品『The Boy Who Stopped Talking』など良質な作品を送り出している監督である。ソムボハールト監督はこの作品について、戦争は単なる背景であるとした上で「ロッテとアンナの関係の推移が、この作品が追っているテーマだ」と語っている。作品は本国オランダでは公開と同時に大ヒットし、“この10年間で最も優れたオランダ映画の10作品”などにも選ばれている。
写真をクリックすると拡大写真が表示されます
>>拡大写真  
 親戚のエゴによりドイツとオランダに別れて暮らし、連絡も取り合うことなく成長したアンナとロッテは第二次世界大戦の直前に再会を果たす。しかし、そこには戦争の影が完全に被さっており、会うこと自体が姉妹に決定的な一打を浴びせることとなる。戦争がなかったら、二人の再会はうまくいったのだろうか。映画を観る限り、それはきっとうまくいったはずだ。監督が戦争は背景に過ぎないと語っても、ここにはヨーロッパが背負ってしまった民族、戦争という痛みが渦巻いている。ロッテとアンナという双子の運命を語ることにより、ヨーロッパが背負った痛みを描き、最後にはしっかりと双子の間に横たわる愛情へと物語は帰っていく。親戚、国家、戦争という誰かの政治的なエゴに翻弄された双子の運命は現代まで続き、幕を閉じていく。もし、彼女たちの立場が逆だったら、ふたりが同じ家に引き取られていれば、前述したように戦争がなければと様々な想像もさせる物語である。それでも個人的に感じるのは、今尚混乱が巻き起こっているヨーロッパが統一したヨーロッパに向けて、こういう物語を忘れることなく語っていこうとする意思であり、一方で戦争映画、反戦映画は飽き飽きという声がある時代だからこそ、こういう作品はずしんと胸のうちに響いてくる。ぜひ、劇場に足を運んでください。

ストーリー
「幼い頃に別れ別れになった双子の姉妹アンナとロッテの人生」
写真をクリックすると拡大写真が表示されます
>>拡大写真  
  1926年、ドイツのケルン。仲の良い双子の姉妹のアンナとロッテ。いつだって一緒のふたりだったが、両親の死去により、それぞれが別の親戚の家に引き取られることになった。アンナはドイツの貧しい農家、ロッテはオランダの裕福な家へと向かった。ふたりはお互いのことをひと時も忘れず、手紙を書き続けたが、お互いの養父母により手紙は投函されず、そのため届くこともなかった。それから10年後、ロッテは投函されずにいた手紙を発見し、アンナに会いに行く。時代は第二次世界大戦突入前夜、ナチス党が台頭している時代だった。
movilog
ピックアップムービー
サーチ
DVD比較はベストプライス


リンク
メールマガジン登録
神雕侠侶オフィシャルウェブサイト
ベクター・メディカルテック・ジャパン
*giggle
本サイトをご覧になりるにはFlashPlayerが必要です。 IE5.0以上推奨 画面サイズ推奨800×600以上 お問い合わせ先