「3つの中篇で綴られる作品の内容」
仕立て屋の見習いとして働き始めたチャンは師匠の命令で大切な顧客を訪れる。彼女の名はホア。高級娼婦だ。その初めて訪れた彼女の部屋での経験と彼女からのひと言はチャンに忘れらない一途な思いを抱かせていく。そして、時間は過ぎ、高級娼婦だった彼女はパトロンに捨てられ・・・・というウォン・カーウァイによる『若き仕立て屋の恋』。
精神分析医パールの診察室を訪れるひとりの男。彼の名はニック・ペンローズ。広告クリエーターである彼は奇妙な夢に悩まされていた。それはある魅惑的な女性が出てくる夢なのだが、彼にはその女が誰なのかわからないとカウチに横たわり、告白をするペンローズだが、パール医師は彼の話を聞きながら、窓越しに誰かの気を引こうと躍起になっていたという『ペンローズの悩み』。
40歳代の夫婦であるクリストファーとクロエはこの旅先のイタリアでもお互いの関係に気詰まりを感じていた。そんな状況でクロエは立ち去り、クリストファーはひとりの若い女性に出会うという『危険な道筋』。 |