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『愛の神、エロス』
EROS
配給:東芝エンタテインメント
オフィシャルサイト:http://www.ainokami-eros.com/

この映画の予告編はこちらから


キャスト スタッフ データ
『若き仕立て屋の恋』
コン・リー
チャン・チェン

『ペンローズの悩み』
ロバート・ダウニーJr.
アラン・アーキン

『危険な道筋』
クリストファー・ブッフホルツ
レジーナ・ネムニ
ルイザ・ラニエリ

『若き仕立て屋の恋』
監督、製作、脚本:
 ウォン・カーウァイ
製作:
  ジャッキー・パン
撮影監督:
  クリストファー・ドイル

『ペンローズの悩み』
監督、脚本、撮影監督:
  スティーヴン・ソダーバーグ
製作:
  グレゴリー・ジェイコブス

『危険な道筋』
監督、ストーリー:
  ミケランジェロ・アントニオーニ
製作:
  ドメニコ・プロカッチ
  ラファエル・ベルドゥゴ
  ステファーヌ・チャルガディエフ
  ジャック・バール
脚本:トニーノ・グエッラ
撮影監督:
  マルコ・ポンテコルヴォ

音楽:カエターノ・ヴェローゾ

2004/
フランス、イタリア、ルクセンブルグ
、アメリカ、中国/ビスタサイズ/
1時間44分

イントロダクション
「M・アントニオーニ、W・カーウァイ、S・ソダーバーグという3人の名匠が描くエロスをテーマとしたそれぞれの持ち味に満ちたコラボレーション作品」
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 映画におけるコラボレーション作品といえば、色々なことが思い浮かぶ。そういったコラボレーションの中のひとつに、共通したテーマの下に監督たちが集結し、それぞれの持ち味を生かした作品を製作し、それをまとめてひとつの作品とするという短編や中篇のコンピレーション作品がある。最近の邦画では『JAM  FILMS』がシリーズ化され、人気を博しているし、洋画では世界の巨匠たちが集結し、10分という枠の作品を製作した『10ミニッツ・オールダー人生のメビウス』、『10ミニッツ・オールダー  イデアの森』、アジアン・ホラーのトリロジー『Three/臨死』(シリーズ作である『美しい夜、残酷な朝』の公開も間近だ)といった秀作も公開されている。こういった短・中篇のコンピレーション作品の面白さのひとつは監督の色合いの差が現れる部分であり、長編とは違う、全体を貫くトーンではないだろうか。今回紹介する『愛の神、エロス』はアジア、アメリカ、ヨーロッパを代表する3人の名匠が集り、撮りおろされたコラボレーション作品である。
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  邦題は『愛の神、エロス』、原題は『EROS』というタイトルがその内容そのものを表しているように、この作品は“愛”と“エロス”に関するトリロジーである。このトリロジー作品に参加した監督は、アジアから『花様年華』、『ブエノスアイレス』のウォン・カーウァイ、アメリカから『セックスと嘘とビデオテープ』、『オーシャンズ11』のスティーブン・ソダーバーグ、ヨーロッパから『欲望』、『さすらいの二人』のミケランジェロ・アントニオーニの3人。すでに90歳を超えるアントニオーニと40歳代のカーウァイ、ソダーバーグ。極端な見方をすれば、アントニオーニの孫といってもおかしくない、貪るようにアントニオーニの作品を観てきたであろうカーウァイとソダーバーグ、この世代を超えたコラボレーションが生まれたきっかけはひとりのプロデューサーのアントニオーニに対する想いとアントニオーニ自身の映画に対する熱意だった。50年代以降、数々の名作、問題作を送り出してきたアントニオーニだが、1985年に脳卒中で倒れ、話すことと身体の一部の自由を失っている。普通ならそのまま引退となってしまうはずだが、アントニオーニは1995年にヴィム・ヴェンダース監督の補佐を得ながら『愛のめぐりあい』で監督に復帰している。アントニオーニと再度、仕事をしたいと思い続けていた『愛のめぐりあい』のプロデューサーは、アントニオーニと彼に影響を受けていると公言している有名な若手監督ふたりを組ませるというコンセプトのエロスのトリロジーを企画した。この企画をアントニオーニに打診すると映画に対する熱意の衰えていない彼はすぐに応じ、数多くの候補監督の中から、カーウァイとソダーバーグを選び出した。カーウァイは「この作品に関わりたいと思わせたのは、アントニオーニの存在でした。彼は常に私や私と同世代のフィルムメーカーを導く光なのです。」、ソダーバーグは「アントニオーニとカーウァイの名前を聞いて、すぐにこのプロジェクトを引き受けると快諾しました。この映画に関わったことで、私が最もインスピレーションを受けたのは、アントニオーニに会いに行ったときでした。」とこのプロジェクトに参加できた喜びととアントニオーニに対する想いを語っている。また、この作品を彩るテーマ曲は3度目の来日も間近のブラジル音楽界、MPBの重鎮カエターノ・ヴェローゾ(映画ファンには『トーク・トゥ・ハー』の演奏シーンが印象に残っているかもしれない)がミケランジェロ・アントニオーニというタイトルをつけたいと彼の元に送っていた美しい曲(もちろん、タイトルは了承された)が使用されている(余談だが、映画への造詣も深いカエターノはイタリアでの人気も高く、フェリーニと妻のジュリエッタ・マシーニに捧げたコンサートのライブ盤も発表している)。
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  エロスを題材にさえすれば、何をやろうが自由という方針の下に製作、撮影された3本の作品はそれぞれの監督の持ち味が表れたものとなっている。最初に登場するカーウァイが描くのは1960年代の香港を背景に高級娼婦とあるきっかけから彼女に一途な想いを抱くことになる洋服の仕立て屋の関係を綴ったメロドラマであり、2番目のソダーバーグが描くのは1950年代のNYを背景に何度となく見る同じ夢に悩まされている広告マンが精神分析医を訪ね、夢の解析を頼むという物語を青を基調にしたスタイリッシュな映像で描いたコミカル(皮肉に満ちた)な作品であり、最後のアントニオーニは愛し合っているのにうまくコミュニケーションできない40代の夫婦の関係を描いた彼らしい愛の孤独や絶望、不毛、不条理を描いた作品である。3作品に共通して言えるのは、先に書いたように監督の持ち味が出たのももちろんだが、映像の美しさである(この映像の美しさは映画館のスクリーンで味わう価値があるだろう)。内容に関しては好みもあるだろうが、割と出来不出来がはっきりと出てしまったかなと感じる。個人的な好みをいえば、カーウァイ、ソダーバーグ、アントニオーニの並びであり、しかもソダーバーグとアントニオーニの開きはソダーバーグとカーウァイの開きより大きく感じる。そう考えるとアントニオーニも・・・・と思うが、アントニオーニがいたからこそ、生まれたのがこの作品であり、アントニオーニが与えた影響は確実に受け継がれていくんだと確信を持って感じることが出来る内容になっている(しかもアントニオーニは90歳を超え、言葉も身体も不自由な状況で撮りおろした作品であり、彼の過去の業績を考えるとそれだけでOKと個人的には納得してしまうのだが)。一貫して人間の愛、孤独を描き続けたミケランジェロ・アントニオーニと彼の影響を受けた映画作家が撮りおろした美しい映像の愛の世界、ぜひ、劇場で味わってください。   

ストーリー
「3つの中篇で綴られる作品の内容」
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 仕立て屋の見習いとして働き始めたチャンは師匠の命令で大切な顧客を訪れる。彼女の名はホア。高級娼婦だ。その初めて訪れた彼女の部屋での経験と彼女からのひと言はチャンに忘れらない一途な思いを抱かせていく。そして、時間は過ぎ、高級娼婦だった彼女はパトロンに捨てられ・・・・というウォン・カーウァイによる『若き仕立て屋の恋』。
  精神分析医パールの診察室を訪れるひとりの男。彼の名はニック・ペンローズ。広告クリエーターである彼は奇妙な夢に悩まされていた。それはある魅惑的な女性が出てくる夢なのだが、彼にはその女が誰なのかわからないとカウチに横たわり、告白をするペンローズだが、パール医師は彼の話を聞きながら、窓越しに誰かの気を引こうと躍起になっていたという『ペンローズの悩み』。
  40歳代の夫婦であるクリストファーとクロエはこの旅先のイタリアでもお互いの関係に気詰まりを感じていた。そんな状況でクロエは立ち去り、クリストファーはひとりの若い女性に出会うという『危険な道筋』。
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