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『10ミニッツオールダー イデアの森』
配給:日活
オフィシャルサイト:http://www.10minutesolder.com/

キャスト スタッフ データ
『水の寓話』
アミット・ラヤニ・アロッツ
ヴァレリア・ブルーニ・テデキス
タルン・ベディ
『時代×4』
マーク・ロング
ハワード・ゴニー
ドミニク・ウエスト
『老優の一瞬』
ルドルフ・フルシンスキー
『10分後』
イルディコ・バンサギィ
ガブール・マテ
『ジャン=リュック・ナンシーとの対話』ジャン=リュック・ナンシー
アナ・サマルジャ
『啓示されし者』
ビビアナ・ベグロー
イルム・ハーマン
『星に魅せられて』
ダニエル・クレイグ
ローランド・ギフト
『水の寓話』
監督:ベルナルド・ベルトリッチ
『時代×4』
監督、脚本、音楽:マイク・フィギス
『老優の一瞬』
監督:イジー・メンツェル
『10分後』
監督:イシュトヴァン・サボー
『ジャン=リュック・ナンシーとの対話』
監督:クレール・ドゥニ
『啓示されし者』
監督:フォルカー・シュレンドルフ
『星に魅せられて』
監督:マイケル・ラドフォード
『時間の闇の中で』
監督:ジャン=リュック・ゴダール
プロデューサー:
ニコラス・マクリントック
ナイジェル・トーマス
ウルリッヒ・フェルスバーグ
2002年ヴェネチア国際映画祭特別招待作品
2003年東京国際映画祭特別招待作品

2002年/ドイツ・イギリス/モノクロ・カラー/ビスタサイズ/ドルビーデジタル/1時間46分

イントロダクション
世界の映画監督の名匠たちが“時間”をテーマに10分間という時間枠で描いた作品群」
 映画監督の名匠、巨匠といわれる類の人たちは結構多い。その中から選りすぐった監督たち15名をピックアップし、製作された短編映画を集めたコンピレーション作品2本が相次いで公開される。それがこれから紹介する作品『10ミニッツ・オールダー 人生のメビウス』(と別項で紹介する『10ミニッツ・オールダー イデアの森』)である。ちなみに、ここに集まった15人の監督がカンヌ、ヴェネチア、ベルリン、アカデミーというメジャーな映画祭で受賞した賞の総計は全60冠(1人当たり4冠)になるという。そういった意味では、正に名実を伴った巨匠が集まったコンピレーション作品といえるであろう。
 この壮大な作品群を企画したのはニコラス・マクリントック、ナイジェル・トーマス、ウルリッヒ・フェルスバーグというプロデューサーの3人。この企画の発端はマクリントックがイタロ・カルヴィーノの講演録(「カルヴィーノの文学講義-新たな千年紀のための六つのメモ」)を読んでいて、その中に引用されていたシシリア人伝承の言葉「物語の中では、時は時としての役割を果たさない」に触発されたことが始まりだったという。物語の中では変幻自在にすることが出来る時間という概念、このテーマに他の映画監督たちはどのような見解を持ち、短い時間の中でどのようなアプローチをできるのかと考え始めたマクリントックは具体的な映画化に向けてトーマスと共同作業を開始する。この時点で2本の長編コンピレーションという考えは持っていたという。しかし、作業はすぐに資金難見舞われてしまう。ここで救済の手を差し伸べたのが、ヴェンダース作品などのプロデュースを手がけているフェルスバーグだった。フェルスバーグは「ヴェンダースとジャームッシュに泣きつかれたんだよ。もちろん、僕もアイデアが気に入っていたんだけどね」と語っている。監督のセレクトについては「基本的に自分たちの好きな監督たちばかりにアプローチをしただけで、その結果も前向きなリアクションばかりだった」という。
 作品の製作にあたり、各監督には最低限のルールが課せられている。それは〈時間というテーマ〉、〈10分間という長さ〉、〈限られた予算〉、〈限られた制作期間〉などというものであった。この誰もが平等である条件の範囲内でなら創作に対する完全な自由が与えられていた。時間という抽象的な概念をどのように料理をしていくのか、監督たちにとって自由に満ち、実験的でもある最高の舞台が整えられたわけである。
 『10ミニッツ・オールダー イデアの森』はそんな最高の舞台をベルナルド・ベルトリッチ、マイク・フィギス、イジー・メンツェル、イシュトヴァン・サボー、クレール・ドゥニ、フォルカー・シュレンドルフ、マイケル・ラダフォード、ジャン=リュック・ゴダールという8人のヨーロッパを代表する監督が人生というものを凝縮し、10分間という時間のキャンバスに描いたコンピレーションである。邦題に“イデアの森”とあるようにこれらの作品は哲学的な意味合いでの人生の“実存”や“形相”といった内容を孕んだ作品群である。2002年のヴェネチア国際映画祭に特別招待出品された際のメンツェル、サボー、ドゥニ、シュレンドルフ、ラダフォード監督の共同記者会見では5人が5様に時間というテーマに対する考えを語った上で「この作品は、すなわち純正哲学の追求だ。それはまるで机上の空論を映画化しろといわれているようなことで、たとえそれが10分間の作品であろうとこのテーマはとてもヨーロッパ的だと思う。」(シュレンドルフ)とこのコンピレーション作品について語っている。
 人生というものを10分間という枠で語るという深みと思考に満ちたこれらの作品。『10ミニッツ・オールダー 人生のメビウス』のヒュー・マセケラによるトランペットの前向きな音色とは打って変わり、その人生という流れの深みを体現するように映画のつなぎつなぎに流れるのはクラウディオ・ボルケスによるチェロの音色。そんなこの作品の原題は『TEN MINUTES OLDER THE CELLO』という。映画の可能性や人生の深みについて考えたりもする素晴らしい作品です。ぜひ、劇場に足を運んでください。そして、2枚組みのレコードのような作品の1枚『10ミニッツ・オールダー イディアの森』を観たら、現在公開中のもう1枚『10ミニッツ・オールダー 人生のメビウス』も観て下さい。

ストーリー
「人生の深みを描いた8作品の内容」
 インドの寓話をベースに1人の男の人生と時間という概念を描いたベルナルド・ベルトリッチの『水の寓話』。『HOTEL』などでも使用した4分割の画面で男の人生を描いたマイク・フィギス監督の『時代×4』。チェコを代表する俳優ルドルフ・フルシンスキーの人生を彼の映画のシーンを組み合わせることで描いたイジー・メンツェル監督の『老優の一瞬』。お祝いのパーティーになるはずだった夕刻が一転する中年の夫婦を描いたイシュトヴァン・サボー監督の『10分後』、哲学者ジャン=リュック・ナンシーと若い女性の列車内での対話を捉えたクレーヌ・ドゥニ監督の『ジャン=リュック・ナンシーとの対話』、ギリシャの哲学者アウグスティヌスの「告白」を原典にキャンプ地にいる人々の情景から時間を捉えるフォルカー・シュレンドルフ監督の『掲示されし者』。長い銀河系への旅から地球に帰還した宇宙飛行士の体験を通して宇宙と地球の時間という概念を捉えるマイケル・ラドフォード監督の『星に魅せられて』。自分の作品のフッテージなどを使用することにより10分間で10の“最後の瞬間”というエピソードを作り上げたジャン=リュック・ゴダールの『時間の闇の中で』。以上の8作品、一体どれが好みでしょうか。
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