『夜を賭けて』 GAMBLE THE NIGHT 配給：シネカノン オフィシャル・サイト： http://www.artone.co.jp/yorukake/
2002年/日本・韓国/2時間13分/カラー/ヴィスタ1:1.85/ドルビーデジタル （C）“GAMBLE THE NIGHT”production commitee
「小説で描かれているのは、この日本で僕ら在日が生きていくために必死に何かに向かっていく、夜や闇という見えないものから手探り状態で何かを掘り出していく姿なんです。これだけの壮大なドラマは、演劇では意味がない、一番有効な表現方法は映画だと。」監督の金守珍はそう語る。原作は梁石日の傑作長編小説。1958年、戦後の焼跡が残る大阪。立入禁止の兵器工場跡に忍び込み、鉄屑を運び出して売り払うタフな連中が実在した…その名は“アパッチ”。直木賞候補にもなったスケールの大きな題材に挑んだのは、劇団・新宿梁山泊の座長を務める金守珍。韓国でのオープンセット撮影を敢行したこともあり、演劇で培った破天荒なまでのエネルギーをフィルムに充満させた。主演・山本太郎。「主人公・金義夫を演じるのは僕しかいない！」と惚れこむだけあって、一直線でちょっとお茶目なキャラを堂々と演じ切る。「運命の恋人」役には韓国の新人女優ユー・ヒョンギョン、そのピュアな佇まいが鮮やかな印象を残す。ヒロインを奪おうとする悪役・山田純大のクールな存在も圧倒的。さらに樹木希林、風吹ジュン、唐十郎、奥田瑛二ら豪華競演陣が華を添えた。
