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『闇を掘る』
配給:森の映画社/BOX OFFICE


キャスト スタッフ データ
cast 監督・製作:藤本幸久
ナレーター:小林三四郎
撮影:小林茂
音楽:あがた森魚
2001年/日本/105分/カラー/16mm

イントロダクション
 炭鉱。それは明治以来、近代日本のエネルギーの最初の支えとなった。北海道、九州を中心に最盛期には炭坑の周りに町ができ、たくさんの人々が暮らしていた。この映画は北海道の炭坑の歴史を綴ったドキュメンタリーである。映画の撮影を始めたのは1995年。この時点で北海道の炭坑は2つにまでなってしまっていた(現在は1つ)。映画は元炭坑夫やその家族のその後を追い、進行していく。ある者はじん肺を患い、ある者は戦争で離れ離れとなった家族を探し、ある者は今後の人生の指針を見つけようとする。だが映画では誰も下を向いていない。希望を探し求めて生きていた。そして映画完成1ヶ月後、映画に出演していた渡辺松雄さんがじん肺のためこの世を去った。彼は“死の覚悟”をして撮影に協力してくれた。松雄さんは家族や主治医に手紙を残していた。その日付は8年前の誕生日、主治医宛ての手紙には医師たちへの感謝が述べられ、献体の申し出が添えられていた。撮影の何年も前からこんな覚悟をしていた彼は、にも関わらず笑顔で撮影クルーに接し、気配ってくれたという…。


ストーリー
 自分の町も昔は炭坑で栄えていた(当時がその町の最盛期と思われる)ので、子供時代にボタ山の風景を見たり、当時の話を聞いたりしたものだが、日本のどこでも同じように炭坑で栄えた町は石油などのエネルギー転換により、次第に閉山が増えさびれていく。この映画の舞台となる北海道・石狩炭田にはいたるところに炭坑があり、そこの炭坑長屋で人々は暮らしていた。今、彼らの口からは当時の懐かしい思い出とともに落盤事故での悲しみや生活の苦しかったことも出てくる。でも、それはホンの一握り。この映画は“希望”を追い、行き続けている彼らの強い部分にスポットをあてて描いている。それは監督である藤本幸久の“映画は希望を描くもの”という信念に基づいているのである。じん肺を患っていた渡辺松雄さんは呼吸用のチューブをたえず鼻につけておかなければならないのだが、アイディアマンの彼は寝るときに仰向けにならない(いびきをかかないために)ように独自の枕を考案したり(どういうものかは映画を見てください)、鏡をベッドの上にとりつけて、寝返りを打たずに部屋の中を見わたせるようにしたりしている。同じくじん肺で炭坑夫を辞めざるをえなかった早川さんは石炭を絵具にして独創的なオブジェを作って個展を開いたり、元炭坑の人たちを集めてお祭りを開催したりしている。まだまだたくさん、このような人たちが登場する本作。本当は哀しいことが楽しいことより数倍もあったかもしれない炭坑の人たちが、過去を振り返らずに、誰にも指図されずに、今という日を一生懸命に生きている様は我々に何かを問いかけている気がしてならない。
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