アンジェラ・ゲオルギュー
ロベルト・アラーニャ
ルッジェーロ・ライモンディ
マウリツィオ・ムラーロ
エンリコ・フィッソーレ
デイヴィッド・カンジェロージ
ソリン・コリバン
グウィン・ハウエル |
監督：ブノワ・ジャコ
製作：
ダニエル・トスカン・デュ・プランティエ
撮影：ロマン・ウィンディング
美術：シルヴァン・ショヴェロ
衣装：クリスティアン・ガスク |
※2001年ヴェネツィア国際映画祭正式出品作品
2001年/フランス・ドイツ・イタリア・イギリス/126分/カラー/1:1.85ヴィスタサイズ/35mm/ドルビーSRD
EX・DTS
|
ドン・ジョヴァンニ』『カルメン』『蝶々夫人』などといった話題のオペラ映画を世に送りだしてきた、フランス映画のプロデューサー、ダニエル・トスカン・デュ・プランティエ。その彼がフランスの気鋭ブノワ・ジャコを監督に迎えて、今回新たに取り組んだのが、ジャコモ・プッチ一二の人気演目《トスカ》の映画化である。オペラ界の話題と人気を集めるルーマニア出身のソプラノ、アンジェラ・ゲオルギュー＆ポスト3大テノールの筆頭ロベルト・アラーニャの黄金カップルに、現代最高のバス・バリトンであるルッジェーロ・ライモンディという世紀のキャストに加え、今年9月にコヴェント・ガーデンロイヤル・オペラハウスの音楽監督に就任する、期待のホープ、アントニオ・パッパーノによる指揮という、豪華な顔ぶれによる競演が実現した。ブノワ・ジャコ監督（『デザンシャンテ』『シングル・ガール』）は、マリヴォー劇《贋の侍女》を映画化したのをはじめ、フランスとドイツの共同テレビ局arte制作による舞台収録作品も数多く手掛けている。本作では物語の設定はそのままに、キャストのクローズアップや録音風景、物語の舞台となるローマの風景などを映像に織り込んだ。
1800年6月、ナポレオンのイタリア遠征で揺らぐローマ。脱獄してきた国事犯チェーザレ・アンジェロッティ（マウリツィオ・ムラーロ）は、息を切らしながら人影のない教会に辿り着き、妹のアッタヴァンティ侯爵夫人が隠していた礼拝堂の鍵を見つけて暗闇に隠れる。それに続き、おどけた堂守（エンリコ・フィッソーレ）が現れて掃除を始める。壁画を描いているはずの画家マリオ・カヴァラドッシ（ロベルト・アラーニャ）に差し入れを持ってきたと声をかけるが、彼はまだ来ていない。アンジェルス（タベの祈り）を終えると、カヴァラドッシが現れ、壁画の覆いを取り、描きかけのマグラダのマリア像に取り掛かる。壁画の覆いを取ると、そこには、このところ教会に通いつめている金髪が美しいアッタヴァンティ侯爵夫人に瓜二つの女性が現れる。堂守は彼の不真面目さに呆れるが、カヴァラドッシは「妙なる調和」だと、黒髪の美しい恋人の歌姫、フローリア・トスカを思いつつも、この違う女性をモデルにマリアを描く…。
