『空の穴』 SORA NO ANA 配給:ぴあ オフィシャル・サイト: http://www.pia.co.jp/pff/sora/
「前作では出演者を全員死なせてしまった。今度は誰も死なない映画が作りたかった」監督の熊切和嘉はそう言う。彼の前作は『鬼畜大宴会』。賛否両論となった作品だ。今回、それとは180度、反対の世界を描いたようなちょっぴりハートフルな『空の穴』である。妙子(菊地百合子)は恋人・登(澤田俊輔)と一緒に北海道を旅していたが、ガソリンスタンドにひとり置き去りにされてしまう。登に捨てられ野宿を続けた妙子は空腹に耐えかね、父親と経営している市夫(寺島進)ドライブイン“空の穴”で無銭飲食をするが…。主演は『ソナチネ』『BROTHER』『ディスタンス』などの寺島進。相手役には、新藤兼人監督の『生きたい』でデビューした新鋭の菊地百合子を抜擢している。「この作品にはまず“寺島進、35歳、情けない男、恋愛映画”がセットでありました。市夫をなぜ35歳にしたかというと距離をおいて見たかったから、同年代を撮りたくないということはないです」監督がこの作品を撮った理由である。