『自転車とハイヒール』
SUSPICIOUS RIVER
配給:ジャンピング・ニー
吉井信興
八木正純
磯部美香
宮本和也
山崎峻
監督・脚本:深川栄洋
製作:露木栄司
撮影:浦田秀穂
音楽:栗原崇
※第2回TAMA NEW WAVE コンペティションフィルム部門グランプリ受賞
※第23回ぴあフィルムフェスティバル/PFFアワード2001入選
2000年/日本/60分/カラー/16mm
誰もが身に覚えのある子供時代のどうでもいいウソ、こんなことあったっけという共感や身につまされるような思い。本作で子供たちが向かう野球場も駄菓子屋も、風をきって駆け抜ける田舎道も全て深川監督自身が生まれ育った風景である。“懐かしさの先にあるものは不透明な今”ウソしか言えなかった主人公は、大人になっても相変わらずムキになってウソをつく。かつての親友との再会とともに突如現れた赤いハイヒールの女の子は、主人公にとって少し不可解なものだ。フツウと違うがどことなく噛み合っている2人の姿を目の当たりにした主人公の、心のどこかが少しずつ、うつろう夏空みたいに変化してゆく。ユーモアあふれる会話とともに、時にシュールに時に温かく作品を描いているのは、次世代監督として注目の深川栄洋。これまで作った作品は「全力ボンバイエ!」「ジャイアントナキムシ」など。
小学生の典彦(宮本和也)は子供の頃から貧乏で自転車を買ってもらえず、自転車に乗る友達の最後尾を「そうしたいからしてるのだ」と言わんばかりに走る毎日。自転車を持っていないなんて、親友の博之(山崎峻)にも絶対に言えない。だから、いつも「持ってるよ!」と強引なウソで切り抜けるしかなかった。大人になってようやく手に入れた自転車は、典彦(吉井信興)にとって今も変わらず特別なモノ。
その自転車が盗まれてしまった。早朝出勤のサラリーマンの典彦は会社帰りに自転車を探す日々。ある日、小学校卒業以来会っていなかった博之(八木正純)に出くわす。どう見ても彼の乗っている自転 車は典彦の盗まれた自転車だった。典彦を言いくるめ逃げるように自転車を飛ばす博之!走る典彦!何とか博之のアパートにたどり着いたがそこには同棲相手のしのぶがいた。
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