真帆
南美江
丹羽努
木全悦子
斧篤
宮島千栄
山川定保
金本京子
七原春夫
佐藤絢子
壁谷俊介
原智彦
|
監督・脚本：ジョン・ウィリアムズ
プロデューサー：
金田和明
マーティン・ライクロフト
ジョン・ウィリアムズ
撮影：早野嘉伸
照明：杉山文朗
録音：鈴木昭彦
編集：ジョン・ウィリアムズ
音楽：ポール・ロウ
スタイリスト：飯田紀子 |
2001年/日本/105分/カラー/アメリカンビスタ/35ミリ/ドルビーSR
(C)100 Meter Films Production
※2001年カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭インターナショナル・コンペティション部門正式出品作品
|
舞台は愛知県の鳳来町。キャスト、フタッフの殆どが日本人。日本の田舎を優美に、そして現代の日本人の心を素直に描いたのはなんとイギリス人、ウェールズ出身のジョン・ウィリアムズ監督という、本作は異色の日本映画なのだ。監督は言う「たとえ私が故郷のウェールズの反対側に位置する日本に住んでいるとしても、日本の田舎にはウェールズに似ているところをたくさん見つけることができ、私を少年時代へと連れ戻します。原題の｢FIREFLY
DREAMS」とは蛍の夢。蛍は夏のほんの短い間だけ生きて輝き、自分自身を照らしだすのです。人は誰でも一生で、美しい夢を輝かせる一瞬をもっている、と信じています。」
主演は、直美役に映画デビューにして初主演の真帆が、直美を等身大で生き生きと演じている。そして、直美が出会う老婦人に、黒澤映画や小津映画の経験もあるベテランの南美江。また、ロック歌舞伎の原智彦（スーパー一座・座長）が特別出演しているのも注目したい。
両親も手を焼く遊び好きな女子高生・直美。しかし、母親はある日家を出たきり愛人の元に去ってゆき、直美は旅館を経営する田舎のおばさんの家で過ごすことになった。手を焼いた父親が娘を姉の所に追いやったのだ。人々も風景ものっぺりとした田舎で、毎日、食事を運んだり布団をたたんだりの旅館の手伝い。おまけに、おばさんの娘は頭が弱くて、うっとうしい。それなのに、遠い親戚にあたる小出さんの世話まで押し付けられた。「近ごろボケてきちゃってね、一日一度顔をだしてくれればいいのよ」とおばさんはいうのだけれど、なぜアタシがやらなくちゃならないのだろう。小出さんは80歳近い普通のおばあさん。でも、ときに記憶が混濁し訳のわからないことをいう。大丈夫な日は、直美とビールを飲みながらおしゃべりをする。でも、小出さんは両親やおばさんのように小言を言ったり、根ほり葉ほりうっとおしいことを聞いてきたりしない。ビールも煙草もOK。なぜ小出さんだとアタシは普通なんだろう。
そして、小出さんと直美は、互いに秘密や夢を分かち始める―。 
