ローラン・リュカ
セルジ・ロペス
マティルド・セニエ
ソフィー・ギルマン |
監督・脚本：ドミニク・モル
製作：ミッシェル・サン＝ジャン
脚本：ジル・マルション
撮影： マチュー・ポアロ＝デルペッシュ
美術：ミッシェル・バルテレミ
音楽： デイヴィッド・シンクレア・ウィティカー
衣装：ヴィルジニ・モンテル |
2000年/フランス/112分/カラー/スコープサイズ/ドルビーSRD
※2000年カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品
※2000年ヨーロピアン・フィルム・アワード主演男優賞受賞（セルジ・ロペス）
※2001年セザール賞、主要4部門受賞
監督賞（ドミニク・モル）
主演男優賞（セルジ・ロペス）
編集賞（ヤニック・ケルゴ）
音響賞（フランソワ・モレル／ジェラール・ランプ） |
本作品は2000年カンヌ映画祭コンペティション部門に正式出品作となるや、ジャンルを定義することさえ困難な新しい傑作の出現と話題騒然、ただちに全世界37ヶ国公開と、アメリカでのリメイク化が決定した。監督はアルノー・デプレシャンなど多くの才能を輩出する名門IDHEC出身のドイツ系フランス人、ドミニク・モル。彼が4年間という年月をかけ熟成したシナリオは、日常生活に忙殺される男の芸術的才能に火をつける、最高に友人思いでどこか奇妙な男“ハリー”という全く新しいキャラクターを構築することに成功。ハリーの存在は、現代社会における生き方の意味を鋭く突き付ける。そのハリー役には『ニノの空』『ポルノグラフィックな関係』のセルジ・ロペス、共演には『ポーラＸ』のローラン・リュカ。さてさて、“ハリー”とは一体、何者であろうか？
それはある夏の日のこと。どこまでも淡々と、単調な人生の姿にも似てまっすぐにのびる高速道路。その上を、ヴァカンスを田舎で過ごそうと、妻子とともに移動するミシェルのボロ車。彼がインターチェンジのトイレで手を洗っていると、ふいに見知らぬ男の熱い視線を感じる。
彼こそ元同級生で最高に親切な友だちハリー。ガールフレンドと気ままな旅を楽しんでいるという彼は、せっかくだから再会を祝し、皆で一緒の時間を過ごそうと提案する。晩餐中、突然ハリーはミシェルが高校時代に書いたという詩をそらで暗唱する。「本当に美しい詩だ。僕が読んだ物の中で一番だね」それは封印されていたミシェルの創作欲に小さな灯がともる瞬間。そして彼の才能の開花を願う、ハリーの危険なご親切が展開する。
