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『ふたつの時、ふたりの時間』
Et la-bas, quelle heure est-il?
配給:ユーロスペース/サンセントシネマワークス


キャスト スタッフ データ
リー・カンション
チェン・シアンチー
ルー・イーチン
監督・脚本:ツァイ・ミンリャン
共同脚本:ヤン・ピーイン
撮影:ブノワ・ドゥロム
美術:ティン・イップ
2001年/台湾・フランス/116分/カラー/35mm

イントロダクション
「私の父は1992年に癌で亡くなりました。父が私の最初の映画を見ることはありませんでした。」
  「'97年『Hole』の撮影が始まる前日のことでしたが、苦しい闘病生活に疲れ果てたシャオカン(リー・カンションのニックネーム・役名)の父親が自殺しました。その翌年、映画祭に向う飛行機の中で眠ってしまったシャオカンの顔に愁いの色が浮かんでいるのを見ました。そのとき私はそれまで以上の哀しみを覚えたのです。」監督のツァイ・ミンリャンは語る。この作品は、このふたりの身の上に襲いかかった父の死から生まれてきたもの。ストーリーは、シャオカンが台北の路上で腕時計を売っている。ある時、まもなくパリに旅立つという女性シアンチー(チェン・シアンチー)と偶然出会う。夫の急逝後、彼の魂を呼び戻そうと祈り続ける母親をどうすることも出来ず、シャオカンはシアンチーとのつかの間の記憶に逃げ込もうとする。遠く離れた彼女との間に橋をかけるように、台北中の時間をパリ時間に合わせるために走り回るシャオカン。その頃パリでは、シアンチーがシャオカンとの繋がりを思わせる不思議な出来事に遭遇していた…。『青春神話』『愛情萬歳』『河』そして『Hole』と、一作ごとに自己の作品世界を研ぎ澄まし、深化させてきたツァイ・ミンリャン監督。だが、これまでの作品と『ふたつの時、ふたりの時間』が異なるのは、パリのひとりの時間と台北のひとりの時間が、ばらばらのまま絶望の深淵に放り出されるのではなく、両者の手を結び合わせようとする何か優しげで柔らかな気配が微かに響きわたっていることだ。

ストーリー
 ツァイ・ミンリャン監督は一種独特の空間を映画の中で作るのが上手い。だから画の凄さを楽しむだけでも面白い。ライティング(照明)など、1つのシーン、1つのカットを撮影するのにどれほどの時間をかけているのか、スタッフの苦労も偲ばれる。また、ロケ先が面白い場所をよく探しているので、こちらもスタッフは大変だったろう。パリの墓場とか、台北の時計調整ルーム(だと思う)など、面白い画にしてやろうという意気込みが感じられる。お話の方は、台北とパリが舞台でなおかつ、そこでつながっている設定というのはシャオカンとシアンチーが(シアンチーがパリに旅立つ前に)台北で一度、出会ったということだけ。しかもシアンチーがパリに行った理由があまりよくわからない。自分の見落としか、省略しているのか、それさえも判断が難しいのである。しかし、このような作品でありながら、リアリズムというものには欠けていないように思う。ファンタジー色が少し強いので、シリアスという意味のリアリズムではないけれど。監督の言う“愁いの色”というのが本作でのテーマにもっとも近いものだと思う。人が生きていく上でそういう経験は一度や二度ではなく避けては通れないのだけれど、それにどのように耐えていくのか、その過程を描きたかったのではないだろうか?いろいろな面で考えさせられる映画と言えるだろう。
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