『不思議惑星キン・ザ・ザ』 Kin-Dza-Dza 配給:パンドラ
ソ連での完成時の試写では批評家からさんざんな不評だったが、公開後は若者の支持を受けソ連全土で1520万人の動員をあげたと言う。日本でも1989年に池袋・文芸座での“ソビエトSF映画祭”の1本という上映だったが、SFマニアの間ではカルト的作品と人気を得ることになった。日本以外でも20か国あまりに輸出されている。監督のゲオルギー・ダネリヤはデビュー作の『SERYOZHA』(共同監督)で世界最古の映画祭、チェコのカルロヴィ・ヴァリ国際映画祭でグランプリを受賞、1975年の『AFONYA』ではソ連全土で6220万人という観客動員を記録しているソ連の代表的な映画監督である。モスクワの街角で出会った裸足の怪しい男の持っている“空間移動装置”を押してしまったために別の星にワープしてしまった男と青年。彼らが着いた星では住人は「クー」としかしゃべらない。また、変な規則や慣習に戸惑っていく2人。なんとか地球に戻ろうとする2人だったが…。