マイク・ホワイト
クリス・ウェイツ
ルーペ・オンティヴェロス
ベス・コルト
ポール・ウェイツ
マーヤ・ルドルフ
メアリー・ウィグモア
ポール・サンド
ジーノ・ブッコラ |
監督：ミゲル・アルテタ
脚本：マイク・ホワイト
製作：マシニー・グリーンフィールド
撮影監督：ジェフ・ベタンコート
編集：ジェフ・ベタンコート
美術：レネ・ダベンポート
音楽：
ジョーイ・ワロンカー
トニー・マックスウェル
スモーキー・ホーメル |
2000年/アメリカ/96分/カラー/ビスタ/ドルビーSR
※2000年サンダンス映画祭ドラマ部門正式出品
※2000年ナショナル・ボード・オブ・レビュー
最優秀助演女優賞[ルーペ・オンティヴェロス]
※2000年ドーヴィル映画祭 最優秀主演男優賞
※2000年シアトル国際映画祭ニュー・アメリカン・シネマ 最優秀脚本賞
※2000年イギリス・インディベンデントワィルム・アワーズ
最優秀外国映画賞ノミネート
※2001年インディペンデント・スピリット・アワーズ
最優秀作品賞主要５部門ノミネート |
サンダンス映画祭で評判を呼んだ『Star
Maps』につづき意欲的な長篇第2作を撮りあげた俊英ミゲル・アルテタ。彼はこの『チャック&バック』で再びサンダンスに旋風を巻き起こし、ナショナル・ボード・オブ・レビューほか多くの映画祭で数々の受賞の栄誉に輝いた。また、米「エンターテイメント・ウィークリー」誌ではなみいる強豪を押しのけ、2000年度映画ベスト1に選出された。
アメリカの現代の病理、記憶と現実、男同士の友情の痛みと喜び、空想の力の素晴らしさこうした多彩な要素を、古典的で効率のよい語り口のなかに盛り込まれている。アルテタ監督のバランス感覚は、社会性とファンタジー性のあいだで、絶妙に発揮されてゆく緻密な演出力をともなってけれどもそれに参加した者たちがどんなジャンルから出てきたかを考えれば、本作は、まさに一筋縄ではいかないアメリカの新世代クリエイターたちの、“現在形の”知力の見事な結実ともいえる。
主人公バックにふんするのは、この作品の脚本を担当し、監督の処女作で印象的な端役を演じたマイク・ホワイト。彼は職業俳優ではないが、TVドラマの挑発的なプロデューサー/脚本家として、アメリカでは著名な存在である。ホワイトは「友達が帰っても10年以上にわたり木登り遊びのまま樹上にとどまってしまったような」者の振舞いや態度をリアリティたっぷりに表現した。
むろん職業俳優の本来の演技力もこの作品では活用されている。その代表株が、中年女性ビバリ一役、ルーペ・オンティヴェロスだろう。彼女は、意外な演出の才能を示す劇場女性管理人という役柄を演じている。
27歳になるバック（マイク・ホワイト）は子供の心を持ったまま大人になった。彼がいつも心に浮かべているのは、幼い日々をともに過したチャック（クリス・ウェイツ）のことだった。
そんなある日、バックの母親が亡くなった。訃報を聞き婚約者とロスから駆けつけたチャック。彼はいまだに子供のようにロリポップ・キャンディを舐める、十年ぶりに会ったバックを気味悪く思う。―そして、バックはロスに引っ越してきてしまう。今や音楽業界のヤング・エグゼクティブとして成功を収めているチャックはバックの出現に困惑を隠せない。バックはチャックの会社の向こうにある、児童劇場に目を止め、幼かった自分達のことを「ハンク＆フランク」という芝居にしてチャックに観てもらおうとする。芝居の準備が進み、演出を児童劇場の女性管理人（ルーペ・オンティヴェロス）に依頼する。その間もバックはチャックにつきまとう。実は二人は幼い頃、ホモセクシュアル的な性的遊戯をしていたことがあったのだ―。そして芝居の公演の日がきた・・・。
