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『チャドルと生きる』
The Circle
配給:ギャガ・コミュニケーションズ Kシネマ
オフィシャル・サイト:
http://www.gaga.ne.jp/circle/


キャスト スタッフ データ
フレシテ・ザドル・オラファイ
マルヤム・パルウィン・アルマニ
ナルゲス・マミザデー
エルハム・サボクタニ
モニル・アラブ
ファテメ・ナギヤウィ
モジュガン・ファラマジ
監督・製作・編集:ジャファル・パナヒ
脚本:カンブジア・パルトヴィ
撮影:バラム・バダクシャニ
美術:イラジュ・ラミンファー
※2000年ヴェネチア国際映画祭金獅子賞受賞
※第1回東京フィルメックス特別招待作品

2000年/イラン/1時間30分/カラー/ビスタサイズ/ドルビーSR

イントロダクション
 「何人もの女性たちが出てきますが、彼女たちは一人の女性だと言ってもいい。すべてが一人の人に起り得ることであり、一生がおよそ半日に凝縮されているわけです。それぞれの人にカメラの撮り方も合わせているんですよ。」ジャファル・パナヒ監督は語る。『オリーブの林をぬけて』などのキアロスタミ作品で助監督を務め、『白い風船』で数々の映画祭で賞を受賞したジャファル・パナヒ。本作でも2000年ヴェネチア国際映画祭金獅子賞を受賞している。イランの首都テヘランで仮釈放された若い女性たち。女性はすべてチャドル(ベール)で身を包み、決して平等とはいえない厳しい社会の現実の中で、時に流され、抗いながら力強く生きて行こうとするが…。いまだ本国イランでは上映禁止になっている本作。「イランの現在の政治情勢からすれば、女性の問題に触れることさえできないのです。撮影許可が下りるまで9ヶ月かかりましたが、それも完成後に入念なチェックを経て最終的な判断を下すという留保付でした。イラン映画祭に間に合うように仕上げたのですが、結局映画祭での上映は許されず、ヴェネチア映画祭の方や市山さん(東京フィルメックス・プログラム・ディレクター)などたった7人の人にこっそり見せるのが精一杯でした。ヴェネチア映画祭のためにフィルムを国外に出すのもまた一苦労で、許可が下りたのはなんと映画祭の3日前でした。」監督が言うように苦労に苦労を重ねた作品なのである。

ストーリー
 チャドルというのはイスラム教における厳しい戒律の象徴の一つであるが、この映画を見ているとそれ以上に厳しい現実が、まだまだ隠されているような気がする。しかし、ここに登場する女性たちはその現実に必死の抵抗を試みる。楽園を求めて逃亡をくわだてたり、堕胎のために友人の病院を訪ねてみたり、娘を捨てていこうとしたり…ひどいことも出てくるけど、それは彼女たち女性への締めつけがあるからで、それがなければそんな行動はしないだろう。些細なことではタバコを人前で吸ってみたり(基本的に女性は吸ってはいけない)、「よぉ、ねえちゃん!」と声をかけた男にくってかかったり、彼女たちの精一杯の生き様がつぶさに描かれている。もっとも監督が言ってるように監督自身のほうがこの作品を製作するのに大変な労力を重ねているであろうことは想像に難くない。彼もまた戦っているのである。そんな彼の演出も魅力的で、まずファースト・カットの長回し。産婦人科の病院の中で妊婦の母親から「生れたのは娘だよ」と話を聞いて、親戚に連絡しに行く彼女の娘にバトンタッチされていくカメラワークは安定感があり見事である。そこからほとんど重なることのない何人もの主役である女性たちをカメラは渡り歩いていく。その流れるようなストーリー展開にも監督の非凡な才能を垣間見ることができる一作である。
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