サミュエル・L・ジャクソン
コルム・フィオール
アン・マグナソン
アーンジャニュー・エリス
タマラ・チュニー
アンソニー・マイケル・ホール |
監督：キャシー・レモンズ
製作：
ダニー・デヴィート
マイケル・シャンバーグ
ステイシー・シェール
エリー・サマハ
アンドリュー・スティーブンス
脚本：
ジョージ・ドーズ・グリーン
撮影：アメリア・ヴィンセント
音楽：テレンス・ブランチャード
衣装：デニス・クローネンバーグ
原作：ジョージ・ドーズ・グリーン |
2001年/アメリカ/105分/カラー/ビスタ・サイズ/ドルビーデジタル |
不思議なパワーを放つ孤高の天才作曲家。天才と狂気の間に生きる男が見た超現実は、殺人事件の真実の扉を開く鍵でもあった…。ニューヨークを舞台に幻想的な映像と息もつかせぬ展開で観る者の心をつかむネオ・ゴシック・サスペンスが本作である。不思議な妄想と葛藤しながら、事件を解決に導く天才作曲家ロミュラス・レッドベターを演じるのは『パルプ・フィクション』『交渉人』など強烈な存在感で数々のキャラクターを表現してきたサミュエル・L・ジャクソン。この映画の企画を持ち込んだのも彼自身であった。監督には『プレイヤー死の祈り』（97／サミュエル・L・ジャクソン製作・主演）の脚本・監督を手掛けたキャシー・レモンズが抜擢された。女優でもある彼女は、キャラクターの感情の機微まで汲み取る洞察カをもちながら、この不思議な雰囲気を描き出す独自のビジョンをもった監督としてサミュエルを始め、スタッフから熱い信頼を受けた。また、ロミュラスが疑惑を抱くNY芸術界のカリスマ写真家を演じるのは『パール・ハーバー』『タイタス』など話題作への出演が相次ぐコルム・フィオール。サミュエルとは『レッド・バイオリン』以来の共演である。
ニューヨーク、マンハッタンの街のはずれに一人の男が社会から離れて暮らしていた。男の名は、ロミュラス・レッドベター（サミュエル・L・ジャクソン）。今は“洞穴”を根城として暮らす世捨て人だが、彼には隠された過去かあった。ロミュラスはジュリアード音楽院卒業後、天才作曲家として名声を獲得、美しい妻と聡明な娘を持つ家庭的な男だった。しかし、ある時期から、“クライスラービルの最上階に自分を監視する見えない敵が潜んでいる”という奇妙な妄想にとりつかれた。彼は家族から疎外され、家を出てしまった。だが、ある事件をきっかけに彼の運命は一転、天才的なアーティストとしての才能と神の啓示による不思議なパワーを武器に、孤独な闘いに挑んでいく。ある日、彼は自分の棲み家である“洞穴”の近くの木の上に凍死体を発見する。昨夜のニュース番組でこの事件の情景を見た。そう信じる彼は、ニューヨーク市警におもむき事件の裏に潜む真実を捜査するよう主張するが、誰も彼の話に耳を傾けようとしない。何故ならそんなニュースなど存在しなかった。
