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『青い春』

配給:ゼアリズエンタープライズ

キャスト スタッフ データ
松田龍平
新井浩文
高岡蒼佑
大柴裕介
山崎裕太
忍成修吾
塚本高史
EITA
山中零
英玲奈
仲島武士
竹永嘉隆
KEE
KENTA
小泉今日子
マメ山田
監督・脚本:豊田利晃
製作:三宅済ニ   
   山下喧人   
   日下部孝一      
   仁平幸男
   豊忠雄
撮影:笠松則通
美術:原田満生
音楽:上田ケンジ
衣装:宮本まさ江
原作:
松本大洋(小学館刊「週刊ビックコミックスピリッツ」)
2001年/日本/1時間23分/カラー/ヴィスタサイズ/DTSステレオ

イントロダクション
  「最初はオムニバス形式で、『しあわせなら手をたたこう』をやってほしいという話をもらったんです。長編でいこう、ということになって『しあわせなら手をたたこう』を読み直したら、九條と青木の話ではあるんだけど、ふたりの関係というのはきちんとは描かれていない。その隙間を埋めていけば1本になるな、と思ったんです。それに、もともと男子校の集団劇みたいなのはやりたかった。僕自身、男子校だったので。」豊田利晃監督は語る。原作は「GOGOモンスター」「ナンバーファイブ」と久しぶりの新作を発表し活動再開した漫画家・松本大洋。監督は『ポルノスター』で、現代社会の理由のつかない苛立ちと衝動を切り取って見せ、日本映画監督協会新人賞を受賞した豊田利晃。主演には、大島渚監督作品『御法度』でデビューを飾った松田龍平。そして、男子校の張りつめた空気を切り裂くような挿入歌『ドロップ』はミッシェル・ガン・エレファント。最前線の才能が結集し、エッジィで普遍的な青春映画が登場した。

ストーリー
 男子校・朝日高等学校の卒業式の日。ワルの先輩たちが、3年間の恨みを晴らそうと、教師を追いかけて走っている。そんな風景を屋上から眺めるのは、新学期から3年生になる九條(松田龍平)、九條の幼なじみ青木(新井浩文)、眼鏡の雪男(高岡蒼佑)、野球部主将の木村(大柴裕介)、赤いTシャツをちらつかせる大田(山崎裕太)と使いっぱの吉村(忍成修吾)。彼らはそこで、青空をバックにポーズを決め、皆で記念写真を撮った。屋上には、もっと空に近い場所=最屋上があり、その壁面には「しあわせなら手をたたこう」と大きな落書き。そこで彼らが楽しむのは、柵の外に立ち手をたたく回数を競う通称“ベランダゲーム”。失敗すれば校庭にまっさかさま…勝者が学校を仕切るという、この伝統のゲームで、8回の新記録を出した九條だが、彼にとっては“ゲーム”も“学校を仕切る”という事も、無意味で、どうでもいいことだった。新学期が始まった。それは、進学、就職と突きつけられる現実の中で、自分の行き場を探すことを余儀なくされる時の始まりでもあった。ある者は、警察官と教師に抱えられ、泣き叫びながらパトカーに乗せられていく。ある者は、甲子園への思いを縫い込んだ学ランを投げ捨てて、ヤクザとなった先輩と共に黒塗りの高級車に乗り込んでいく。そしてある者は、自分への答を見つけるために、ひとり最屋上へと上っていった…。
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