『アフガンに必要なのは希望だと監督は言っている。
アフガンの子供たちの笑顔に、希望の萌芽がある。 村上龍(作家)』
「アフガニスタンではタリバンは一つの政治政権だったのではなく、依然として一つの文化なのです。爆撃によって政治政権を壊滅させることはできても、文化を変えることはできません。ロケット弾によってブルカの中に閉じ込められた女性を解放することはできないのです。アフガニスタンの少女たちには教育が必要です。」と語るマフマルバフ監督。この作品は彼がACEM(アフガン子ども教育運動)というNGOを主催し、アフガニスタン国内にまで教育運動の輪を広げていく過程で生み出された迫真のドキュメンタリーである。米国の武力侵攻により新しい政権が誕生したアフガニスタンであるが、ブルカに象徴されるアフガニスタンの封建的な家父長制による因習を打ち破るには、教育こそが最も重要であることを訴えるこの作品が20年以上にわたる内戦の終了と、新たな国造りの時が近付きつつある今こそ大きな意義を持つ。
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