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2010年07月06日 配信
ユニークな近未来の世界観と、粋な演出を楽しもう(75点)
人工臓器が爆発的に普及した近未来。高額の人工臓器をキャッシュで買える者はいいが、そうでない者は高利のローンを組まされる。支払いが滞ると、やって来るのが回収屋=レポゼッション・メン(レポメン)だ。車や宝飾品なら話は簡単だが、人工臓器はどのようにして“回収”するのか? 強力なティーザー(スタンガン)で相手を気絶させ、メスを使って摘出するのである。相手が死んでしまうって? そんなこと、レポメンの知ったことではない。
ユニオン社に雇われる非情なレポメンのレミー(ジュード・ロウ)は、ある仕事の最中に事故に遭い、自ら人工心臓を埋めた体になる。自分がそういう立場になると、ついつい回収の矛先が鈍って収入が激減。ついにはローンの支払いが滞り、親友のジェイク(フォレスト・ウィテカー)に追われる身に……。
舞台となった近未来の世界観がユニークだ。必ずしも医療用のものだけではなく、生活の利便性を高めたり、性的魅力を増したりするための人工臓器が販売されているらしい。たとえばレミーが心を奪われるクラブ歌手のベス(アリシー・ブラガ)は、高感度の人工耳に替えていて、そこにイヤホンをつないでレミーに遠方の音を聞かせたりする。ここでは書けないある「感度」を高めるために人工の生*器を移植しているという設定にはさすがに目が点になったが、考えてみれば現在の豊胸術や睫毛エクステが発展すれば、いずれそういう方向に向かうのかもしれない。