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2010年02月01日 配信
超低予算で作られたにもかかわらず、驚異的な成功を収めた奇跡のホラー。Jホラーの方法論を上手く取り入れていて、確かに怖いが、それ以上のものはない(70点)
イスラエル出身のオーレン・ペリという無名の新人監督が、無名の俳優を使い、自宅を舞台に撮った超低予算のホラー。制作費はWHDジャパンのJトラッシュも真っ青の15,000ドル(約135万円)。撮影期間はわずか7日間に過ぎない。しかし、インターネットや口コミでうわさが広がり、公開5週目で全米1位、翌週には全米興行収入で1億ドル(約90億円)を突破した。現在、全世界での興行収入(2010年1月)は150億円を超えているという。まさに奇跡の作品だ。
制作費の内訳がプレス資料に載っていて、丸写しだが面白いのでご紹介する。ビデオカメラ購入費3,000ドル、レンズなどの機材代1,000ドル、編集用のパソコン代4,000ドル、出演者のギャラ1,500ドル、交通費・宿泊費1,000ドル、栄養ドリンク代100ドル、主にピザなどの食事代400ドル、追加撮影と編集の費用が4,000ドル、となっている。
制作費内訳から分かるように、編集は監督がパソコンを使って自分でやっている。監督を含めスタッフは3人。他の2人は監督の恋人と親友だ。限りなくプライベート・フィルムに近いと言えるだろう。追加撮影と編集は、ドリームワークスがハリウッド映画としてリメークを計画したため、スティーヴン・スピルバーグの目に留まり、そのアドバイスでラストシーンを変更したという。その上で、ドリームワークスは「これ以上の作品を作ることは出来ない」とリメークを断念。オリジナルが公開されることになった。