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2009年11月10日 配信
超能力者同士の戦いを描いているが、アクションでもホラーでもなく、クライム・ミステリーのような印象。超能力を使った「知恵比べ」を描いているところが面白い。大人になりつつあるダコタ・ファニングが魅力的(71点)
超能力者を扱った映画は、ジョン・トラボルタの「フェノミナン」(1996)のような例外はあるものの、「X-メン」シリーズや「ジャンパー」(2008)のようなアクション映画か、「キャリー」(1976)「フューリー」(1978)「スキャナーズ」(1981)のようなホラーか、どちらかになるのが普通だろう。超能力者はヒーローかモンスター。いずれにしても人間ではない部分が強調されるのである。
本作が面白いのは、超能力者たちを描きながら、アクションでもホラーでもなく、一種のクライム・ミステリーになっていることだ。もちろん超能力合戦も描かれていて、それも見所なのだが、最も興味深い部分は、超能力を使って相手を欺きあう知恵比べにある。超能力はあくまで一つの「手段」に過ぎず、人間たちの騙し合いに焦点が絞られている。