- 「青い塩」試写会
当選者数:15組30名様
締切:2012年3月1日(木) - 「おかえり、はやぶさ」試写会
当選者数:5組10名様
締切:2012年2月19日(日)
2009年11月20日 配信
易しい映画ではありません(70点)
ニューヨーク在住の劇演出家ケイデン(フィリップ・シーモア・ホフマン)の結婚生活は破綻し、自身も原因不明の病に冒されてしまった。優柔不断な性格が災いして、新たな恋愛もうまくいかない。そんなある日、ある賞を受賞した彼のもとに多額の賞金が転がり込んだ。人生をやり直す決意をしたケイデンは、多額の費用を投じて、ニューヨークのとある巨大倉庫のなかに、自分が思い描く理想のニューヨークを作り上げて、前代未聞の舞台を上演するプロジェクトに乗り出した……。
情報量の多い映画である。そのことは、主人公家族のある朝を描いた冒頭のシークエンスで早々に証明される。何気ない朝の風景だが、夫と妻と娘の三人は、それぞれ考え事をしながら(しかも複数の)、ときおり思ったことや感じたこと、伝えたいことを口に出す。がしかし、家族全員がひとつの話題に集中することはない。三人が三人とも自分の頭の中のことで手一杯だ。加えて、ラジオの音声やテレビ映像、新聞の記事などにもそれなりのボリュームをもたせて、小さからぬ情報として同一シーン内に放り込む。観客は意識すべき対象を捉えきれないまま、がむしゃらな情報収集作業を強いられる。「易しい映画ではありません」という宣誓のようなシークエンスだ。




