ダグラス・アダムスによると、地球で2番目に知的な生物だというイルカたち(ちなみに1番は人間じゃないよ)の曲芸で始まるオープニング(彼らは人間へ地球滅亡の警告を発してるのに、起用に鼻先でボールをつつく曲芸だと誤解されたのです、というスティーブン・フライによるユニークなナレーションと、「さよなら〜。今までおいしいお魚のエサをありがとう」って歌いながら、空に上ってっちゃうイルカに場内大爆笑)から、ラジオとTVシリーズ共通の、キース・エマーソンみたいなプログレ・シンセサイザーによるテーマ曲のあと、TV版と同じ、イギリス郊外の一軒家のシーン(ただしもうちょっとてきぱき進む)で、本編が始まります。主人公アーサー・デントは、BBCの人気TVコメディシリーズで今年からアメリカでリメイク版も放映されてる「The
Office」や、「ラブ・アクチュアリー」「Shawn of The Dead」に出ているマーティン・フリーマン。愛嬌あるだんごっ鼻顔で、ハマリ役です。無責任で軽薄一代男な銀河大統領ザフォド(頭が2つあるんだけど、TV版と変えてあって、怖い付き方をしている。頭カラッポ&天然ぶりが、ブッシュのパロディだと指摘する人もいます)にはサム・ウェスト、紅一点トリリアン役に「あの頃ペニー・レインと」のズーイー・デシャネル。全身シルバーカラーで、テルテル坊主のようにでっかいまんまる頭がかわいいけど、うっとうしくていじけた性格のロボット、マーヴィンの声を、これまたピッタリなアラン・リックマンが当ててます。TV版の情けない三角下がり目マーヴィンも、お役人気質のヴォゴン星で、順番待ちをしている行列に混じってカメオ出演してました(^_^)。「ロイヤル・セブンティーン」や「高慢と偏見」など、いじわる女役が得意なアナ・チャンセラーが、珍しくイイ女風の、最後に報われる役をもらってます。ジョン・マルコヴィッチは、上半身だけ出演。最近、イギリス映画の最終兵器になりつつあるビル・ナイも、後半重要な役で場をさらってます。